落語家 桂歌丸さん(78歳、終戦当時9歳) 生まれも育ちも横浜の桂歌丸さんは、9歳の時、疎開先で終戦の日を迎えました。寄席の前に、当時の思いを聞きました。 「正直言いまして、都会の人間ですよね、ま、こんなこというと失礼にあたるか分からないですけど、それがいくら個人疎開とはいえ、田舎へ疎開させられるという。本当にいやでした。正直言っていやでした。早く横浜に帰りたかったです。(育ててくれた)祖母のもとに帰りたかったですよ。だから、今だから言えますけれども戦争が終わってほっとしましたね。それは子ども心にも覚えています、それは。あ、俺は本当に横浜に帰れるんだ。早くおばあちゃん迎えに来てくれないかな。あたし、おばあちゃん子だったものですから、そういうふうに感じました」 「本当にね、終わったって聞いたとたんにね、早くおばあちゃん迎えてに来てくれないかなって思いましたね。でもその頃は交通事情だってひどく