前回のエントリで印税額を書いたところ、コメントで「印税は実売部数比例ではなく印刷部数比例なのか」「業界標準はどうなのか」といった質問をいただきました。ちょうど今日書きたいテーマとも重なるので、僕個人の経験した範囲内でよければ、お答えします。 ■なぜ印税は印刷部数比例なのか? 僕は平成13年まで出版社の編集部門にいたけど、その間「実売部数」で印税を払う契約をしたのは1回きりだった。外国在住の著者で、税制の違いがあってこうしてくれと頼まれたケースで、「一定期間までは実売数に比例して払う。一定期間経過後に残りを全額払う」と契約したと記憶している。これがほんとに税制のためかどうか真相は知らない。 他のすべてのケースでは「印刷部数比例」で印税を支払ってきた。 なぜ「実売数比例」ではないのか? それは、「実売数」だと「印刷部数」よりも支払う側受け取る側双方に様々なストレスがあるからではないかと思う。