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カタストロフの検索結果1 - 40 件 / 46件

  • スゴ本100

    いつのまにか1000エントリ超えてたので、ここらで100に絞ってみる。 このblogで「スゴ本」認定されたもの、企画「この○○がスゴい」で挙げられたものを、100にまとめてご紹介。順序適当、偏見なし、ビジネス、サイエンス、エロマンガ。ブンガク、ビジュアル、なんでもアリ、啓蒙、アダルト、劇薬なんでもござれ。「ノンフィクション」、「フィクション」、そして「劇薬系・成人指定」の三本立てでご紹介。番号は便宜上つけたものなので、ランキングにあらず。 こんなにスゴい本に出合えたのは、すべてあなたのおかげ。いい本はたくさんあるのだが、全部読んでるヒマもないし、探している時間も足りない。だからわたしは、スゴい本を読んでいる「あなた」を探す。あるいはこのblogにやってきた「あなた」の言を待つ。そうしたツッコミやアドバイスをいただき、とても感謝しています。 この100リスト全て鉄板モノだが、「それをスゴ本と

      スゴ本100
    • この本がスゴい!2011

      今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 このブログのタイトルは、「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」。そして、このブログの目的は、「あなた」を探すこと。ともすると似た本ばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしたり、twitterやfacebookやtumblrで呟いたり、「これを読まずして語るな!」と叩いたり―――そんな「あなた」を探すのが、このブログの究極の目的だ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 この本がスゴい!2010 この本がスゴい!2009 この本がスゴい!2008 この本がスゴい!2007 この本がスゴい!2006 この本がスゴい!2005 この本がスゴい!2004 昨年から始めたオフ会で、たくさんの気づきとオススメと出会いを、「あなた」からもらっている。目の前でチカラ強くプッシュしてもらったり、物語談義を丁々と続けたり

        この本がスゴい!2011
      • 日本の破局的な少子化と、急ぎ過ぎた近代化 - シロクマの屑籠

        今の20歳が40歳の半分しかいないって本当にいい話だと思う。戦争でもあったのかな?— 🦀カニカニカーニバル🦀 (@yu1096) 2018年11月7日 たぶん、このツイートはブラックジョークのつもりで書かれたものだろうが、私には冗談にみえなかった。 「今の20歳は40歳の半分しかいない。戦争でもあったのかな?」というツイート、ジョークのつもりかもだけど、これ、実際戦争に匹敵するようなカタストロフィがあったのに気付いている人があまりいない、ってグロい状況を反映しているなぁ、と思った。— p_shirokuma(熊代亨) (@twit_shirokuma) 2018年11月8日 乳児死亡率の低下によって起こる第一の少子化は、それほどカタストロフではないし、アメリカやヨーロッパのベビーブームが証明しているように劇的少子化とも限らない。しかし、東アジア諸国などで今起こっているような第二の少子化

          日本の破局的な少子化と、急ぎ過ぎた近代化 - シロクマの屑籠
        • お前らが人に薦めたくて薦めたくてたまらない漫画 : ゴールデンタイムズ

          1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/16(火) 14:16:18.57 ID:0XhzM8Xp0 あるんだろ? 教えてくれよ 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/16(火) 14:18:05.06 ID:Vd0etL8LO タビと道連れ 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/16(火) 14:48:19.30 ID:pRcNFREO0 >>5で出たから 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/16(火) 14:18:05.40 ID:3CM9ygiQO アイアムアヒーロー 93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/16(火) 15:16:16.33 ID:TYp4USbpO >>6 もう出てたか 10 :以下、名無しにか

            お前らが人に薦めたくて薦めたくてたまらない漫画 : ゴールデンタイムズ
          • この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)

            「マイベスト新潮文庫」を探すべく、書棚と脳裏を漁るのだが……出るわ出るわ、記憶からも積山からも怒濤のごとく、文芸、海外、歴史、冒険、ミステリ、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ……ありすぎて選べない。 だから、も一つ「しばり」を設ける。それは「徹夜小説」であること。ひたすら面白く、寝食を忘れて読みふけった鉄板を挙げる。くれぐれも、明日がお休みの夜を見計らって手にしてほしい。 ■「シャンタラム」 グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ 未読なら、おめでとう。「これより面白いのがあったら教えてくれ」という傑作だから。憑かれたように読みふけり、時を忘れる夢中本だ。(わたしは4回乗り過ごし、2度食事を忘れ、1晩完徹した)。巻措く能わぬ程度じゃなく、手に張り付いて離れない。とにかく先が気になって気になって仕方がない。前知識は邪魔、完全に身を任せて、物語にダイブせよ。 とはいうものの、蛇足気味に補足

              この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)
            • この本がスゴい2009

              今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 スゴい本は多々あれど、独力で発掘できるはずもないので、スゴ本を読んだ「あなた」を探す。好きな本ばかりで食傷気味で、お山の蛙か、井の中の大将になったつもりのわたしにとって、「あなた」は良い刺激であり指針でありアドバイザーなんだ。 そう、好きな本だけ読むのもいいし、本屋さんだけで事足れりとしてもいい、それでも読みきれないほど。そして、自分の周りに壁を築いて、ヒキコモるのもアリ(わたし自身がそうだった)。時折みかける独善に陥っている人を反面教師として、自らを戒める。ブンガク小説ばっかり読んで、世界を分かった気になっている人、科学リテラシーこそ全てで他はクズだとのまたう人、それぞれの得意分野では天狗だろうが、外から眺めていると、こっけいで仕方ない。 そんな「わたし」にならないために、広く、深く、遠くまで「あなた」を探す。「あなた」のおかげで、こ

                この本がスゴい2009
              • この本がスゴい!2019

                人生は短く、読む本は多い。 毎年この時期、自分のリストを振り返るのだが、読みたい本が尽きることはない。読むほどに、知るほどに、知識と理解と表現の不足を痛感する。 それでも読むし、ここに書く。読むことで豊かになり、書くことで確かになるというのは本当で、読んでいるときに何を知りどう考えていたかは、書くことでハッキリする。 つまり、自分で分かるために書いているのだ。フランシス・ベーコンは、話すことで機敏になるとも言ったが、わたしの場合、話すことで世界が変わった。[スゴ本オフ]や読書会、[冬木さんとのSF対談]や、読書猿さんとの知をめぐる対談[1][2][3]で、世界の見え方が変わった。 読書会や対談は今後もしていくが、そこで紹介された本や、2019年に出会った本の中から、わたしにとってのベストを選んだ。これが、あなたにとってのスゴ本となれば嬉しい。そして、このリストを目にしたあなたが、「それがス

                  この本がスゴい!2019
                • この本がスゴい2008

                  今年もよい出会いがあり、それはあなたのおかげ、とても感謝しています。 ここでいう「あなた」とは、親切にもコメント欄よりオススメいただいたアナタだけでなく、某所で罵倒しまくってたキミも含まれる。なぜなら、「○○がスゴいんだってーフフン、じゃぁ△△読んでないだろ」なーんて教えてくれたから。 ありがたいのはまさにソレ、「そんならコレを読め」と言ってくれる方は、○○も△△も読んでる。わたしが知らない△△を、わたしが読んだ○○から教えてくれるのだから、これほど有益なものはない。 わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる所以はここにある。反面、これができずに唯我独尊を貫くと、非常に限定された世界の読書王となる。なまじ蓄積があるだけに、外からのアドバイスが受け入れられず、読書はすべて自意識の確認作業となる。気の毒だけど、よい反面教師だ。この道は、いつかきた道。わたし自身が陥らないよう、用心用心

                    この本がスゴい2008
                  • 時を忘れる小説

                    大きな現実の前では、文学はつくづく無力だな。 そも文学は人と人との間学(あいだがく)なのだから、人を超える圧倒的な事物には、術がない。しかし、言葉が人に対して影響をもつものなら、それがいかに微かであろうとも、その力を信じる。わたしは、物語の力を、信じる。 このエントリでは、時を忘れる夢中小説、徹夜小説を選んでみた。計画停電でテレビや電車が動かないとき、開いてみるといいかも。amazonからは書影のみお借りして、リンクはしていない。自分の書棚か、営業してる本屋を巡ろう。文庫で、手に入り安そうなもので、かつ面白さ鉄板モノばかり選んだ。いま手に入りにくいのであれば、手に取れるようになったときの「おたのしみリスト」として期待してくださいませ。 ■大聖堂(ケン・フォレット、ソフトバンククリエイティブ) 十二世紀のイングランドを舞台に、幾多の人々の波瀾万丈の物語……とamazon評でまとめきれないぐら

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                    • 2023年に読んで面白かった漫画 59選 - #AQM

                      ★★★    面白かった ★★★★   すごい好き ★★★★★  愛してる ★★★★★★ 人生のお供 この記事では★5以上を並べます。 同じ★数同士の順番は、単純に読んで記事にした日付の順なので他意はないです。 読んで面白くなかった漫画は、わざわざDISるのもなんなので記事にしてないです。 その他、世の中には自分が読んでない漫画の方が圧倒的に多いです。 前回はこちら。 aqm.hatenablog.jp 1年分まとめて、寸評は巻ごとじゃなくて作品ごとに。 諸々コミでこんぐらい。長くてすいません。 あとで読んでください。 投票や合議で広く意見を募りバランスを取る、多くの漫画賞などと違い、ある一人の人間が読んだ漫画が面白かった、というだけの話です。 多かれ少なかれ、 「ブログ主のアンテナが低かったり好みが偏ってたりのせいで、バランスが悪いラインナップだ」 と思われることでしょう。 ご自身の持つ

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                      • グローバル化・IT化はただの社会変化ではない、人類史上の大事件だ。 - デマこい!

                        ※この記事は移転先ブログ「デマこい!」に転載済みです。 「紙の資料をエクセルへ打ち込むことに心血を注ぐ人がいる」という話をしたら、友人が飛びあがるほど驚いた。その友人は某ゲーム会社のクリエイターで、「んなもんコンピューターにやらせろよ」とすげない返事。はてな界隈にはSEや理系研究者が多いので、この友人に同意する人ばかりだろう。私も心からそう思う:単純な事務作業は、すでに人間のすべき仕事ではない。ヒトは創造性を発揮することこそに、その脳を活かすべきだ。 人工知能に受験の試練・・・10年後の東大合格目標 http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20111105-OYT1T00477.htm ※受験勉強が単純作業か創造的行為かは意見が分かれるだろうけれど、従来から“知性”と呼ばれてきたものの大部分は、すでにコンピューターで代替できる。 しかし、企業の管理部門や

                          グローバル化・IT化はただの社会変化ではない、人類史上の大事件だ。 - デマこい!
                        • この「旅」の本がスゴい

                          オススメ本を持ち寄って、まったり熱く語り合うスゴ本オフ。 今回のテーマは「旅」、様々な解釈ができるので面白い。地理的な移動をまとめた紀行文から選んでもいいし空想の旅もあり、「○○の旅」とタイトルから攻めても出てくる出てくる。まずは見てくれ、この旅本の収穫。 鉄道 「旅マン」ほりのぶゆき(小学館) 「トラベル」横山裕一(Cue comics) チャリ・バイク・クルマ 「モーターサイクルダイヤリーズ」チェ・ゲバラ(角川文庫) 「がむしゃら1500キローわが青春の門出」浮谷東次郎(ちくま文庫) 「ああ、人生グランド・ツーリング」徳大寺有恒(NAVI BOOKS) 「スズキさんの休息と遍歴またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行」矢作俊彦 「行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅」石田ゆうすけ(幻冬舎文庫) 船旅 「星の航海師 ナイノア・トンプソンの肖像」星川淳(幻冬舎) 「KAZ

                            この「旅」の本がスゴい
                          • この10年で最高のロシアSFと言われる傑作終末SF──『サハリン島』 - 基本読書

                            サハリン島 作者:エドゥアルド・ヴェルキン発売日: 2020/12/22メディア: 単行本このエドゥアルド・ヴェルキン『サハリン島』は、ロシアのメディアで、この10年で最高のロシアSFと評されているSF長篇である。「この10年で最高」というのは、気軽に使うにはリスキィな褒め言葉だ。何しろ、これでつまらなかったら他のこの期間に発表されたロシアSFはいったいなんなんだ、という話になってしまう。 なので、話半分というか……、勢い余って言い過ぎちゃった人がどっかのメディアにいたのかな? ぐらいの心持ちで読み始めてみたのだけれども、いやはや……。これはたしかに、この10年で最高のロシアSFかどうかはわからないがめちゃくちゃおもしろい! 表面的な題材だけ抜き出してみれば、ゾンビ的な感染症に第三次世界大戦による終末世界化、変容してしまった世界を二人の男女が旅をするという、ありきたりなポストアポカリプス物

                              この10年で最高のロシアSFと言われる傑作終末SF──『サハリン島』 - 基本読書
                            • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2006

                              今年は沢山の収穫があった。 自力で見つけた作品よりも、他力―― このblogが縁で知った本のほうが、はるかにスゴいものだった。コメントやトラックバックを通じてオススメしていただいた方、はてなの質問に回答していただいた方、わたしのエントリにケチつけたついでに「○○も読んでないくせに」と嘯いた方―― 皆さまに感謝、感謝。 そんな中でも選りすぐりを10選んだぞ。どれも自信を持ってオススメするが、「劇薬小説」だけは覚悟完了の上でどうぞ。これからも、「自分にとって高品質の情報を得るためには、自分から発信すること」を実現する場として、ここを使っていきたいですな。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 徹夜小説:あなたの健康を損なうおそれがありますので読みすぎに注意しましょう ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 大聖堂(ケン・フォレッ

                                わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2006
                              • 山本寛『僕と京都アニメと、「夢と狂気の12年」と「ぼくたちの失敗」』

                                時間が経ち、全容は未だ明らかになってない。 しかしそろそろここがタイミングだろうと、意を決し、覚悟を決めて、書く。 いろんな誤解、邪推、感情論、言うたらええ。知るか。 僕はアニメを半歩でも前に進めるために、書く。 まずはこの動画を改めて貼っておく。 2016年7月、ちょうど3年前の講演だが、僕は今般の事件に至る経緯を、既に説明(予言)していた。 京アニは2007年、匿名掲示板の「狂気」と結託し、僕をアニメ制作の最前線から引きずり降ろした。 ここで言いたいのは、僕を引きずり降ろしたことへの恨み事ではなく、彼らが「狂気」と結託した、という事実である。 ここから彼らとネットの「狂気」との共犯関係、そして僕とネットとの飽くなき戦いが始まる。 そこからかれこれ12年。 干支は一周した。 いや、しかし僕も最初から「狂気」と対峙していた訳ではない。 むしろ2007年までは、京アニの中でその「共犯関係」に

                                  山本寛『僕と京都アニメと、「夢と狂気の12年」と「ぼくたちの失敗」』
                                • 頭がおかしくなるほどおもしろかった──《アイアマンガー》三部作 - 基本読書

                                  堆塵館 (アイアマンガー三部作1) (アイアマンガー三部作 1) 作者: エドワード・ケアリー,古屋美登里出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/09/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (17件) を見るエドワード・ケアリー《アイアマンガー》三部作が先日発売の『肺都』によって完結したが、これが本当に凄い物語だった。奇しくも『肺都』が昨年最後に読了した本となったけれども、そんなことは無関係に問答無用で『肺都』が17年のベストだ。それどころか《アイアマンガー三部作》は、人生においてこれ程の熱量の物語にあと何度出会えるのだろうか……と考え込まずにはいられない、破壊的な小説作品なのだ。 人間を突き動かさずにはいられない特異なリズムがこの物語全体を貫いている。劇作家でもある著者による台詞、会話劇は一つ一つの発言が声の大きさ、息の吐く音まで聞こえてきそうな(凄まじい翻訳の力もあるの

                                    頭がおかしくなるほどおもしろかった──《アイアマンガー》三部作 - 基本読書
                                  • 医者の僕でも、コロナウイルスをナメていたが、間違っていた。 | Books&Apps

                                    2月当初は「インフルエンザとたいして変わらん」とみんなが軽く見ていた新型コロナウイルスで世の中はてんやわんやである。 ニューヨーク市場のエブリデイ・サーキットブレイク、600兆円にも及ぶ量的緩和、そして世界同時鎖国、そして恐らくの東京オリンピック延期・・・ 正直、書いてるだけで世紀末感がハンパない。 仮に第三次世界大戦がおきても、ここまで悲壮なことにはならないんじゃないだろうか。 それぐらいにはスケールが桁違いである。 一年前にこんなことが起きるだなんて、誰一人として考えていなかった。 ナシーム・ニコラス・タレブが言うように、まさしくブラック・スワンはあったのだ。 私達がいま、間違いなく後世に語り継がれるであろう瞬間を生きているのは間違いない。 正直いうと、ぼく個人としては性根では未だに新型コロナウイルスの事をそこまで恐ろしいものだと思っていない。 いないのだが、じゃあその恐ろしくないもの

                                      医者の僕でも、コロナウイルスをナメていたが、間違っていた。 | Books&Apps
                                    • 「人工知能に対する楽観的な妄想」はいつか来た道 - 渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ

                                      こんな名文が話題になっていたようで。 非常に面白い文章で、特に以下の下りは痛快だなと感心しながら読んでました。 2006 年頃、「現在の人工知能研究の先には新興宗教にはまる計算機が出てくる」というネタを思いついたが、知人の反応が悪かったのでお蔵入りした。それから 10 年近くたったが状態に変化はない。人間を超える知能という楽観的な妄想がどこから来るのか不思議で仕方がない。 同じような光景を以前見たことがあるなぁと思い出したので、その時のことを回想しながら現在の「人工知能ブーム」ないし「人工知能に対する楽観的な妄想」についてちょっと思うところを書いてみました。 なお、僕自身は人工知能というか機械学習の専門家ではなくどちらかというとそれらのアルゴリズムのユーザーという立場なので、その立場から主に世論の動きについて論じてみましたという立ち位置です。 人工知能そしてsingularityという「夢

                                        「人工知能に対する楽観的な妄想」はいつか来た道 - 渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ
                                      • このミステリーがスゴい!ベスト・オブ・ベスト20

                                        「このミステリーがすごい!」の集大成を別冊宝島でやってる。 1988-2008年の過去20年でもっとも面白かったベスト・オブ・ベスト。だいたい予想のつく顔ぶれだ。これを見習って、本書からマイベストを選んだ。ミステリの定義は長話になるので、本書でランキングされているものとする。「なぜコレが入ってないッ!」ツッコミは当然のこと、「それがスゴいならコレを読め」はいつでも募集中ですゾ。はてなユーザーは「極上のミステリを教えてください」から回答していただくとポイントを振舞いますゾ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ■  国内編ベスト10 と 海外編ベスト10 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 以下のとおり、古いメンツばかりなんだが、どれも鉄板のオモシロさを保証する。そういや、最近ミステリミステリしたやつを読んでいないかも。 ■

                                          このミステリーがスゴい!ベスト・オブ・ベスト20
                                        • 型破りな大河ドラマ『いだてん』を守ったのは誰だったのか | 文春オンライン

                                          宮藤官九郎の書く脚本は、いつも他の誰にも似ていない足跡を残す。例えば朝の連続テレビ小説『あまちゃん』は、ヒロインの幼少期から始まり、成長し結婚して母になる「女の半生記」という朝ドラの黄金律を完全にはみ出している。それは天野アキという1人の少女が16歳から20歳になるまでのたった4年を描いた物語なのだ。 主人公天野アキは物語の中で結婚も出産もしない。だがそのたった4年の青春の1ページの中に、80年代に青春を送り夢破れた彼女の母親、春子の人生が回想として映る。そこには朝ドラの定型である「女の半生記」が主人公の母親の歴史として織り込まれ、同時に80年代に始まるアイドル・サブカルチャー史があり、そして2011年、3・11という同時代の巨大な社会的カタストロフにたどり着く。 海外のティーンネイジフィルム、ガールズムービーを見渡しても、これほど奇妙で定型を外れた、そして同時にこれほど見事な構造を持った

                                            型破りな大河ドラマ『いだてん』を守ったのは誰だったのか | 文春オンライン
                                          • 続: OSSプロダクトとコミュニティの話 - たごもりすメモ

                                            先日書いた通りYAPC::Asia Tokyo 2015でOSSの開発とメンテナンスについての私見を話したところ、会場で id:t-wada さんから強烈な質問と、その後にまとまった量のエントリがきた。 t-wada.hatenablog.jp t-wadaさんの問題意識については上記エントリを読んでいただくとして、これに関連してYAPC::Asia期間中にいろいろな人と話したこと、およびその後に考えたことなどをまとめて書き下しておこうと思う。 明快な結論は無い。無いが、自分にとってのなんとなくの指針のようなものには多分なっており、こういうことを考えて自分はこれからコードを書くんだろうな、という気がする。 なお前提として自分がYAPC::Asia Tokyo 2015で話した内容がベースにあるので、できればそちらを把握しておいてほしい。t-wadaさんのエントリにあるメモは話した内容をよく

                                              続: OSSプロダクトとコミュニティの話 - たごもりすメモ
                                            • 『この世界の片隅に』は優れた“妖怪”映画だ!民俗学者はこう観た(畑中 章宏) @gendai_biz

                                              方言とカタストロフ こうの史代の原作を片渕須直が監督したアニメ映画『この世界の片隅に』を公開初日に観た。原作を民衆史の一断面を描いた傑作と評価するファンとして、映画からも、次のようなことを改めて確認した。 それは、「広島」という町が孕む濃厚な “死”のイメージであり、日本家屋の「間取」が持つ意味であり、登場人物の出会いや別れに、“物の怪(モノノケ)”が大変重要な役割を果たしていることである。結論から言えば、『この世界の片隅に』は優れた“民俗映画”であり“妖怪映画”だった。 『この世界の片隅に』は、広島市の海に近い江波(えば)と草津、そして南東にある呉市という小さな世界を舞台にしている。しかしこの地域は、第2次世界大戦という地球規模のカタストロフのなかで、特別な位置を占めることになる。 枢軸国の、日本の、広島市は、世界で初めて原子力爆弾を投下された都市であり、南東部の呉市には重要な軍事施設が

                                                『この世界の片隅に』は優れた“妖怪”映画だ!民俗学者はこう観た(畑中 章宏) @gendai_biz
                                              • 国家/内戦/シン・ゴジラ - 過ぎ去ろうとしない過去

                                                地の上にはこれと並ぶものなく、これは恐れのない者に造られた ――ヨブ記41.33 近代国家を聖書に出てくる大怪獣リヴァイアサンに喩えたのはホッブズであった。ホッブズによれば、人間の自然状態は万人の万人に対する闘争であり、そこに安息は無い。従って人間たちは自らの権利を国家へと委譲する契約を結び、国家の保護を得る。保護と服従の関係が、国家と国民の関係を規定する。国家はその領域において唯一の主権的共同体である。 カール・シュミットは、『政治的なものの概念』において、国際社会を複数のリヴァイアサンが競合する多元的な空間として考えている。国際間においては、国家の国民に対する保護は、他の国家からの保護でもある。むしろ国民は他の国民に対抗するために国家をつくる。国民の結集は、「政治的なもの」によって行われる。つまり、友と敵の存在論的な区別によって行われる。国家の主権者は、政治の概念に即して、国家の敵を正

                                                  国家/内戦/シン・ゴジラ - 過ぎ去ろうとしない過去
                                                • 10+1 web site|テンプラスワン・ウェブサイト

                                                  10+1 website|テンプラスワン・ウェブサイト LIXIL出版 LIXIL ANNOUNCEMENT PICK UP SERIAL PHOTO ARCHIVES PROJECT ARCHITECTURAL INFORMATION NAME INDEX 10+1 DATABASE GENERAL CONTENTS 2020 2020 03 [最終号]建築・都市、そして言論・批評の未来 独立した美術・批評の場を創出するために |五十嵐太郎+鷲田めるろ いまこそ「トランスディシプリナリティ」の実践としてのメディアを ──経験知、生活知の統合をめざして |南後由和+貝島桃代 リサーチとデザイン ──ネットワークの海で建築(家)の主体性と政治性を問う |青井哲人+連勇太朗 PICK UP 建築の概念の拡張 |石上純也+田根剛 2020 01 建築の漸進的展開 グラデュアリズム──ネットワーク

                                                  • デルタの「死滅・自壊」が第5波収束の原因ではないといえる理由(小野昌弘) - 個人 - Yahoo!ニュース

                                                    デルタが「死滅」「自壊」して第5波が収束したという話が流布している。この説の要点は、「ある時点で増えなくなるウイルス」が勢いよく増え流行を席巻し、それとともにウイルスが急速に死滅・自壊して流行が勝手に収束するというもので、これが第5波の急速な収束を説明するとされる。この説では「エラー・カタストロフ」というカタカナ語やAPOBEC, Nsp14などアルファベットの羅列が使われて、まるで専門的な言説のようにみえる。 しかしながらデルタの死滅・自壊説は自己矛盾しており、このようなものが存在するとは考えられない。またこのような根拠薄弱の言説は、コロナへの対策のために重要な事実を見えないようにしてしまうがゆえに社会に有害であると考える。以下この点について少し説明したい。 ウイルスの感染とは何か ウイルスは細胞に感染するものなので、ウイルスからみれば「誰」を感染するかは区別しない。コロナウイルスは、人

                                                      デルタの「死滅・自壊」が第5波収束の原因ではないといえる理由(小野昌弘) - 個人 - Yahoo!ニュース
                                                    • かくて『シン・ゴジラ』は「国民映画」となりき | 文春オンライン

                                                      『シン・ゴジラ』が大ヒットした。総監督は『新世紀エヴァンゲリオン』(以下『エヴァ』)の庵野秀明。観客動員数は400万人を突破し、興行収入は70億円を超えたという。客層の幅広さ、反響の大きさからして充分「国民映画」の域に達したと言ってよい。 成功の理由は何か。日本伝統の得意技を使ったからだろう。世界を重ねて、その世界に思い当たる観客を喜ばすやり方だ。歌舞伎や文楽の常套手段。『仮名手本忠臣蔵』なら『太平記』の世界と赤穂浪士の世界を、『東海道四谷怪談』なら忠臣蔵の世界にお岩さんの怪談話を重ねる。そうやって世界の重ね方を楽しむ。分かる観客は勝手に考え面白がる。想念を暴走させ、深読みもしてくれる。 第1作を巧みに本歌取り 『シン・ゴジラ』は具体的にどんな世界を重ねているか。まず土台を成す世界は1954年の本多猪四郎監督作品『ゴジラ』。「ゴジラ映画」の第1作にして傑作中の傑作。そこでゴジラは、伊豆諸島

                                                        かくて『シン・ゴジラ』は「国民映画」となりき | 文春オンライン
                                                      • 「拝金主義に毒された『B級国民』」とは

                                                        金子勝 @masaru_kaneko 【サギの手口】アベの振り込め詐欺の手口はこうだ。まず経済最優先と言えば、拝金主義に毒された「B級国民」がついてくる。嘘は600兆円と景気がいいほどいい。嘘がバレないように目標は自分の任期中でない5年以降にし、嘘がバレそうになったら旧3本の矢のように別の嘘を上塗りすればいい。 金子勝 @masaru_kaneko 2023年4月から淑徳大学大学院客員教授・慶應義塾大学名誉教授の金子勝です。近著は『平成経済』、共著『メガリスク時代の日本再生戦略「分散革命ニューディール」』、『人を救えない国』、共著『現代カタストロフ論』、『イギリス近代と自由主義 近代の鏡は乱反射する』。最新書は『岸田自民で日本が瓦解する日』です。 金子勝 @masaru_kaneko 【サギの手口2】1日でも長くネズミ講政権を維持するには、ご主人様の米国に徹底的に媚びを売り、金づるの経団連

                                                          「拝金主義に毒された『B級国民』」とは
                                                        • イオンのある風景、遠ざかる故郷 - シロクマの屑籠

                                                          gendai.ismedia.jp リンク先の文章は、いくらか誇張された内容かもしれないが、大筋としては、起こる将来だと思った。 人口が減少し、それまでの社会制度や社会空間が維持できなくなった時、そのことを自己正当化する思想は、後発世代からノロノロと現れて、浸透していくのだろう。 日本や韓国のような国は、先進国化するのも、少子高齢化するのもあまりに急激だったから、人口動態のスピードに、世の中の常識や思想の変化が追いつかない。今、目の前で起こっていることに常識や思想が追いつかないうちは、旧来の常識や思想にもとづいて政治決定が行われ、事態を改善する機会をみすみす見逃す。 十分に事態が悪化してから、おもに後発世代によって、それに即した常識や思想が支持されるのだろう。その遅さを「人間の愚かさ」と断じるつもりは無い。どだい、現行の政治決定のシステムでは避けられないことなのだ。現行の政治システムに、急

                                                            イオンのある風景、遠ざかる故郷 - シロクマの屑籠
                                                          • 「トランプ再選」がアメリカのために必要な理由|文藝春秋digital

                                                            トランプの人格や発言は耐えがたく、人としてとても許容できない。それでも私は「トランプ当選」を望む。その理由をお話ししよう。/文・エマニュエル・トッド(歴史人口学者) <この記事のポイント> ●今の米国は「分裂状態」と「良好な経済状態」という二つの矛盾した現実がぶつかり合っている ●高学歴エリートはリベラルであるはずなのに「自分より低学歴の大衆や労働者を嫌う左派」という語義矛盾の存在になり果てた ●米国の歴史を前に進めるにはまず民主党の側に“意識改革”が必要。そのための最良の方法が、バイデンを当選させないこと トッド氏トランプの再選が望ましい 「トランプ再選となれば、米国の民主主義も終わりだ!」といった言辞が繰り返されています。米国に限らず、エリート層が好む高級メディアほど、この論調です。トランプが、下品で馬鹿げた人物であることは言うまでもありません。私自身も、人として、とても許容できない。

                                                              「トランプ再選」がアメリカのために必要な理由|文藝春秋digital
                                                            • 動物の言葉を話す男と古代のおとぎ話を忘れた近代社会が対立する、エストニア発の傑作ファンタジィ──『蛇の言葉を話した男』 - 基本読書

                                                              蛇の言葉を話した男 作者:アンドルス・キヴィラフク河出書房新社Amazonこの『蛇の言葉を話した男』は、エストニアで歴代トップ10に入るベストセラーに入り、フランス語版も大ヒットして14ヶ国語に翻訳されたファンタジィ長篇である。帯には、『これがどんな本かって? トールキン、ベケット、M.トウェイン、宮崎駿が世界の終わりに一緒に酒を呑みながら最後の焚き火を囲んで語ってる、そんな話さ。』という惹句がついていて、最初から期待して読み始めたのだが、いやはやこれが期待を遥かに上回ってきた。今年読んだ外国文学の中ではピカイチの作品と断言できる。 本作は、蛇やクマといった動物と言葉を交わし、強制的に命令を発することもできる「蛇の言葉」を扱う森の住民たちと、そうした古の文化を忘れ、科学技術を得て新しい社会を築き上げてきた近代社会の摩擦、戦いの話であり、リアリストの語り手の少年を筆頭に、人間の女にすぐ惚れて

                                                                動物の言葉を話す男と古代のおとぎ話を忘れた近代社会が対立する、エストニア発の傑作ファンタジィ──『蛇の言葉を話した男』 - 基本読書
                                                              • オラフの正体に注意して『アナ雪』を読み解く - ここはお前の日記帳

                                                                この人はどうもアナ雪を「ありのままの自分」になる話だと思っている。 それははっきりと違います。 引用先が吹っかけてる男女議論には立ち入らないのですが、それよりもアナ雪のお話をあんまり理解出来てないままの人が結構居るっぽいのは前から気になっていました。 きちんと説明したいと思います。大好きな映画です。 オラフは何者なのか オラフの話をします。 アナ雪のお話を理解するにはオラフの正体へ注意を払うことが不可欠です。 少なくともアナ雪を「ありのままの自分になる話」という風に思っている人達は、オラフの正体について不注意か、勘違いをしています。 オラフについて、ただのジャージャービンクスだと思ってる人は論外ですが、本質について混乱する人は少なくないはず。個人的にも最初はオラフのことを2人の絆の象徴だと思っていました。オラフ(雪だるま)が産まれたのはエルサとアナが2人で遊んだ時だったことから。何の壁もな

                                                                  オラフの正体に注意して『アナ雪』を読み解く - ここはお前の日記帳
                                                                • 荒ぶる神の鎮め方 - 内田樹の研究室

                                                                  秋葉原のリナックス・カフェで、ラジオカフェの収録。今回はustで画像放映。 平川くん、中沢新一さんと、「カタストロフの後、日本をどう復興するか」について、語り合う。 その中で、中沢さんが「第七次エネルギー革命」で人類ははじめて、生態系に存在しないエネルギーを、いわば「神の火」を扱うようになった、という話を切り出した。 そのときmonotheisticとい単語が出て来た。 原子力テクノロジーというのは、いわば「荒ぶる神」をどう祀るかという問題である。 そうである以上、それぞれの社会の「神霊的」なもののとらえ方をストレートに繋がるのではないか。 という話を中沢さんから聞いているうちに、いろいろなことが「がちゃがちゃ」っとつながった。 数千年前、中東の荒野に起きた「一神教革命」というのは、人知を超え、人力によっては制することのできない、理解も共感も絶した巨大な力と人間はどう「折り合って」いけるか

                                                                  • 時の流れとともに忘れ去られていた34の「失われた都市」

                                                                    自然災害や気候の変化、隣国との戦争や貿易の失敗などが原因で歴史上いくつもの都市が滅亡してきました。滅亡後に人々の記憶から忘れ去られ、何世紀も経ってから発見された「失われた都市」について、世界の国・遺跡・島・野生動物などのランキングを作成しているTouropiaがまとめています。 34 Lost Cities Forgotten by Time http://www.touropia.com/lost-cities/ ◆34位:カルタゴ(チュニジア) フェニキアからの移民が建国したのがカルタゴの始まりで、地中海地域で大きな勢力を持っていましたが、ハンニバルによる侵攻を受けたのち、紀元前146年にはローマ人によって一度滅ぼされました。その後ローマの属州として再興してから698年のウマイヤ朝による侵略までの間、カルタゴはローマ帝国の中で最大級の規模をほこっていました。 by georgianak

                                                                      時の流れとともに忘れ去られていた34の「失われた都市」
                                                                    • トバ・カタストロフ理論 - Wikipedia

                                                                      上空から見たトバ火山噴火時の想像図 トバ・カタストロフ理論(トバ・カタストロフりろん、Toba catastrophe theory)は、約7万年から7万5千年前に、インドネシアのスマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして気候の寒冷化を引き起こし、その後の人類の進化に大きな影響を与えたという学説である。地質学・古人類学の分野では、火山の噴火とその後の気候変動を指してトバ事変 (Toba event) と呼ぶ[1][2]。人類の進化におけるボトルネック効果の例を示す学説として言及されることが多い。この学説は1998年にイリノイ大学教授のスタンリー=H.アンブロース(Stanley H. Ambrose)によって唱えられた。 トバ火山の位置。 ランドサットの画像。湖中央の島はトバ・カルデラの中央火口丘である。 今から7万-7万5000年前、トバ火山が火山爆発指数最大のカテゴリー8の大規模な超巨

                                                                        トバ・カタストロフ理論 - Wikipedia
                                                                      • コーマック・マッカーシー5選

                                                                        くり返し読み返す作家は少ないが、コーマック・マッカーシーの作品はその中に入っている。特に『すべての美しい馬』は今度も何度も読み返すだろう。小説でしか伝えられない美と残虐を、確かに受け取ったと信じさせてくれるからだ。 アメリカ文学を代表する作家の訃報に接し、わりと衝撃を受けている。あたりまえなのだが、人生は期限つきであり、生きて、読んでいられる時間は思ったより短いことを、あらためて思い知らされたから。 ここでは、お薦めの作品を5つ、紹介する。世界には美と残虐が仲良く同居しており、剥き出しになった暴力と向き合うときにこそ、人間とは何かが見えてくる作品だ。 ザ・ロード 氏の作品を知らない人向けの入口となる一冊。他と比べると短めで、作風と世界観を味わうのにうってつけだ。 カタストロフ後の世界を旅する、父と子の物語。 ゾンビのいない終末世界だとこんな風になるのだろう。劫掠と喰人が日常化した生き残りを

                                                                          コーマック・マッカーシー5選
                                                                        • 国旗問題再論 - 内田樹の研究室

                                                                          卒業式での君が代斉唱時の不起立を理由に、東京都教委が定年後の再雇用を拒否したのは「思想や良心の自由」を保障した憲法に違反するとして都に賠償を求めていた訴訟について、30日最高裁判決が下った。 「校長の教職員に対する起立斉唱命令は合憲」とする判断を下し、原告の上告を棄却した。 判決は「起立斉唱行為は卒業式などの式典での慣例上の儀礼的な性質を有し、個人の歴史観や世界観を否定するものではない」とした。 しかし、起立斉唱行為は教員の日常業務には含まれず、かつ「思想と良心に間接的制約となる面がある」と留保を加え、「命令の目的や内容、制約の様態を総合的に考慮し、必要性と合理性があるかどうかで判断すべき」との判断基準を示した。 今回の判決では、公務員は職務命令に従うべき地位にあるということを根拠に、「間接的制約が許される必要性や合理性がある」と判断して、教委による処分を違憲とした東京地裁判決を取り消した

                                                                          • 怪文書保存館

                                                                            怪文書保存館 怪文書保存館は1997年4月よりサービスを開始した民間団体です。 ネットワークで手にいれることのできる、 あらゆる怪文書を収集・保存しようという目的で設立されました。現在は有志のボランティアによって 運営されております。 どこかのネットで怪文書を発見された方は、ぜひとも怪文書保存館までお送りいただけますよう お願いします。 その際、発見場所や日時・シチュエーションなども加えていただけると大変助かりますが、 無くても構いません。 なお、寄贈していただいた方についての秘密は厳守させていただきます。 また、寄贈者を明らかにしても構わないときは、その旨お書き添えいただければ クレジットを添付のうえ公開します。 掲載した側に危険が及ぶようなリスクの高い怪文書については掲載を控えさせていただく 場合がございます。 また、当事者からの抗議があった場合、掲載を中止させていただく場合も ござい

                                                                            • 2014年夏季開始の新作アニメ一覧

                                                                              夏の番組改編期がやってきます。年4回の改編のうち夏と冬は動きが小さい方なのですが、新たに始まる番組の数は約40本で、それほど減っているとは思えません……。どうチャンネルを渡り歩いていけばいいのか、どの番組をどのレコーダーに任せるのか、しっかり計画を立てていかないと大変です。 以下、放送局・放送形態を問わず、放送・配信時期が近いものから順番にリスト化しています。 ◆幕末Rock ・放送情報 TOKYO MX:7/2(水) 23:30~ サンテレビ:7/3(木) 25:30~ テレビ愛知:7/4(金) 26:35~ AT-X:7/5(土) 20:00~ほか BS11:7/10(木) 24:30~ ・概要 時はのちに幕末と呼ばれた時代、天歌泰平(ソング・オブ・ピースフル)――。 徳川幕府の「天歌(ヘブンズ・ソング)」により、民の心が奪われた泰平の世。 「天歌」を歌う「最高愛獲(トップ・アイドル)

                                                                                2014年夏季開始の新作アニメ一覧
                                                                              • Who is to blame? (内田樹の研究室)

                                                                                社保庁問題がメディアを賑わせている。 これだけのミスが累積するのだから、構造的にもいろいろとむずかしい問題がある制度なのであろうが、それにしてもここまで問題を深刻にしたのは歴代の社保庁の役人たちのメンタリティの問題だろう。 そして、そのメンタリティは悲しいかな程度の差はあれ私たちの社会の全域に瀰漫しつつある。 それは「前任者の不始末をなんで私が尻ぬぐいしなくちゃいけないんだ」という不満に「理あり」とする態度である。 「この不祥事の責任を問う」という言葉は勇ましいし、合理的に聞こえるけれど、実際には責任の淵源を探ってゆくと、最後に発見されるのは、誰でもやるようなわずかな事実誤認や見落としだけである。 ほとんどすべてのシステムトラブルは誰でもするようなケアレスミスから始まる。 そんなものにシステムをクラッシュさせるような力はない。 システムをクラッシュさせた責任は、「起源」にはない。 このこと

                                                                                • 2014年の夏アニメ作品感想+好きなOP&ED - 戯れ言(はてなダイアリー版跡地)

                                                                                  春にアニメの感想を書いたんですが。 2014年春アニメ作品を中盤まで見た感想 - 戯れ言 すでに秋アニメが始まってますが、こないだ夏アニメをやっと見終わったのでその分もアニメ感想を書いとこうと思います。 ちなみに各メディアによる調査結果では人気作品は以下のような感じみたいです。 【アニメ】読者1000人が選んだ!「いちばん面白かった夏アニメ2014」ランキング発表(1/2) - ウレぴあ総研 14年夏アニメランキング:「Free!」が1位 圧倒的な女性支持で レコチョク調べ - MANTANWEB(まんたんウェブ) 【結果発表】2014夏アニメ実力ランキング、1位は安定の「ソードアート・オンラインII」! 3位にはダークホースが登場 - アキバ総研 CHARAPEDIA 【アニメファン10000人に聞いた、次週以降も見続けたい2014年夏アニメ作品は?(総合) 】 【Amazonギフト券プ

                                                                                    2014年の夏アニメ作品感想+好きなOP&ED - 戯れ言(はてなダイアリー版跡地)