オリンピックの開会式においてゲーム音楽が使われて以後、「行政は、いままでコンテンツ業界をきちんと支援してきたのか?」「いや、行政がコンテンツ産業に関わるのは、そもそも良くないのではないか?」といった議論が、ネット上で散見されるようになってきた。確かに行政や自治体が、コンテンツ産業や文化に対してどう関わるかは難しい論点である。 しかし、議論の前に、そもそも、行政や地方自治体は、いままでコンテンツ産業や文化に対してどう関わってきたのかということを調べようと思うと、実はちょっと難しいところがある。論文的なものはいくつか見つかるがゲーム、マンガ、アニメといったコンテンツ政策の全体を概観しようとする入門的な資料が少ないからだ。政策としても、経産省、総務省、外務省、文部科学省・文化庁、消費者庁……と各省庁がそれぞれ何をやっているのかということはわかりにくい。 筆者個人としては、特にゲーム関連のことにつ