コールガールとしての5年で、24歳のアシュレー・チャン(仮名)が体得した信条がいくつかある。秘密を絶対に守る方法、決して恋に落ちるべきでない理由などだ。シンガポールの高級コールガールの世界へようこそ。 ビジネスを学ぶ大学生にしてセックスワーカーであるチャンは最近、自叙伝『緋色の売春婦──私の二重生活』(未邦訳)を上梓した。 そのなかでチャンは、清廉潔白な都市国家シンガポールの性産業を包み隠すベールを引き剥がし、お下劣な“恥部”を暴露している──男たちがチャンやその同業者とのひとときに数千ドル払って、買った時間で何をしているのかといったことだ。