キャンプ・シュワブ前に座り込む市民と、強制排除する県警機動隊(沖縄タイムス提供) 作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は、沖縄の基地問題について。 【写真】北原みのりさんはこちら。 * * * 「わたしたち」は、沖縄への暴言を吐き続けてきた。 2011年11月、当時の田中聡・沖縄防衛局長が、「これから犯す前に『犯しますよ』と言いますか」という趣旨の発言を、記者たちとの非公式懇談の場でした。普天間の代替基地建設に関する話題の中での言葉だった。 2013年1月、沖縄県内の全41市町村の首長らがオスプレイに抗議するデモを東京・日比谷でした際には、「売国奴」「日本から出てけ」と、沿道から汚い声をあびせ続けた集団がいた。 2014年1月、辺野古への基地建設が争点になった名護市長選挙について問われた自民党幹事長(当時)の石破茂氏は、「基地の場所は政府が決める」と言い切った。