戦後、海外に抑留された人たちの日本への引き揚げに関する新たな資料が見つかりました。ローマ・カトリック教会の中心地のバチカンが引き揚げの実現に関わっていたことを示す外交文書などです。専門家は「日本人の引き揚げをめぐる新たな発見だ」としています。 78年前の終戦時、海外にいた元日本兵や民間人はおよそ660万人とされていて、戦後もシベリアや東南アジアなどに抑留され多くの人が亡くなったほか、生き残った人たちも日本に引き揚げるまで10年以上の時間がかかりました。 新たに見つかったのは、1946年から48年にかけてバチカンで記録された、日本人の引き揚げに関するおよそ40点の外交文書などで、国際政治史が専門の日本大学の松本佐保教授が、バチカンで公開された資料を調査して確認しました。 このうち、旧ソビエトによって57万人を超える日本人がシベリアなどに抑留された「シベリア抑留」をめぐっては、1947年1月に