三菱電機がサイバー攻撃を受け、機密情報が流出した可能性があると2020年1月20日に発表した。同社製ではないウイルス対策システムの脆弱性を突かれ、世界で数十台以上のPCやサーバーが不正にアクセスされた結果、約200Mバイトのデータが流出した恐れがあるという。 同社によれば、流出したのは個人情報(採用応募者と同社従業員、同社関係会社の退職者の計8122人の情報)と企業機密(技術資料や営業資料など)であり、「社会インフラに関する機微な情報や、機密性の高い技術情報や取引先に関わる重要な情報は流出していない」とのこと。だが、不正アクセスを行ったのは中国系ハッカー集団で、防衛上の機密情報を狙った可能性も指摘されている。同社は「この件に関する記者会見は行わない」(広報部)ため、情報は限られる。 この事件をどう見るか。現時点までの限られた情報と匿名を条件に、ITセキュリティーの専門家(以下、識者)に聞い