「保育時間内の習い事の月謝(1〜2万円)を徴収する園がある」――。今年に入ってから保育園を考える親の会に、こうした苦情が相次いで入ってきました。 幼稚園では、正規の預かり時間終了後に習い事を実施して、保育料とは別に月謝を集めることはよく行われてきました。 しかし、認可保育園の場合、公費で経費が賄われている保育時間内に別料金を徴収するというのは奇妙なことです。しかも、調べたところ、保護者の選択制で別料金を納めた家庭の子どものみが習い事保育を受けるというやり方が多数になっているようです。 背景に「理念なき制度運用」 幼保連携型認定こども園ができる2015年以前に私が問い合わせたとき、厚生労働省保育課は「保育時間内の保育の経費は公費で賄われているので、別料金は許されない。何か材料費などがかかる場合の実費のみ許容できる」と回答していました。 当時も今も、認可保育園は世帯所得に応じた保育料が設定され