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出版流通の検索結果1 - 19 件 / 19件

  • コンビニ大手、今期中に雑誌棚の完全撤廃検討…週刊誌1000円時代へ突入「文庫は1600円、新書は1200円」いったい誰が買うのか - みんかぶ(マガジン)

    出版社が苦境に立たされている。元経済誌プレジデント編集長で『週刊誌がなくなる日』の著者である小倉健一氏が、各社の内情を語る――。 「出版流通は、もはや既存構造では事業が成立しない」「出版流通はもはや既存構造では事業が成立しない。市場の縮小に、トラック運転手の労働時間規制を強化する『2024年問題』が重なり、本を運ぶ費用を賄えない」(日経新聞5月24日)――こう話すのは、出版取次大手トーハンの近藤敏貴社長だ。トーハンは、2023年3月期の出版流通事業が4期連続で経常赤字になることが見込まれていて、出版各社に書籍や雑誌の運搬費の値上げを相談するという。 物流業界で、今、大きな問題となっているのが「2024年問題」だ。ブラック化しているトラックドライバーの労働環境の改善のため、来年(2024年)4月から、時間外労働の上限が年間960時間に規制され、月60時間以上の残業をした場合、割増賃金率がアッ

      コンビニ大手、今期中に雑誌棚の完全撤廃検討…週刊誌1000円時代へ突入「文庫は1600円、新書は1200円」いったい誰が買うのか - みんかぶ(マガジン)
    • アマゾンが小規模な書店に「仲間卸」 事実上の「取り次ぎ」業務開始へ | 毎日新聞

      ネット通販大手のアマゾンジャパンは6日、全国の書店からの注文に応じて自社が仕入れた本を卸すサービス「仲間卸」を今月中にも開始すると発表した。購買力の弱い地方の小規模な書店にベストセラーなど売れ筋の本を卸すことで、消費者のニーズに幅広く応えるのが狙いだ。ただ、事実上の「取り次ぎ」業務への参入ともいえ、これまでの出版流通のあり方に影響が出る可能性もある。 現在の出版流通は、出版社が取次店に卸し、取次店が書店に卸す方式が一般的。しかし以前から、地方の小規模な書店に対し、売れ筋の本を取次店がなかなか卸さないことが問題になっていた。同社はこうした問題を解消しようと、「仲間卸」の導入を決めたという。同社の担当者は記者会見で「書店向けの取引を開始し、より多くの読者に本を届けていきたい」と語った。

        アマゾンが小規模な書店に「仲間卸」 事実上の「取り次ぎ」業務開始へ | 毎日新聞
      • 出版流通の三国志はじまるよ|竹村響 Hibiki Takemura

        出版社が取次頼みをやめて流通も自分たちでやろう、ということ……なんですよね?と大手の役員さんたちに直接聞きにいきたいところですが、その前にぼくなりの見解を書いておきましょう。こうなることはほぼ必然なのでいろいろ推理は言えますが、直接誰かからなにかを聞いたわけではないので。酔っ払いおじさんたちの多い業界ですが、みんなこういうところはきっちり口が固いのです。大人ってちゃんとしてる。 基本的なこととしてまず今まで本の流通を担ってきた「取次」という会社が何をしてるのか、なんですが ① 本をどこに何冊運ぶか決める ② 本を運ぶ ③ それらに伴うお金のやり取りをする この3機能に整理されます。 ややこしいこともいろいろあるのですが、シンプルにしちゃうと書店がたくさんあるので(日本全国でむかし2万店、いま1万店)どこに何冊運ぶかを決めたり、実際運んだりするのは超たいへんだからそれを代わりにやってくれる会

          出版流通の三国志はじまるよ|竹村響 Hibiki Takemura
        • 学術書がバカ高い意味がわからない

          需要と供給のバランスと言われればそれまでなんだが、そうだとしても 今や紙の出版・流通にこだわらなければ電子書籍で大幅にコスト削減 できるのに、たとえ電子版が出てたとしても少量しか印刷せず 販売も見込めない紙の本のコストにひっぱられた価格設定な場合が多い。 研究者なら自分の研究をできるだけ多くの人間に知って役立ててもらおうという 場合が大半だと思うしその為に研究成果を載せた媒体の入手コストは低ければ 低いほどいいんじゃないの? 学術書が売れない領域で研究してるんなら多分カネもうけでやっているわけじゃ ないだろうし、仮にカネもうけでやってたとしても研究者の場合所属する機関から 給料をもらってやってる場合がほとんどで、学術書の値段が高くてメリットになること 無いんじゃないかと思うんだが。 (追記) 思いのほかトラバ・ブクマ集まったな、みんなサンキューな。 いやさー、頭の体操がてらに軽いレスバを嗜

            学術書がバカ高い意味がわからない
          • 柳宗悦の辛辣な「お叱り」と、事なかれ主義トート|塩谷舞(mai shiotani)

            先日、国立近代美術館で絶賛開催中である『民藝の100年』に行ってきたのだけれども、書きたいことがありすぎたので忘れないうちに書いておきたい。 1988年10月生まれの自分にとって、民藝活動の中心人物であった1889年3月生まれの柳宗悦はちょうど100学年違い……という雲の彼方の存在なのに、彼らの蒐集品や活動記録を鑑賞するのはまるで今日買ってきた雑誌を読むくらいに身近で素敵。故に展覧会を鑑賞するというよりも、本屋でずーーーっと雑誌の立ち読みをしているような感覚になって、結果4時間もへばり付いていた。 (再入場禁止ゆえ、途中トイレに出ることが許されないのが大問題。小洒落た来場者の多くは間違いなく、膀胱との闘いに挑んでおります!) あぁ、この燭台が欲しいな……とか、この李朝膳は私の欲しいやつと少し形が違うな……とか、今日の自分の暮らしとそれは地続きにあって、すごく楽しいし、使える。 で、使えるか

              柳宗悦の辛辣な「お叱り」と、事なかれ主義トート|塩谷舞(mai shiotani)
            • 「このままでは日本のアニメが世界で負ける」は的外れ? 海外で広がる“日本風“アニメ(まつもとあつし) - エキスパート - Yahoo!ニュース

              日本のアニメ作品は世界でも人気があり、「日本アニメは世界一」というイメージを持っている人も少なくないのではないだろうか。しかし、拡大を続けていたアニメ制作業界の市場規模が2020年、縮小に転じた。背景には新型コロナウイルスの影響、そして海外のアニメ制作現場の成長を指摘する声もある。海外のアニメ制作現場の成長によって、日本アニメが他国に“負ける”日は来るのか。動画配信サービスの広がりによって変化する世界のアニメ市場と、成長する中韓アニメについて、外国人向けの日本アニメ関連サービスを運営する2社に聞いた。 制作業界の市場規模縮小、向上する海外の技術「『アニメ制作業界』動向調査」(帝国データバンク)によると、アニメ制作業界の市場規模(事業者売上高ベース)は、2019年まで9年連続で拡大していたが、2020年には2510億8100万円(前年比1.8%減)と縮小した。背景には、新型コロナウイルスの影

                「このままでは日本のアニメが世界で負ける」は的外れ? 海外で広がる“日本風“アニメ(まつもとあつし) - エキスパート - Yahoo!ニュース
              • 講談社など3社、書籍流通へ参入 出版生き残りへDX 【イブニングスクープ】 - 日本経済新聞

                講談社と集英社、小学館は、全国の書店に書籍や雑誌を届ける流通事業を始める。丸紅を加えた4社で年内に共同出資会社を設ける。出版流通は取次会社が担ってきたが約4割は売れずに返品されている。新会社では販売データなどに基づく需要予測で各書店の客層に合った書籍を届け、市場縮小が続く出版業界の生き残りを狙う。出版流通は日販グループホールディングスとトーハンの取次2社による寡占状態で、出版社が流通を手掛ける

                  講談社など3社、書籍流通へ参入 出版生き残りへDX 【イブニングスクープ】 - 日本経済新聞
                • 隠れた権力としての「サイゼ」vs架空の権威としての「大学教授」|しだゆい|note

                  サイゼリアの注文方式について慨嘆したツイートが異様な(私の個人的な感覚からすると異様としか言いようがない)炎上を被ったさまを眺めるに、当の注文方式の是非などはじめからどうでもよく、ただ「大学教授」が「サイゼ」に苦言を呈したことそれ自体が漠然かつ強烈な反感を買っているのだということは割と早い段階から明白だったように思う(効率性の観点から、またある種の認知特性に対する合理的配慮としてその注文方式を擁護するツイートは多々あったが、かれらが本気でそこに正義を認めたり、何らか熱い思い入れを持っているようには見えなかった)。ここで「サイゼ」と「大学教授」をそれぞれ「権力」と「権威」というより一般的な語彙に置き換えて考えてみよう。この置き換えには、ただし若干の註釈が必要である。 まず当のツイートに突っかかっていった人たちはおそらく「サイゼ」を「権力」だと必ずしも自覚的に認めているわけではない。むしろかれ

                    隠れた権力としての「サイゼ」vs架空の権威としての「大学教授」|しだゆい|note
                  • 出版業界事情:2大取次が本業で赤字 出版流通の危機が深刻化 永江朗 | 週刊エコノミスト Online

                    2大取次の日販(日本出版販売)とトーハンの2023年度決算が発表された。日販は減収減益の赤字決算、トーハンは減収増益の黒字決算ではあるが、両社ともに本業である取次事業は赤字だ。 日販は「課題とその背景」として、①書店売り上げの減少、②コスト効率の悪化、③運賃の上昇を挙げている。なかでも書店売り上げの減少の背景には、店頭売り上げの減少や書店閉店の加速だけでなく、客数の減少がある。同社のPOSシステム導入店舗約300店の実績で見ると、新型コロナウイルス流行前の2019年を100とした場合、23年は75.6%と大きく減少している。客単価は107.7%に上昇しているものの、到底客数減をカバーできるものではない。消費者の書店離れが急速に進んでいる。 日本の近代出版流通は取次を中心に動いてきた。毎日発行される雑誌も書籍もコミックも、そのほとんどは出版社から取次を経由して書店に運ばれ、売れ残ったものも取

                      出版業界事情:2大取次が本業で赤字 出版流通の危機が深刻化 永江朗 | 週刊エコノミスト Online
                    • Amazonとの直接取引は異例でも衝撃でもないんだぜ|竹村響 Hibiki Takemura

                      というニュースの解説ですよ。 そもそも何でAmazonが直接取引(「e託」と名付けられています)をしたいのか、に実際の現場とメディアに齟齬が。 メディアはAmazonが取次を飛ばしたい、取次は飛ばされたなくない、と思っている、というポジションをとっています。だからか世間でもそう捉えられがちですが、まずここが違います。 Amazonも取次も出版社も普通に「自分たちのビジネスに有利な選択」をしているだけです。Amazonというかちゃんとビジネスしている企業はみんなロジカルに考えています。「取次を飛ばす」といった捉え方はとてもエモーショナル。自分たちの求める「結果を得る」ために取次を使わないという選択になるだけの話で、そこに感情論は入ってこないんですが、報道のエンタメ化と報道している人たちはビジネスしている人たちではないので、そういう報道になっちゃうのはまあ仕方ないのか。 むしろ従来の新聞やテレ

                        Amazonとの直接取引は異例でも衝撃でもないんだぜ|竹村響 Hibiki Takemura
                      • 佐渡島庸平の履歴書|「お荷物の新入社員」から抜け出すために、ある編集者がやったこと #ぼくらの履歴書 - ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!

                        ※この記事は2020年3月に取材・撮影した内容です 『ドラゴン桜』『働きマン』『宇宙兄弟』──出版不況が叫ばれ始めた時代に、講談社でビッグヒットを飛ばし続ける話題の編集者がいた。 コルク代表・佐渡島庸平(さどしま・ようへい/ @sadycork )さんの経歴は、出版業界に憧れを持つ人や身を置く人からすると、華々しく写るものかもしれません。 しかし、ヒットの裏側にあったのは、育ててくれた環境への感謝と作家への敬意、実直なコミュニケーション、1冊を届ける努力。何も特別ではないことをひたむきに積み重ねてきた結果が、このキャリアグラフと履歴書なのです。 33歳で独立し「コルク」を創業。国内出版業界では当時ほぼ例のない、クリエイターエージェントという新しいビジネスモデルを立ち上げた背景や、優しい気づきを与えてくれたコミュニティ「コルクラボ」、そしてこれから目指す楽しい未来について。佐渡島さんが歩む「

                          佐渡島庸平の履歴書|「お荷物の新入社員」から抜け出すために、ある編集者がやったこと #ぼくらの履歴書 - ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!
                        • ゼロから学ぶ! 麻雀漫画を楽しむため”だけ”の麻雀講座 - 銀河孤児亭

                          毎度ブログの方ではお久しぶりのあでのいです。 突然なんですが、先日twitter上でこんなツイートを見かけたんですよね。 『遊戯王初心者』に対して『初心者に教えたい人間』が多すぎるがために具体的な初心者像が見えずに『初心者に教えたい人間』同士が自分の中に作り上げた架空の初心者像を元に勝手に口論始めてるようにしか見えないんだけど 『遊戯王上達したいマスターデュエルから始めた初心者』どこにいるんだ? — ぺぴゃ (@pepyadon) 2022年1月24日 まだ上達したいってほど嵌った訳ではないが起きてる事の意味は分りたいぐらいの初心者は結構居るんじゃない? — neoMIO㌠ (@MIOzockNEO) 2022年1月25日 私自身はあんまし遊戯王そのものには興味無いんですが、こういう需要って遊戯王に限らず結構あると思うんですよね。 で、特に漫画やアニメの題材になってる何らかの競技に対して、

                            ゼロから学ぶ! 麻雀漫画を楽しむため”だけ”の麻雀講座 - 銀河孤児亭
                          • ヘイト本を生んだ「無自覚」。出版社と本屋の“罪”を問う/永江朗インタビュー - wezzy|ウェジー

                            2019.12.07 12:05 ヘイト本を生んだ「無自覚」。出版社と本屋の“罪”を問う/永江朗インタビュー 2019年は日韓関係の悪化が進行した1年だった。本屋に行って差別的な言葉を目にする機会も増えた。 たとえば、「韓国なんて要らない」というキャッチコピーをつけた「週刊ポスト」(小学館)2019年9月13日号の記事が大炎上したのは記憶に新しい。 しかし、「週刊ポスト」はほんの一例。新書コーナーなどを歩けば、韓国や中国に対して醜悪な言葉を叩きつける、いわゆる「ヘイト本」が多数並んでいる。 多くの本屋を取材し、出版業界や出版文化に詳しい永江朗氏は、こういった状況を指摘しながら「本屋をのぞくのが苦痛になってきた」と語る。 この状況はなぜ引き起こされ、そして続いているのか。『私は本屋が好きでした あふれるヘイト本、つくって売るまでの舞台裏』(太郎次郎社エディタス)を出版したばかりの永江朗氏に話

                              ヘイト本を生んだ「無自覚」。出版社と本屋の“罪”を問う/永江朗インタビュー - wezzy|ウェジー
                            • 出版流通の現場から。廃棄を目の当たりにする「出版倉庫」を営むからこそ分かる書籍廃棄の痛み | SeLn|SeLn

                              出版流通の現場から。廃棄を目の当たりにする「出版倉庫」を営むからこそ分かる書籍廃棄の痛み | SeLn こんにちは、〈SeLn(セルン)〉広報部です。 〈SeLn〉は「出版流通を再発明する」を経営理念に掲げ、出版流通のデジタル化・オンデマンド化を進めるスタートアップ企業です。まだまだ小さな企業ですが、出版流通への大きな愛と強い気持ちをもって事業をすすめています。 出版倉庫ニューブックの2代目社長として育ったセルンCEOの豊川から見た、出版流通の栄枯盛衰、そして、これから……。 このnoteでは、どのような思いでこの事業を始めたのか、その背景にある出版業界の変遷についてお話ししますので、ぜひ最後までお付き合いください。 本屋や出版社だけではない!昔の「出版流通」は大忙し!CEO・豊川の父が出版物流倉庫をはじめた1970年代頃は、出版業界がまだまだ右肩上がりの頃でした。 当時は、本に挟まれてい

                                出版流通の現場から。廃棄を目の当たりにする「出版倉庫」を営むからこそ分かる書籍廃棄の痛み | SeLn|SeLn
                              • 「ツタヤ図書館」の“いま”− 公共図書館の基本ってなんだ? -3版

                                2016 年01 月 30 日 初版発行 2022 年05 月 01 日 3版発行 「ツタヤ図書館」の“いま” − 公共図書館の基本ってなんだ? - 3版 図書館友の会全国連絡会 2 1 この「パンフレット」の趣旨 ○まずは知ろう 全国に広がる「ツタヤ図書館」とその論争は、図書館としてのあり方を超 え、地方自治そのも のを問うまでに拡大 しています。 この小冊子は、 「ツタヤ図書館」の 現状を簡単にお伝え することで、疑問点 ・問題点を理解する 糸口になることを目 的としています。 ○調べてみよう これを読んでもっと詳しく知りたくなったら、「図書館友の会全国連絡会」 のホームページにこの小冊子の旧版や内容の元となる主なURL、雑誌、新 聞名、解説がありますので読んでみてください。古い雑誌や新聞は図書館で 閲覧できます。その図書館にない雑誌や新聞は、ほかの図書館から貸出やコ ピーをお願いする

                                • アイヒマンであってはならない

                                  今月のエディターズノートを書くのはとても気が重かった。題材は早くから決めていた。永江朗さんが『私は本屋が好きでした――あふれるヘイト本、つくって売るまでの舞台裏』(太郎次郎社エディタス)という本を出したことを知り、すぐにこれを取り上げようと考え、すでに読了していた。 しかし読了後、うーむと考え込んでしまった。 この本は、自身でも書店員の経験があり、専業ライターとなった後は長年にわたり全国の本屋に足繁く通い続けている永江さん(私も書店の店頭で何度もお会いしたことがある)が、本屋に対して「好きでした」と過去形で語らずにはいられない昨今の状況についての、渾身のルポルタージュである。 中心的な話題は「ヘイト本」だ(もっとも、この言葉を使うにあたり永江さんはいくつか留保をつけている)。いわゆる「嫌韓・反中」、つまり近隣諸国に対する排外主義的な考えを明示的に、あるいは暗黙のうちに主張する出版物のことで

                                    アイヒマンであってはならない
                                  • 『私たちが図書館について知っている二、三の事柄』批判

                                    10月16日付け朝日新聞の書評欄に標記の本(中村文孝・小田光雄著、論創社, 2022年8月刊)の書評が出た(https://book.asahi.com/article/14744652)。「とんでもない本を手にとってしまった」で始まる記事の書き手はサンキュータツオという人である。これを要約しておこう。 図書館の数は1970年代からの半世紀で4倍近くになったのに対して、書店は、1990年代以降減り続けている。年間の書籍販売部数よりも図書館の個人貸出冊数の方が多くなった。本の購入はアマゾンをはじめとするネット購入と「公営無料貸本屋」である図書館が代行するようになった。こうなった理由が、図書館流通センター(TRC)のMARCの利便性にあるが、図書館が自らの存在意義を再定義し損ねた部分もあり、それによって職員は嘱託で済ませ専門性を育めることもない。おしゃれで新刊雑誌や書籍をお茶を飲みながら読める

                                    • 出版業界事情:経産省の書店振興PTは再販制見直しまで行くか 永江朗 | 週刊エコノミスト Online

                                      経済産業省は3月5日、省内横断の組織として街の書店を振興するプロジェクトチーム(PT)を設置した。ただし、具体的に何をやるのか詳細はまだ不明。業界内には、ネット書店の無料配送を禁止してほしい、キャッシュレス決済に対応するための設備投資を支援してほしいといった声があるようだが、一方、SNS等ではなぜ書店だけが振興対象なのかという疑問の声もある。激減しているのは書店だけではない。また、「文化」と結びつけて考えるというなら、なぜ経産省なのか。 筆者としては経産省PTよりも、高井昌史紀伊國屋書店会長の発言に注目したい。高井会長は専門紙『文化通信』(3月12日号)のインタビューで業界改革の実現を訴えた。具体的には返品率を下げて書店の粗利を増やす、そのために買い切り取引を導入していくというのである。 日本の出版流通は返品可の委託仕入れが主流だ。返品率は書籍で約30%、雑誌で約40%と高止まりしたまま。

                                        出版業界事情:経産省の書店振興PTは再販制見直しまで行くか 永江朗 | 週刊エコノミスト Online
                                      • 本好きが暮らす西荻窪で生き残った最後の書店-東京「今野書店」

                                        コロナの時代、本は人に求められている。書店の社長は、そのことを実感したという。小さな総合書店に選書力を加味したハイブリッドで活路を見出した、52年の物語。 あたたかにきらめく空間 緊急事態宣言が解除されるという日の午後。向かったのは、JR中央線の荻窪駅と吉祥寺駅の間、西荻窪駅界隈の商店街だ。小さな居酒屋やレストラン、バーが軒を連ねる。商店街といっても地域のバスが走り、街路灯に昭和の風情が残る。商店街の入り口、ビルの1階に今野書店の緑の看板が見えた。 華やかなファッション誌の表紙がずらりと並び、ときめきを誘う。右手には賞にノミネートされた文芸作品を始め、話題の本が積み上がる。新しい本独特の匂いを漂わせている。 オレンジ色の照明、低い音で流れるジャズ、靴音が響かないカーペットの床。アクリルや白の展示棚はあたたかな空間に透明な輝きを加えている。 あちこちの棚の前で客が本を読みふけり、レジ前にはソ

                                          本好きが暮らす西荻窪で生き残った最後の書店-東京「今野書店」
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