広島県福山市内の企業で人手不足が一段と進んでいる。昨年12月の市内の有効求人倍率は、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に迫る1・86倍。企業の採用意欲は高いが、合同説明会に就職希望者が集まりにくい状況だ。市はインターネットを活用した求人などの後押しに力を入れている。 【グラフで見る】有効求人倍率の推移 ハローワーク福山によると、市内の有効求人倍率は昨年11月、2年8カ月ぶりに1・8倍を超えた。新型コロナの感染拡大前は2倍に達していたが、21年4月に1・33倍まで下落。その後の経済活動の回復に伴い、上昇基調が続く。 卸売り・小売り、医療・福祉、製造の各業種では昨年10~12月、フルタイムの求人数が感染拡大前を超えた。市内の運送会社社長は「業種を超えて人材の取り合いが起きている。常に人が足りない」とこぼす。 一方で、職を求める人の総数は昨年8月以降、前年同月を下回り、求人倍率が上がる一因となっ