世界一の長寿国である日本は、実は、世界トップクラスのがん大国でもあるという事実は、どれほど知られているのだろうか。日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死亡する日本。だが、多くの先進国ではがんによる死亡率が減少しており、死亡率が上昇しているのは日本だけだ。その訳はなぜなのか。 理由の1つは、日本が世界一の長寿国であること。がんは、老化が1つの原因ともされるため、高齢化にともなって高齢者の数が増えると、同時にがんの患者数も増えるのだ。 もう1つの大きな要因は、海外と比べて圧倒的に低い、がん検診の受診率である。例えば、子宮頸がんはアメリカでは84%が受診しているが、日本の受診率はわずか25%。乳がんでもアメリカやイギリスが7割を超えているのに対して、日本は24%と低くなっている。検診の受診率が低いため、発見が遅れて命を落とす人が多いのだ。 がんは、早期に発見さえできれば、多く