米国債券市場で、長期金利と短期金利が逆転する、逆イールドが生じたことが話題になっている。過去の景気後退局面では、いずれも直前に逆イールドが発生していることから、景気後退のサインが点灯したとみなされているからだ。 実際、株式市場にも影響が出ている。8月14日には、米国10年債利回りが一時2年国債の利回りを下回った。この日、米国大型株の指数ダウ工業株30種平均は前日比で800ドルを超える下げとなり、同時に円高が進んだ。 逆イールドとは? 米連邦準備制度理事会(FRB)や日銀が定めるいわゆる政策金利が短期金利に影響を与えるのに対し、長期の金利は市場参加者が持つ将来の見通しによって決まる。この見通しは、国債の売買という形で現れ、将来の見通しに不安を持つと国債が買われ、利回りが低下、つまり長期金利が下がることになる。 期間別の金利をグラフに描いたものをイールドカーブと呼ぶ。通常は、短期金利のほうが低