期間限定で『遅いインターネット』(幻冬舎)の序章と第1章を無料公開します。 いまの、インターネットは「速すぎる」。そして、そのために人間を「考えさせない」装置になっている。 いま、世界中で起きていることがそれを証明しているように思えます。 では、なぜ僕たちはこの「速すぎる」インターネットを手放せないのか。どうすればインターネットを、情報技術をもっと建設的に使えるのか。 この本で僕はいろいろな角度から考えました。 延期が決定された2020年の東京五輪、平成という「失われた30年」、トランプ大統領の出現とブレグジット、ポピュリズムとグローバル資本主義、GoogleとFacebook、YouTubeとNetflix、吉本隆明と糸井重里……一見、ばらばらのキーワードが、最後には僕の提唱する「遅い」インターネットに帰結します。 世界中が「速いインターネット」に侵食されつつあるいまだからこそ、ゆっくり