パンケーキを食べる回数、歯磨き粉の購入回数、本の貸し出し回数は、それぞれ独立した行為です。それぞれお腹が空いた時に好みの食事をとり、それぞれ必要な時に歯磨き粉を買い、それぞれ必要な時に図書館に行き好みの本を借ります。これらは、それぞれのカテゴリーに対する消費者のプレファレンス自体の違い(消費頻度や購入回数などの見た目の違い)はありますが、プレファレンスに基づいてそれぞれのカテゴリーの構造が形成されるという全く同じ規則に従っています。プレファレンス(Preference)とは、消費者のブランドに対する相対的な好意度、選好性を指しています。バイロン・シャープ氏の言う「人気度」とは「他ブランドと比べてどれぐらい好きか=人気があるか」と解釈しても良さそうです。 森岡さんは「我々が奪い合っているのは消費者のプレファレンスそのもの」「プレファレンスによって購入回数も支配されている」と断言しています。そ