今年もアドベントの季節が来ました。この記事は、まつーらとしお氏の主催する、アドベントカレンダー「言語学な人々」2023の12月16日のエントリーとして書かれました。今年は、カレンダー増刷で、黒木邦彦氏主催の、別館(言語学なるひとびと)もあります。どちらもご覧下さい。 和歌集の歌風の分析日本の古典和歌集には、それぞれの性格があります。『万葉集』は自然を歌っていて、「素朴」な歌もあるが、『古今集』は、宮中の「優雅」な伝統を反映している、など、言い方はいろいろあり得ますが、それぞれ異なった歌風を持っていることは間違いありません。それを、コンピュータ、特にAIで分析してみるというのがこのエントリーの内容です。日本語学会の機関誌『日本語の研究』19巻3号(2023年12月)に掲載した拙論(「和歌集の歌風の言語的差異の記述ー大規模言語モデルによる分析−」)の解説記事となります(来年6月にはJSTAGE