2010年代演劇のイニシアチブ -海外の会員制のことでいくつかお話をうかがったんですが、海外の場合は公的な費用が出て、劇場が劇団を抱えて、レパートリー制で公演を回して、地域の人たちが見に来る。やはり高齢者の人が多いけど、その中で実験的な作品も交えていくと聞いています。日本の場合には、専属の劇団を抱えている劇場は、静岡と尼崎(ピッコロシアター)ですよね。 平田 あとは、りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)のダンス、水戸はちょっと不活発になってしまいましたね。 -アゴラ劇場と青年団は稀有なケースだと思うんですが、首都圏で1000とも2000とも言われる大半の劇団は、ある意味で自由な活動をしている。演劇をやりたいと思ったとき、何人かが働いてお金貯めると公演ができてしまう。こういう公平性が日本では保証されているし、お客さんも来るし、自分たちでメディアに販売も可能です。テレビに抜けるコースもないわけ