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田中小実昌の検索結果1 - 40 件 / 101件

  • ユニクロ | LifeWear magazine | 村上春樹に26の質問

    Hello, Haruki Interview with Haruki Murakami Photography by Taro Hirano Illustration by Hattaro Shinano Text by Keisuke Kagiwada 村上さんは自身の服装についてこう語る。「なるべくシンプルな無地の服を着ることが多いんです。ジーンズにTシャツにトレーナーかセーター。僕は会社に行くわけでもないから、何着たっていいわけですよね。でも、同じものしか着ないですね。どうしてそうなっているのかは、自分にもわからないです」 その唯一無二の世界観で日本のみならず世界中の読者を魅了する小説家、村上春樹さん。 翻訳者やランナーなど多彩な顔を持つ村上さんは、『村上RADIO』というラジオ番組のディスクジョッキーでもある。 そのブースにお邪魔し、小説のことから人生のことまでさまざまな話を聞い

      ユニクロ | LifeWear magazine | 村上春樹に26の質問
    • 町山智浩さん&片渕須直監督 映画公開記念トークショー全文| この世界の(さらにいくつもの)片隅に【映画】

      1月11日(土)テアトル新宿で実施された、町山智浩さん(映画評論家)と片渕須直監督の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』公開記念トークショー。 ディテールの考察から新しい発見と驚きが満載のトークの模様+楽屋での会話を≪全文書き起こし≫にて大公開!ぜひご覧ください。 司会- ではお掛けいただきまして、町山さん、よろしくお願いいたします。 町山:よろしくお願いします。 片渕:よろしくお願いいたします。 町山:この前にお話をお伺いしたときは、東京国際映画祭で上映するバージョンを見た後だったんですけど。 片渕:はい。特別先行版って言ってたんですけど、今ご覧いただいたやつの、5分ちょっと短かったんではないかなと思います。 町山:はい。この間、見たのから新しくかなり増えてるんですけど、その辺の話からお伺いしてよろしいですか。 片渕:はい。 町山:台風ですよね、やっぱり。 片渕:台風ですね。台風は、

        町山智浩さん&片渕須直監督 映画公開記念トークショー全文| この世界の(さらにいくつもの)片隅に【映画】
      • 「落語家に欠かせない無頼の心を育ててもらった時間でした」五街道雲助(落語家)|わたしの20代|ほんのひととき

        「わたしの20代」は各界の第一線で活躍されている方に今日に至る人生の礎をかたち作った「20代」のことを伺う連載です。(ひととき2024年4月号より) 20歳で大学を辞め金原亭馬生きんげんていばしょうに弟子入りしたので、20代は師匠の7番目の弟子・金原亭駒七として始まったことになります。 実家はてんぷら屋と寿司屋を営んでいました。あたしが大学の商学部に入ったことを親父は「いい跡取りになる」と喜んでましたが、実のところ授業にはほとんど出ていない。学生運動のバリケードだらけでまともに授業はないし、出席の返事だけして教室の下の窓から抜け出し、雀荘じゃんそうや新宿末廣亭に直行です。それでも落語研究会だけはまじめにやってました。落研おちけんは体育会系で、夏は合宿、冬は旅巡業で老人ホームなどを回ります。そんな学生ですから、成績は「不可」が8つでとても3年には進級できない。とはいえ家業は継ぎたくない。それ

          「落語家に欠かせない無頼の心を育ててもらった時間でした」五街道雲助(落語家)|わたしの20代|ほんのひととき
        • 一泊二日、宮崎を食べる。あなたはチキン南蛮、胸肉派/もも肉派 - 今夜はいやほい

          宮崎に来たからには、おぐらでチキン南蛮を食べねば始まらない 宮崎県庁を訪問する クリームの浮かぶ、ウルワシのコーヒーを飲んで ポロポロ書店 丸万でもも焼きを食べる。 辛麺でしめるのが、宮崎スタイルらしい トリスバー赤レンガでトリスのハイボールを飲む コンビニで霧島を買い、ホテルで飲む おくのうどん店の朝食のうどん 海に浮かぶ青島神社 道端で、金柑、たまたまを食べる 竜宮のもも肉ふわふわチキン南蛮 宮崎に来たからには、おぐらでチキン南蛮を食べねば始まらない 配偶者がオタ活のため、宮崎に行くとのことで、主に、配偶者の運転手として、宮崎に随行することとなった。配偶者は宮崎についても、ああ、緊張する、どうしよう、緊張すると、心穏やかでないようであった。 僕は、運転要員であることをこなしさえすれば、あとは基本的に自由だったので、心ここにあらずの配偶者を横目にチキン南蛮のことばかり考えていた。宮崎と言

            一泊二日、宮崎を食べる。あなたはチキン南蛮、胸肉派/もも肉派 - 今夜はいやほい
          • 羽生善治九段も通った――将棋界に酒場「あり」があった時代(小島 渉) @gendai_biz

            かつて将棋指しに酒はつきものだった。対局を終えた深夜に、勝者と敗者が連れ立ってバーに通った。昭和から平成にかけて、盤上の余韻を酒で流し込む時代があったのだ。 前後編のインタビューに応じてくれたのは、名棋士の愛したバー「あり」の初代ママ、川鍋燿子(かわなべ・ようこ)さん(前編)と、「あり」の常連だった先崎学九段(後編)だ。「あり」は新宿2丁目のバーで、「羽生が生涯で初めて、ボトルを入れたお店」(先崎九段)だという。 20代の羽生善治九段はもちろんのこと、中原誠十六世名人、米長邦雄永世棋聖ら大棋士が通った。創業は1972年。もともとは文壇バーで、1997年に行われた25周年記念のパーティの発起人には、棋士に加えて田村隆一、筑紫哲也、西部邁らが名をつらねている。2007年に初代ママの川鍋さんは70歳で引退し、2014年に閉店した。 私がお店をひとりで始めたのは1972年、35歳のときでした。7年

              羽生善治九段も通った――将棋界に酒場「あり」があった時代(小島 渉) @gendai_biz
            • システムエンジニアを退職して新宿ゴールデン街の〈プチ文壇バー〉で働き始めたら人生が激変した | 山下素童「シン・ゴールデン街物語」

              新進気鋭の風俗ライターとして、タモリ倶楽部にも出演した山下素童さん。その類まれな観察眼と描写力から生まれる文章の熱狂的なファンは多いです。 そんな山下さんの初連載の舞台は、いま新しいお店・若いお客さんが増えているという「新宿ゴールデン街」。 前回は、SNSのメッセージをきっかけにゴールデン街で出会った女性とのエピソードでした。 今回は新年特別編として、2022年のゴールデン街での出来事を山下さんが振り返ります。 どうして先行き不安な30歳になってしまったのか 皆さん、2022年はどんな年でしたか? 僕は、新宿のゴールデン街という街で頻繁にお酒を飲むようになり、いつの間にか本職だったシステムエンジニアをやめて、ゴールデン街の『月に吠える』というプチ文壇バーで金曜日の24時から朝まで週に1回店番をするだけの、先行き不安な30歳になった年でした。 どうして先行き不安な30歳になってしまったのかを

                システムエンジニアを退職して新宿ゴールデン街の〈プチ文壇バー〉で働き始めたら人生が激変した | 山下素童「シン・ゴールデン街物語」
              • 村上春樹が手放すことのできない私的読書一覧 | ブルータス| BRUTUS.jp

                純文学 『街の草』 ピエール・ガスカール/著 篠田浩一郎/訳(晶文社) 『ロード・ジム』 ジョゼフ・コンラッド/著 柴田元幸/訳(河出書房新社) 『Rule of the Bone』 Russell Banks/著(HarperCollins) 『Evening』 Susan Minot/著(Knopf) 『リタ・ヘイワースの背信』 マヌエル・プイグ/著 内田吉彦/訳(国書刊行会) 『Cool Hand Luke』 Donn Pearce/著(Penguin Books) 『マーティン・イーデン』 ジャック・ロンドン/著 辻井栄滋/訳(白水社) 『初恋、その他の悲しみ』 ハロルド・ブロドキー/著 森田義信/訳(東京著書) 『A Moveable Feast』 Ernest Hemingway/著(Jonathan Cape) 『アメリカン・スクール』 小島信夫/著(みすず書房) 『The

                  村上春樹が手放すことのできない私的読書一覧 | ブルータス| BRUTUS.jp
                • 顔のない女性のイラストが表紙のフェミニズム本をまとめてみた【キム・ジヨン以降】 - 敏感肌ADHDが生活を試みる

                  ※本記事はアフィリエイトリンクを含みます。 ここ2、3年、「顔のない女性のイラストが表紙のフェミニズム本」が流行ってませんか? わたしが気づいたきっかけは、2022年3月発売『母親になって後悔してる』の表紙が、2018年12月発売『82年生まれ、キム・ジヨン』に似ていると感じたことである。一方は韓国の小説で他方はドイツのノンフィクションとジャンルを異にする2冊ではあるが、日本においては、従来見過ごされてきた女性ジェンダーの困難を取り上げたフェミニズム関連書籍としてどこか似た受容をされていたように思う。調べてみると、装画担当者が同じであった。それからも気をつけて見ていると、キム・ジヨン以降、「顔のない女性のイラストが表紙のフェミニズム本」は複数発行されており、同じ装画担当者・装丁担当者によるものもたくさんあった。わたしは大半が未読であるため、込み入った考察をできる立場にないが、気づきメモとし

                    顔のない女性のイラストが表紙のフェミニズム本をまとめてみた【キム・ジヨン以降】 - 敏感肌ADHDが生活を試みる
                  • 新宿ゴールデン街「どこももうギリギリ」今後へ不安 - 社会 : 日刊スポーツ

                    ディープな東京が味わえるスポットとして訪日外国人客が急増し、昨秋のラグビーW杯では機動隊が出動する騒ぎまであった東京・新宿ゴールデン街が静まり返っている。 290を超す飲食店のドアには休業を知らせる張り紙が並ぶ。俳優、演出家でバー「クラクラ」を経営する外波山文明新宿ゴールデン街商店街振興組合理事長(73)は「5月がギリギリでそれ以上休業が続くとちょっともたない」と話している。 ◇   ◇   ◇ 木造長屋の1、2階にひしめく店先には、さまざまな字体で「5月31日まで休業します」という旨を書いた張り紙があった。ドアが開けられ、声がもれる店は何軒かあったが、外国人があふれた街からネオンも人影も消えていた。「『夜間飛行』など6、7軒がオンライン営業をしているのと、ゴールデン街以外に仕事のないアルバイトのため開けている店が何軒かあるくらいです」と外波山さん。「クラクラ」も4月4日から休業している。

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                    • 【ギャランティーク和恵】新宿ゴールデン街のスナックはオンラインで何を売る?

                      アーティスト生き方逆境 新型コロナウイルスの第一波により飲食店が営業自粛を要請された2020年春。日本随一のディープスポットとして知られる新宿・ゴールデン街もまた、多くのお店が灯りを消し、街は静まり返っていました。 そんな中、ゴールデン街にある「Snack夜間飛行」はお店からライブ配信を行い、オンラインスナックを開始。お酒はお客さんが自宅で用意し、500円のチャージ代を払い、興が乗れば店長にお酒もおごる。 文字面だけ見ると、なぜお客さんが訪れるのか不思議にさえ感じますが、これが大盛況。初回は100人以上、そして現在も1回の配信に平均60人のお客さんが全国から訪れるそうです。 そこにはマーケティング本には書いていない真理があるのかもしれません。きっと、コロナ禍が続く今だからこそ大切なこと。店長のギャランティーク和恵さんに聞きました。 名店の伝統を受け継ぎはじまった「Snack夜間飛行」 オン

                        【ギャランティーク和恵】新宿ゴールデン街のスナックはオンラインで何を売る?
                      • 『映画監督 神代辰巳』刊行縁起|国書刊行会

                        遅ればせながら小社もnoteを始めることになりました。新刊・近刊・過去刊を問わず国書刊行会の本について編集・営業担当者が綴ります。どうぞよろしくお願いいたします。 まずは新刊ではないですが、今回キネマ旬報〈映画本大賞2019〉の第1位に選ばれた『映画監督 神代辰巳』(2019年10月刊行/リンク先には目次も掲載)を取り上げます。B5判・704頁・1.6キロの大著で、編集側としては語りたいことが厖大にあります(それがnoteを始めたキッカケでもあります)。評判良いらしいが、めちゃ高いし、どういう内容かわからないとなあ……と迷っている読者の方に読んでいただきたいと思います。 文=樽本周馬(編集部) 0.神代辰巳プロフィール まずは神代監督のプロフィールを簡単に記します。 神代辰巳は1927年佐賀県生まれ。53年に松竹京都撮影所に入社(同期に蔵原惟繕、松尾昭典がいる)、55年に日活へ移る。同年、

                          『映画監督 神代辰巳』刊行縁起|国書刊行会
                        • 三流エロ雑誌の黄金時代(ガロ 1993年9月号 特集) - Underground Magazine Archives

                          特集 三流エロ雑誌の黄金時代 月刊漫画ガロ 1993年9月号 鼎談/高杉弾・末井昭・南伸坊「素人はバクハツだ!!」 いきなり編集長? ガロの作家は安かった! 豪快な作家たち。 いい加減も必要ですね。 座談会・根本敬+湯浅学(幻の名盤解放同盟)× 原野国夫(元『EVE』編集部)「自販機本は廃盤歌手みたいなもんだよね」 自販機本のルーツはおつまみだ! レイアウト1ページ200円 やりたい放題だった『EVE』 幻の「廃盤レコードコンサート」 エロ本業界ちょっとイイ話 大いなる勘ちがい―三流エロ劇画―(文・呉智英) 自販機本の頃の神保町(文・渡辺和博) 三流劇画ブーム・抗争は燃え上がった(高取英・元『エロジェニカ』編集長) 「いかがかしい」―あ、名前だけでイッてしまう―(絵と文・友沢ミミヨ) とにかく感謝してます(蛭子能収) 杉作J太郎のレッスルマニア スケベはエネルギーの源だ!(対談・『漫画大快

                            三流エロ雑誌の黄金時代(ガロ 1993年9月号 特集) - Underground Magazine Archives
                          • 講談社文芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

                            2023年11月30日時点での既刊及び刊行予定の講談社文芸文庫全1,307点(日本1,235点/海外72点、ワイド版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 編者、訳者は一部を除き割愛した。 【日本文学】 阿川弘之『舷燈』 阿川弘之『青葉の翳り 阿川弘之自選短篇集』 阿川弘之『鮎の宿』 阿川弘之『桃の宿』 阿川弘之『論語知らずの論語読み』 阿川弘之『森の宿』 阿川弘之『亡き母や』 阿部昭『単純な生活』 阿部昭『大いなる日/司令の休暇』 阿部昭『無縁の生活/人生の一日』 阿部昭『千年/あの夏』 阿部昭『父たちの肖像』 阿部昭『未成年/桃 阿部昭短篇選』 青柳瑞穂『ささやかな日本発掘』 青柳瑞穂『マルドロオルの歌』 秋山駿『知れざる炎 評伝中原中也』 秋山駿『舗石の思想』 秋山駿『内部の人間の犯罪 秋山駿評論集』 秋山駿『小林秀雄と中原中也』 青山二郎『鎌倉文士骨

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                            • 新宿 NIGHT OUT|菊地成孔 連載|月刊旅色2019年9月号

                              ©2019 ブランジスタ 本ウェブマガジンの記事、写真、イラスト等を 無断で複写、複製、転載することを禁じます。 菊地成孔と海猫沢めろん、それぞれが思い描く 新宿のランドマーク「歌舞伎町」のイメージ 菊地:歌舞伎町には久々に来ました。2冊目のエッセイ集を書いた時には歌舞伎町のホテルにカンヅメになったけどね。 海猫沢:『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール』ですね。菊地さんのエッセイのなかでもかなり好きな一冊です。 菊地:歌舞伎町のド真ん中だったから一晩中うるさい。煮詰まって、外出すると、ホストとキャバクラ嬢とお客でカタギが1人もいない(笑)。それが大人になってからのイメージかな? 海猫沢:僕は大阪生まれで姫路育ちなので、まずはメディアを通して新宿と出会いましたね。最初は菊地さんのお兄さん(菊地秀行)の『魔界都市〈新宿〉』で、次は大沢在昌の『新宿鮫』、その次は馳星周の『不夜城』。だから、常に

                                新宿 NIGHT OUT|菊地成孔 連載|月刊旅色2019年9月号
                              • 中上健次が選ぶ150冊 - 昼の軍隊

                                中上健次の没後出版された『現代小説の方法』という本は、彼の講演をまとめたものだが、最後におまけのような形で、「中上健次氏の本棚──物語/反物語をめぐる150冊」という章があって、中上が選んだ150冊の本のリストが載っている。元々は、1984年に、「東京堂書店神田本店でのブックフェア用に配布されたパンフレット」に載っていたもののようだ。以下、そのリスト。 『古事記』(岩波文庫) 『宇津保物語』(『日本古典文学大系10~12』岩波書店) 『日本霊異記』(東洋文庫、平凡社) 『太平記一・二』(角川文庫) 『往生要集一・二』(東洋文庫、平凡社) 『神道集』(東洋文庫、平凡社) 『説教節』(東洋文庫、平凡社) 『謡曲集』(『日本古典文学大系40~41』岩波書店) 上田秋成『雨月物語』(旺文社文庫) 上田秋成「春雨物語」(『春雨物語・書初機嫌海』新潮社) 近松門左衛門「心中天網島」(『日本古典文学大系

                                  中上健次が選ぶ150冊 - 昼の軍隊
                                • 〈149〉金融街が大変身 兜町の読書バー「青淵-Ao-」 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

                                  日本橋兜町といえば、ロンドンのシティー、ニューヨークのウォール街と並ぶ世界有数の金融街、というのは昔の話。株の電子取引化に伴い、証券会社は東京証券取引所を中心にしたこの町にオフィスを構える必要がなくなった。そのため、少し寂れた雰囲気を漂わせるようになっていた。 しかし、今年になって空いていた古いビルに、若手オーナーによる飲食店が相次いでオープンした。その中核的な存在が、今年2月に開業したマイクロ複合施設「K5(ケー・ファイブ)」だ。東京証券取引所のすぐ裏手、大正12(1923)年落成の重厚な石造りのビルで、ホテルやカフェ、レストラン、ビアホール、バーが集まっている。 今日のお目当てはこのビルの1階の「tea & library bar 青淵(あお)-Ao-」。ビル正面玄関の右手に垂れ下がった赤いのれんをくぐると、赤を貴重とした、シックな雰囲気の空間が広がる。両側の壁上部の本棚にはびっしりと

                                    〈149〉金融街が大変身 兜町の読書バー「青淵-Ao-」 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
                                  • 私的翻訳ハードボイルド小説50選|樹智花

                                    (注意) ・「ハードボイルド小説」の定義と実際の作品の内容は、Wikipediaでも指摘されている通り、乖離が多く見られる場合があり、ここで私的に選ぶ作品は「ファンの間でハードボイルド小説とみなされているもの」あるいは「私がハードボイルド小説的だと思ったもの」です。 ・あくまで「私的」ですので、「あれが入ってない」「あの作家ならこれだろう」など個々人の思いはあるでしょうが、そこはご容赦ください。 ・私が考えるハードボイルド小説の「定義」を簡単にあげておくと、評論家の杉江松恋さんの考え方に近く、「社会の一側面を犯罪という観点からある個人のレンズを通して切り取った作品」です。 ・あげる順番は好きなものからではなく、思いついた順です。 ・一作家一作品です。 ・今の気分・読書量で選んでいるので、今後自分の中で変わっていくでしょう。 1:『愛しき者はすべて去りゆく』デニス・レヘイン 鎌田三平 訳 角

                                      私的翻訳ハードボイルド小説50選|樹智花
                                    • 『謎の物語ブックガイド』 | CAVA BOOKS powered by BASE

                                      【送料】 送料190円(スマートレター180円+梱包資材+作業料) 【お知らせ】 メニューの「CATEGORY」>「文芸」>「奇妙な世界」から本シリーズの他ガイドブックを参照できます。 【内容紹介】 物語中で提示された謎が謎のまま終わってしまうという<リドル・ストーリー>を紹介したブックガイドです。 <リドル・ストーリー>の代名詞とも言える、フランク・R・ストックトン「女か虎か」のような二者択一型の作品、芥川龍之介「藪の中」のように解釈が複数可能な作品、クリーヴランド・モフェット「謎のカード」のように真相が最後まで分からない作品、ウォルター・デ・ラ・メア「なぞ」のように物語自体が謎につつまれている作品など、大まかにテーマで分類して作品を紹介しています。 併せて、「女か虎か」のパロディ・オマージュ作品、リドル・ストーリーそのものをテーマにした作品、リドル・ストーリーについて言及されているエッ

                                        『謎の物語ブックガイド』 | CAVA BOOKS powered by BASE
                                      • 映画監督 神代辰巳|国書刊行会

                                        発売日 2019/10/25 判型 B5判   ISBN 978-4-336-06538-4 ページ数 704 頁   Cコード 0074 定価 13,200円 (本体価格12,000円) オズ、クロサワ、オーシマ、そしてクマシロ―――『四畳半襖の裏張り』『赫い髪の女』など数々の日活ロマンポルノの傑作、70年代日本映画ベスト作『青春の蹉跌』をのこした伝説の監督、神代辰巳の全貌! 今までの神代作品評論、インタビュー、対談などを集成、神代組スタッフ・キャストへの新規インタビューや書き下ろし評論、未映画化脚本も収録、B5判・700頁の巨大ボリュームでおくる初にして決定版、空前絶後のクマシロ大全。 *神代映画のミューズ宮下順子のほか、桃井かおり、酒井和歌子、荒井晴彦、長谷川和彦、根岸吉太郎、田中収(プロデューサー)、本調有香(スクリプター)各氏の最新インタビューを収録。 *今年惜しくも逝去したショ

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                                        • 『いいとも』『タモリ倶楽部』開始から40年 カルト芸人から国民的タレントになったタモリの「戦略」(てれびのスキマ) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                          今から40年前の1982年10月4日、その後、約31年半にわたり日本の昼を彩った『笑っていいとも!』(フジテレビ)がスタートした。そのわずか4日後の10月8日深夜、現在も続く深夜の超長寿番組『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)も開始した(本日、同番組では珍しく『タモリ倶楽部 ユーミン初登場で空耳やっちゃいましたSP』と題した特番も放送される)。 1982年のタモリ 1982年は、タモリにとって極めて重要なターニングポイントになった年だといえるだろう。 拙著『タモリ学』文庫版(文庫ぎんが堂)に収録した「大タモリ年表」の中から、1982年の項を引いてもその充実っぷりがうかがえる。 1982年(37歳) ▼1月1日、『元旦早々タモリで最高!』(TBS)放送。ビートたけし、竹下景子、大空真弓らが共演。 ▼1月2日、『今夜は最高!』で女性パートナーに吉永小百合を迎え正月スペシャル。男性ゲストは沢田研二。ス

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                                          • 【それでも大学教授】すが秀実【になる方法】

                                            0577考える名無しさん垢版2022/06/08(水) 22:46:12.210 栗原裕一郎 @y_kurihara 46m 藪蛇じゃねえか。 「市川氏が渡部ゼミに所属していた三人に対して、 渡部氏の批判を行うことを禁止したこと―などと認定。 こうした事実について、いずれも真実であることの証明があるとした」 chunichi.co.jp/article/485619 0578考える名無しさん垢版2022/06/08(水) 22:47:49.850 早稲田大(東京都)の学生が講義の一環で編集した文芸誌への寄稿を巡り、 筆者で作家の笙野頼子氏が、同大の教員二人に名誉毀損で訴えられた。 文壇関係者も「学生誌が裁判の対象になるのは前代未聞」と語る異例の訴訟 の背景にあるのは、同大の著名な教授のセクハラ解雇だ。判決を基に報告したい。 雑誌は「蒼生 2019」=写真。同大の文化構想学部で「文芸・ジャー

                                            • 殿山泰司「日本女地図」 成行古書案内 - GONZO SHOUTS

                                              殿山泰司という役者に対しては妙な思い入れのようなものがある。 なにしろ脇役として腐るほど作品に出ている人なので、姿形の記憶というものは物心つかないころからあったような気がするが、カッチリと脳内にこの役者のフォルダが作られたのは、小学校で何度か見ることになった、一般で上映されることのない映画群に、必ずと言っていいくらい出演していたからだ。 自分の育ったのは北関東の端っこ。実は北関東は東日本の中で最も同和問題が根強く残ってしまった地域であり、イワユル同和教育ってのが結構熱心に行われる。で、その内容ってのは主にその教育関係者の講演及び映画の鑑賞なのだが、この後者の同和啓蒙映画ってのに殿山泰司が出ていたっつーわけ。 正直に言うと、それらの映画内容ってのは何かストーリーが紋切り型であったような…程度しか覚えておらず、そこからして果たして同和教育的に有効であったのかどうかも不明ってのはさておき、まだ一

                                                殿山泰司「日本女地図」 成行古書案内 - GONZO SHOUTS
                                              • 街道をめぐる3冊 荻原魚雷|連載|中央公論.jp

                                                荻原魚雷が選ぶ「私が好きな中公文庫」 武田泰淳『新・東海道五十三次』 井伏鱒二『七つの街道』 田中小実昌『ほのぼの路線バスの旅』 四十代半ばすぎ、古書会館に行っては街道関係の資料を買い漁り、東海道をはじめ、中山道、甲州街道、脇街道など、あちこちの宿場町を訪れるようになった。 その変化に自分でも戸惑っている。 そのきっかけになったのが武田泰淳の『新・東海道五十三次』である。 わたしの郷里は三重県鈴鹿市(東海道の庄野宿の近く)なのだが、親の入院その他いろいろな問題が続いて、東京と三重を行き来していたころ、『新・東海道』を鞄に入れ、新幹線に乗った。 この本はわたしが生まれた1969年に武田泰淳が妻・百合子の運転する車で東海道を走った紀行文学である。 69年5月に東名高速道路が全線開通――当時の日本の町並、道路事情などが目に浮ぶように描かれている。 途中、泰淳の父の故郷(愛知県海部郡本部田)に寄っ

                                                  街道をめぐる3冊 荻原魚雷|連載|中央公論.jp
                                                • 文学がこんなにわかっていいかしら 高橋源一郎 - 本と奇妙な煙

                                                  なぜメタ・フィクションが精彩を欠いているのか 吉本ばなな『満月』批評 「尾辻克彦」探検記 田中小実昌『アメン父』評 カルヴィーノの遺言 今月の文学候補――その傾向と対策 夏休み課題図書を読む 文学がこんなにわかっていいかしら (福武文庫) 作者:高橋 源一郎 メディア: 文庫 なぜメタ・フィクションが精彩を欠いているのか ちょっと回り道して考えてみよう。「小説についての小説」はメタ・フィクションと呼ばれるジャンルでは、いちばんありふれたやり方というか考え方なんだが、どうも最近、精彩に欠けているみたいだ。それはメタ・フィクションの世界最大の産出国アメリカも同じらしくて、ぼくの大好きなジョン・バースという禿げの作家が書いた『タイドウォーターテールズ』という弁当箱みたいにでかいメタ・フィクションの小説にでてくる作家も昔に比べて元気がなくなっている。どうしてこんなことになったんだろう。やはりメタ・

                                                    文学がこんなにわかっていいかしら 高橋源一郎 - 本と奇妙な煙
                                                  • 山田参助 - Wikipedia

                                                    山田 参助(やまだ さんすけ、1972年[1] - )は、日本の漫画家、イラストレーター、ボーカリスト。ゲイ雑誌や一般誌で活動している。『コミックビーム』にて『あれよ星屑』、『コミック乱』にて『ニッポン夜枕ばなし』を連載。 来歴[編集] 大阪芸術大学卒業(現在の美術学科彫刻コース)。 大学在籍中に投稿誌であるゲイ雑誌『さぶ』への投稿が編集者の目に留まり、直ぐに連載を打診され、1994年にデビューする[2]。『さぶ』やゲイ雑誌『SAMSON』では連載コラムや短編漫画作品、官能小説の挿絵などを担当し、2005年度にはSAMSONの表紙を手がけた。 活動はゲイ雑誌だけに留まらず、自主映画に俳優として参加や吉本興業の劇場イベントなどのチラシイラストを担当、かつて『さぶ』にコラムを掲載していた漫画家・西原理恵子の単行本へのゲストや、山本直樹が監修する雑誌『マンガ・エロティクス』での掲載といった漫画作

                                                    • 大玉代助を作った100冊 - おおたまラジオ

                                                      りこさん(@pistolstar_1742)がやっているのを拝見してやってみたくなった。 happyend-prologue.hatenablog.com 正直、100冊を選ぶのは苦心した。読書をしているわりにはそれほど影響を受けていないのかもしれないと感じるくらいには。 しかし、ここに挙げた100冊は間違いなく僕の人生に影響を与えたものであるし、人生の羅針盤になっている。だから同じような素材に集中してしまっているから、面白みはないのかもしれない。いわば「いかに生きていくべきか」という問題が中心にあるからだ。 室生犀星の詩に『初めて「カラマゾフ兄弟」を読んだ晩のこと』があるが、これらの100冊にもそれぞれの読んだ時の感覚、印象、記憶がこびり付いている。室生犀星が「カラマゾフ兄弟」を読んでもなお、いっさい内容に踏み込まずに自身の記憶や環境に向き合ったように、誤解を恐れずにいえば、そのような体

                                                        大玉代助を作った100冊 - おおたまラジオ
                                                      • 新宿ゴールデン街で40年間続くバー「しの」を知ってますか? | ライフスタイル | LEON レオン オフィシャルWebサイト

                                                        店を出したのは昭和49年。33歳のときだったかな。その前はいろんな仕事したわよ。まず銀行員、それからエレベーターの営業、広告代理店、松竹にお世話んなったこともあったし…あとエレベーター。あ、それはもう言ったか。 で、ご縁があってここへ店をだしたわけ。昭和40年代のゴールデン街ってのはまだ青線の気配が残っててね。まずキャッチがいるのよ。あら、キャッチ知らないの。呼び込みだよ。なんて呼ぶのかって? そんなの知らないよ。「お兄さん、ちょっと寄ってって」てなもんじゃないの。 この辺を歩けばわかると思うけど、建物のつくりはみんな一緒なの。マッチ箱みたいな3階建ての長屋がくっつくようにひしめきあってる。これはね、(青線時代に)1階が商談をする場所、2階は(行為を)いたす場所、3階は手入れが入ったときに「それ」ってんで逃げていく場所だったんだってさ。 というわけでキャッチが袖をつかんだら離さないし、いっ

                                                          新宿ゴールデン街で40年間続くバー「しの」を知ってますか? | ライフスタイル | LEON レオン オフィシャルWebサイト
                                                        • 【『プレイバック』新訳版(創元推理文庫)刊行記念公開!】田口俊樹×杉江松恋 レイモンド・チャンドラー『長い別れ』新訳版刊行記念対談[完全版]第一部 : Web東京創元社マガジン

                                                          2024年05月10日17:00 by 東京創元社 【『プレイバック』新訳版(創元推理文庫)刊行記念公開!】田口俊樹×杉江松恋 レイモンド・チャンドラー『長い別れ』新訳版刊行記念対談[完全版]第一部 カテゴリ海外ミステリ 長い別れ (創元推理文庫) 【編集部より】 2022年7月27日にジュンク堂書店池袋本店で開催された、レイモンド・チャンドラー『長い別れ』(創元推理文庫)翻訳者の田口俊樹先生と解説を執筆された書評家の杉江松恋氏による対談。この対談を記事化したものを、このたびの『プレイバック』新訳版刊行を記念して公開します。『紙魚の手帖』vol.7(2022年10月刊)にて誌上掲載されたのは今回の第一部(前半部分)のみで、次回お届けする第二部(後半部分)は本邦初公開となります。どうぞお楽しみください。 杉江松恋(以下、杉) 『長い別れ』はアメリカの作家レイモンド・チャンドラーの第六長編です

                                                            【『プレイバック』新訳版(創元推理文庫)刊行記念公開!】田口俊樹×杉江松恋 レイモンド・チャンドラー『長い別れ』新訳版刊行記念対談[完全版]第一部 : Web東京創元社マガジン
                                                          • <書評>『この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか』奥泉光、加藤陽子 著:東京新聞 TOKYO Web

                                                            戦争を描く小説家(奥泉光)と、戦争を研究する歴史家(加藤陽子)による戦争をめぐっての対話である。まずは、第一部でアジア・太平洋戦争を考える前提−問題意識と近代日本の「国民統合の方式」として「軍隊」と「憲法」に焦点があてられる。第二部では、戦争に至る過程が細かに追われ、最後に戦争にかかわる手記や日記、文学作品が読み解かれる。第一部・第二部では国家の政策や為政者の議論が扱われるのに対し、第三部では、手記や日記、文学作品を扱い、戦争にまきこまれた側の声が読み解かれる。 ともに親が戦争体験を有する世代で、戦争に対する感覚を共有し、軍部の台頭−暴走を批判する歴史観を持つ。「軍人勅諭」と「教育勅語」が並べて読み解かれ、公式の解釈が時代のなかで変遷したことが指摘される。日中戦争が第一次大戦後の国際関係−不戦条約体制との関連で解かれ、日米開戦をめぐる現在の新解釈が披露されるなど、対話によって戦争をめぐる通

                                                              <書評>『この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか』奥泉光、加藤陽子 著:東京新聞 TOKYO Web
                                                            • リドル・ストーリー補遺

                                                              <リドル・ストーリー>とは、物語中で提出された謎が解決されないままに終わる物語ジャンルです。以前に記事をまとめたこともありますが、それ以降に読んだり再読した<リドル・ストーリー>、及び関連作品をまとめて紹介しておきたいと思います。 フランク・R・ストックトン「女か虎か」(紀田順一郎訳 紀田順一郎編『謎の物語』ちくま文庫 収録) その王国では、絶大な権力を持つ王のもと、ある裁きが行われていました。それは闘技場で罪人に二つの扉のうち、どちらかを選ばせるというもの。 片方には虎がおり、こちらの扉をあければ食い殺されてしまいます。もう片方には美女がおり、こちらを開ければ、強制的にその娘と結婚させられるのです。 王女と恋をした罪で罪人となった若者は、裁きにかけられることになりますが、王女はその権力を使用し、二つの扉のうち、どちらに虎がいるかを知ります。王女は若者に合図をしますが、実際に現れたのは女だ

                                                                リドル・ストーリー補遺
                                                              • 堀江敏幸、角田光代 『私的読食録』 | 新潮社

                                                                たとえば、物語の中で少女が食べる「甘パン」。あるいは、殺し屋が飲む一杯の「珈琲」。小説、エッセイ、日記……と、作品に登場する様々な「食」を、二人の作家はあらゆる角度から食べ、味わい、読み尽くす。その言葉が届くとき、あなたの読書体験は、眼前の本の味は、まったく新しいものに変わる。読むことで味を知る、味を知ることで読みたくなる。すべての本好きに贈る、極上の散文集。 1 向田邦子の、ふつうのごはん革命 向田邦子『父の詫び状』 2 うまい、まづいは別として、うまい 内田百閒『御馳走帖』 3 味を語る怪物――。執念か、と思うほどの凄絶な味覚描写 開高健『最後の晩餐』 4 今日はゆかりご飯 青山光二「妻恋いの宿」 5 台所が欲しい――。生きることが生み出す矛盾 檀一雄『火宅の人』 6 ショウガパンとジンジャーブレッド ランダル・ジャレル『はしれ! ショウガパンうさぎ』 7 気品に満ちて野蛮。真剣に、豪

                                                                  堀江敏幸、角田光代 『私的読食録』 | 新潮社
                                                                • 84歳で孤独死した日本初の風俗ライター・吉村平吉さん 思わず「良かったですね。まるで現代の荷風ですよ」と言った人生を辿る(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

                                                                  様々なジャンルで活躍した人たちが人生の幕引きを前に抱いた諦念、無常観を探る連載「メメント・モリな人たち」。第3回は「日本初の風俗ライター」と呼ばれ、作家の野坂昭如(1930~2015)や吉行淳之介(1924~1994)とも交流があり、自身が憧れた永井荷風(1879~1959)と同じように「孤独死」した吉村平吉(1920~2005)。生涯独身。何にも縛られず、自由に生きた人生の裏には何があったのか。日本で唯一「大衆文化担当」の肩書を持つ朝日新聞編集委員の小泉信一が迫ります。 【写真】へーさんが愛した吉原の町並み 「その筆は清雅」と野坂昭如も絶賛 新聞記者になって35年。さまざまな人の死に遭遇してきたが、“見事な孤独死” を成し得た人はあまりいない。 先達と言えば、永井荷風だろう。72歳で文化勲章を受章したあとも浅草に通い、夜ごと踊り子たちと遊んだ。79歳で亡くなる前日まで、いつものようにカツ

                                                                    84歳で孤独死した日本初の風俗ライター・吉村平吉さん 思わず「良かったですね。まるで現代の荷風ですよ」と言った人生を辿る(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
                                                                  • 11/8 リードイン 感想 - 降りていくブログ

                                                                    リードイン。 リードインは鶴見俊輔がやっていたとされる集まりで、他者の言葉と自分の言葉を持ち寄って場にシェアするもの。(しかし実際の場に出たことがないので、決まったかたちを知らず、色々実験的にやり方を微調整しながらやっている。) 今回は自分が一参加者の立場で新しい人たちと出会う。 持ち寄られたことばは全くバラバラであるようで、場にはぼんやりとだが、名づけられない星雲がかたちづくられていくようなプロセスが生まれている。 場に出てくることばによって自分に残っている問いをもう一度考える。緒方正人さんが重要だと考える「ひとりであること」とはどういうことなのか。タゴールは、誰も呼び声にこたえなくても/ひとりですすめと書いたそうだ。そのひとりとは何だろうか。 自分を風船にたとえて考えてみよう。その風船には穴が空いていて、空気を入れてもそれが抜けていく。抜けていく空気を補うために世間が提示するものに従っ

                                                                      11/8 リードイン 感想 - 降りていくブログ 
                                                                    • 中島らも、山田風太郎……酒を愛し、酒に愛された作家たち | 著名人 | LEON レオン オフィシャルWebサイト

                                                                      中島らも、山田風太郎……酒を愛し、酒に愛された作家たち作家には酒がよく似合う。よく飲んだ、よく遊んだ男たちの断片を拾いつなげてみた。 CREDIT :文/秋山 都 秋の夜長は彼女とお酒とFEATURE:特集PEOPLE日本酒ハイボール作家 一口、ふくんでみる。口腔をピリピリさせたあと、酒は細い蛇のように食道をおりていく。だいじょうぶだ。一息で残りを飲んでしまう。電熱コイルにスイッチがはいった感じで、胃の腑と食道に、ぽっと灯(ひ)が点(とも)る。 とは、中島らもの代表作にして吉川英治文学新人賞受賞作『今夜、すべてのバーで』の冒頭シーン。自身の体験を基に、アルコール中毒の患者の入院生活をつぶさに描いたこの作品で、主人公である小島が入院前の最後の一杯(ワンカップ)を楽しむくだりである。 実際に中島らもは1988年にアルコール性肝炎で入院。小説は、「ミルクをくれ、ストレートで」と、バーで牛乳を注文

                                                                        中島らも、山田風太郎……酒を愛し、酒に愛された作家たち | 著名人 | LEON レオン オフィシャルWebサイト
                                                                      • 清瀬市ひまわりフェス田中小実昌展スパジアムジャポン - 幸福日記

                                                                        少し前の話。 清瀬市のひまわりフェスティバルに行ってきた。 ウチからはバイクで1時間くらい。 9時の開場前に行こうと意気込んでいたが、朝いつも通りグダグダしてしまい、着いた時には9時半になっていた。 開場近くには臨時で駐車場ができていた。1000円取られるけど。 バイクや自転車は無料で止めることができた。だが地面が柔らかい土なのであまり大きなバイクだとコケそうではあった。私は原2だったので大丈夫。 平日の午前中にもかかわらずもうすでに多くの人が詰めかけていた。 いいね。 近所の幼稚園の子供だろうか。赤い帽子がかわいい。 来てよかったな。 しかしいかんせん暑すぎる… そろそろ退散するとしよう。 予定ではここから近いラーメン二郎ひばりヶ丘駅前店に行くはずだった。 だがまだ10時半だ。開店まで待つには流石に早すぎる。何よりこの猛暑の中ではアツアツのラーメンを食べたいという気分にならない。 とりあ

                                                                          清瀬市ひまわりフェス田中小実昌展スパジアムジャポン - 幸福日記
                                                                        • 23年前の2月のこと - 続々・ノボリゾウ日録 by 岬 たく

                                                                          まだ万年筆で青い表紙のノートに日記を書いていた1999年の2月の日記を捲ってみる。 1999年2月某日。村上龍著「はじめての夜、二度目の夜、最後の夜」読了。(中略)主人公の中学時代の友人(初恋の人?)アオキミチコが「あと三十分で世界が終わりっていうときに、思い出して確認できるような楽しかったこと、今までにたくさんあった?」と聞く場面で、主人公のヤザキは「オレの場合は、悪いけど、そういうことの連続だ」と答える。この答えが羨ましく思えたし、憧れもした。 1999年2月某日。小学生のころの夜の7:55~8:00とか、8:55~9:00とかの、ちょっとした短い時間の番組でヘラクレスのような、身体が馬のHeroの出てくる漫画番組があったような記憶が浮かんできた。マイティ・マーキュリーと言ったようにも思うが自信はない。 1999年2月某日。昨晩のこと。昼間履いていたカンゴールの靴下の左足の親指の爪の当

                                                                            23年前の2月のこと - 続々・ノボリゾウ日録 by 岬 たく
                                                                          • 『アメン父』 | 荒野に向かって、吼えない…

                                                                            田中小実昌著 『アメン父』 『ポロポロ』は田中小実昌の代表作としていいだろう。そこでも表題作において独立教会の牧師であった父田中遵聖の姿が描かれている。『ポロポロ』を書いた約十年後の1989年に本書は刊行された。 ポロポロ (河出文庫) 講談社文芸文庫のカバーには「息子から父への鎮魂歌。長編小説」とある。しかし一般的な伝記小説を期待して本書を手に取ると、読者はとまどわされることだろう。では評伝なのかというと、そうするのもためらわれる。なにせ資料関係の多くは義理の弟(妹の夫)であり教会の後を継いだ伊藤八郎による調査に依拠しており、引用をする際には表現を書き換えるということさえしている。 あとがきにはこうある。「この本は父の伝記でもなく、ぼくの父へのおもいででもなく、(いまでも)アメンが父をさしつらぬいていることを、なんとか書きたかった」。 「父の伝記でもなく、ぼくの父へのおもいで」であるとい

                                                                            • 〆切本2 | 左右社

                                                                              著者:森鷗外、二葉亭四迷、武者小路実篤、北原白秋、石川啄木、芥川龍之介、横溝正史、小林多喜二、堀辰雄、丸山眞男、水木しげる、山崎豊子、田辺聖子、赤塚不二夫、高橋留美子、穂村弘ほか装幀:鈴木千佳子定価:本体2300円+税46変並製/392ページ2017年10月30日 第一刷発行978-4-86528-177-4 C0095 「やっぱりサラリーマンのままでいればよかったなア」 あの怪物がかえってきた!作家と〆切のアンソロジー待望の第2弾。非情なる編集者の催促、絶え間ない臀部の痛み、よぎる幻覚と、猛猿からの攻撃をくぐり抜け〆切と戦った先に、待っているはずの家族は仏か鬼か。バルザックから川上未映子まで、それでも筆を執り続ける作家たちによる、勇気と慟哭の80篇。今回は前回より遅い… ❖ 関連グッズ、できました! ❖ 目次 学問のすゝめ 福沢諭吉 はじめに Ⅰ章 今に死ぬ、どうしても書けぬ 作家の生活

                                                                              • 田中小実昌『アメン父』抜粋集 - m-sakane’s diary

                                                                                アメン父 (講談社文芸文庫) 作者: 田中小実昌出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (16件) を見る そんな呉の町だが、中学校や女学校より上級の学校、専門学校もなかった。広島には旧制高等学校、高等工業学校、高等師範、文理科大学もあったのにくらべると、ひどいちがいだ。人口がおおいばかりで、つまりは、よそ者があつまった町、伝統や文化のかおりなどは、まったくないような町だった。 「伝道をするのには、こんなわるい町はないな」と父がわらっていたのをおぼえている。ただし、くりかえすが、父はわらって言った。 (田中小実昌『アメン父』講談社文芸文庫p.12.) 山の中腹にこの家をたてて引越してきたのは、ぼくが小学校の一年生のときで、この落書きみたいでチャチな欄間が、ぼくは恥ずかしかった。でも、お寺の子供だって、いろいろ恥

                                                                                  田中小実昌『アメン父』抜粋集 - m-sakane’s diary
                                                                                • オフィスとハードボイルド

                                                                                  オフィス ハードボイルド小説の主人公である探偵にとって、オフィスは大変重要なアイテムであることは間違いない。ハードボイルド小説好きの人なら、きっと、彼らの探偵オフィスと一緒のものを欲しがったに違いない。西新宿の裏通りあたりにね。それも、かなり古いビルで建付けも悪く、階段も狭く、探偵が寝泊まりしているようなところだろうな。机も卓上スタンドも古く、照明も暗く、煙草の匂いが充満しているような。 なので、今回は、オフィスとハードボイルドについて、好きな文章を紹介していこう。紹介先は、いつものレイモンド・チャンドラー小説のフィリップ・マーロウと原尞の探偵沢崎のオフィス渡辺探偵事務所にしようではないか。 二人の探偵の気持ちがこもっているオフィスを、しばし、覗いてみようではないか。 ロング・グッドバイ 少し不在にしたら、郵便物がたまる感じだよな。やはり。しかし、フィリップ・マーロウはオフィスに戻っても、