旧優生保護法のもとで不妊手術を強制された人たちへの賠償を初めて国に命じた大阪高等裁判所の判決を不服として国が上告したことについて、原告の聴覚障害がある夫婦は「私たちの苦しみを分かってもらえず、怒りを覚える」と国の対応を批判しました。 昭和40年代に旧優生保護法に基づく不妊手術を強制されたとして、関西に住む3人が国を訴えた裁判で、2審の大阪高等裁判所は先月、国に賠償を命じる初めての判決を言い渡しました。 この判決を不服として、国が7日、最高裁判所に上告したことを受けて、8日、原告でいずれも聴覚障害がある80代の夫と70代の妻が大阪市内で会見し、手話通訳を介して国の対応を批判しました。 この中で80代の夫は「なぜ私たちの苦しみを分かってもらえないのか、つらく怒りを覚えます」と話し、70代の妻も「納得がいかない。今でも子どもがほしかったという気持ちは変わらず、本当に悔しくてなりません」と話しまし