日々報じられるニュースの陰で暗躍している諜報機関──彼らの動きを知ることで、世界情勢を多角的に捉えることができるだろう。国際情勢とインテリジェンスに詳しい山田敏弘氏が旬のニュースを読み解く本連載。今回取り上げるのは、イーロン・マスクが買収を完了させたことでいま世界を騒がせているツイッター社について。 ツイッターから追い出された「砦」 世界一の大富豪であり、“お騒がせ”起業家であるイーロン・マスクが、ツイッターの買収を完了させた。ツイッター社内の変革が進められるなか、いち民間企業の買収騒動が連日、世界的な大ニュースになっている。 というのも、タイミングが絶妙だったからだ。アメリカでは、ツイッターのあり方が「ポリティカル・コレクトネス」と「表現の自由」という二つの視点から議論されることが多い。 ツイッター上の過激な発言や、トランプ支持者的な陰謀論が蔓延しているとして、左派はコンテンツの規制を求