フランスと中国の「放射能投棄」【コラム】 ▲イラスト=UTOIMAGE フランスのパリ市民がよく休暇で利用するリゾート地ノルマンディーのラアーグにはフランスの使用済み核燃料再処理施設がある。原子炉で取り出した核燃料棒からプルトニウムとウランを抽出し、残りを廃棄処理する。2021年11月にこの施設を訪問した際「昨年(海に)放出されたトリチウムは58兆ベクレル」と記載された資料を見た。「兆」という単位に非常に驚き、これについて質問すると「国際原子力機関(IAEA)と世界保健機関(WHO)の基準を大きく下回るレベル」と説明を受けた。「中国が毎年韓国の海(西海)に放流している量と比較すればわずか5分の1だ」とも言われた。 【図】韓国に近い沿岸部に集中…中国の原発分布図 その時は半信半疑のままその場を立ち去ったが、今考えると58兆ベクレルは日本が福島汚染水(処理水)で海に放出予定の年間22兆ベクレル