3月18日金曜日午後、日本銀行は、大規模金融緩和を継続することを政策決定会合で決め、黒田東彦総裁が記者会見を行った。 このところ、ずっと同じ緩和政策を継続しているだけだから(微修正はあったとしても)、記者会見は盛り上がりに欠けるのが常だった。しかし、今回は白熱した。その理由は、ウクライナ情勢でも、株価の暴落でもなかった。記者たちの質問が集中したのは、インフレと円安だった。 インフレ高進を恐れる世界 3月に入ってからは、中央銀行のイベントが続いた。まず、3月10日、ECB(欧州中央銀行)が、予想外の資産買い入れの前倒し終了を表明した。金融緩和縮小である。そして、イングランド銀行も3回連続の利上げを行った。 次に17日にはFED(アメリカの中央銀行)も0.25%の利上げを行い、ゼロ金利の終了からの利上げを開始した。さらにFEDは、今年はこれを含めて1.75%の利上げを見込むことを表明。来年も1