韓国コンテンツ振興院(KOCCA)が毎年実施・公表している『ウェブトゥーン事業体実態調査』と『ウェブトゥーン作家実態調査』の2023年度版が2024年1月に発表された。 ウェブトゥーン業界の力関係では個人作家よりもCP社(制作スタジオ)が強く、CP社よりもプラットフォーム側が強い。両報告書ではそんななかで存在している不公正行為や差別待遇についてもアンケートとインタビューを元に明らかにしている。日本のマンガ業界も他山の石とすべき事例について紹介しよう。 前編記事『クリエイターに過度な負担が…「韓国の縦読み漫画業界」で起きている「意外な現状」』はこちらから 作家が感じている不公正行為 『作家調査』では契約関連の不公正行為の経験について作家に尋ねているが、「制作会社およびプラットフォームに有利な一方的契約」が30.5%で最多となっている。 「一方的な契約事例」の具体的な内訳を見ると「特定契約金支