RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)でパソコン作業の自動化を進める企業が続々とOCR(光学的文字認識)の導入も進めている。RPAとOCRを組み合わせて導入するのはなぜか。各社の取り組みから浮かび上がってきたRPA+OCR導入の成果を確実に得るワザとともに紹介する。 「全社規模でRPAの導入を進めるため、適用できる業務の掘り起こしを進めてきた。そのなかで紙の伝票を読み取ってシステムに入力するパソコン作業を自動化できないかという声が業務の現場から多く上がってきた」。大丸松坂屋百貨店やパルコなどを運営するJ.フロント リテイリングの石井勝也業務統括部シェアードサービス推進部スタッフはこう明かす。 同社は2018年春、社内にRPAの専門組織を立ち上げて社内普及を進めてきた。現場の声を受けて、紙文書をスキャンしたデータの内容を読み取ってテキストデータを作成するOCRの導入を進めている。