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bizの検索結果521 - 560 件 / 6612件

  • れいわ新選組の底力を、ポピュリズム批判だけでは見誤る「真の理由」(真鍋 厚) @gendai_biz

    「ポピュリズム」の裏にある必然 今回の参院選では「れいわ新選組」や「NHKから国民を守る党」が思わぬ健闘を見せ、世間を驚かせた。 特に「れいわ」の躍進については、ついに日本でも欧米と同様に「左派ポピュリズム」政党が登場したとの議論が起きている。だが、ポピュリズム的な傾向そのものは、多かれ少なかれどの政党にも見い出せる流行のようなものであり、「左派ポピュリズム」という視点のみでは、今起こっている自体の深刻さを正確に言い表すことはできないだろう。 重要なのは、これらの現象の良し悪しを問うことよりも、構造的な必然性に目を向けることである。 これらは、わたしたちの「徹底的に個人化された生活」と「情報環境への過剰接続」が化学反応を起こして生み出した現象だ。万物がフラットなコンテンツとして消費される中で、政治さえも「コンテンツ」のひとつに過ぎなくなった――そのような新しいゲームのルールのもとで、古き良

      れいわ新選組の底力を、ポピュリズム批判だけでは見誤る「真の理由」(真鍋 厚) @gendai_biz
    • 映画『天気の子』を観て抱いた、根本的な違和感の正体(杉田 俊介) @gendai_biz

      【本稿はネタバレを含みます】 「アニメ化する日本社会」を批判するアニメ 新海誠監督の新作『天気の子』を観て、疑問を持った。その疑問について書く(今回は枚数制限があるため、他の新海作品との比較などは行わない。私の新海誠論については『戦争と虚構』(作品社、二〇一七年)を参照)。 『天気の子』の舞台は、異常気象でもうずっと陰鬱な雨の止まない、東京オリンピック・パラリンピックの翌年の東京である。伊豆諸島の離島・神津島から何らかの事情で家出し新宿でネットカフェ難民となった高校生の森嶋帆高(ほだか)と、母を病気で失って弟の凪(なぎ)と二人で安アパートに暮らす天野陽菜(ひな)――天に祈ることで天候を晴れに変える力をもった「100%の晴れ女」――のボーイ・ミーツ・ガールの物語である。 身寄りもなく、経済的にも貧窮した彼らは、陽菜の「晴れ女」の力を使って小さなベンチャービジネスを始めるが、陽菜はその能力の代

        映画『天気の子』を観て抱いた、根本的な違和感の正体(杉田 俊介) @gendai_biz
      • 安倍元首相銃撃後の日本、このままでは「暗黒時代」のドアが開くかもしれない(島田 雅彦) @gendai_biz

        今年3月に刊行された島田雅彦『パンとサーカス』(講談社)が、安倍晋三元首相が銃撃されたあと、再び大きな注目を集めている。フィクションの力によって日本社会の現実を鋭く描き出した本書には、「要人暗殺」という出来事が描かれているからだ。著者の島田氏は、安倍元首相の銃撃、そしてその後の日本社会の反応をどう見るのか。緊急寄稿をお届けする。 国民はもっと怒るべきだ ――世の中の全てが愚かな選択の結果だ。 ――世直しにはもっと愚かな選択が必要だ。 (以下太字は『パンとサーカス』からの引用) ――『カタストロフ・マニア』でパンデミックと社会の冬眠状態を予言したかと思ったら、今度は要人暗殺を予言しましたね。 『パンとサーカス』を読んだある人にそういわれたが、全然嬉しくない。別の人には半ば冗談で「共謀罪、テロ教唆罪に問われる恐れがある」といわれた。それだけは勘弁願いたいが、作中では主人公の御影寵児が裁判官に向

          安倍元首相銃撃後の日本、このままでは「暗黒時代」のドアが開くかもしれない(島田 雅彦) @gendai_biz
        • WHOもテドロスも、そして中国も「詰み」だ…米政府発表の重大な意味(長谷川 幸洋) @gendai_biz

          大統領補佐官の「仰天発言」 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)をめぐって、米国が本格的に中国の責任追及に乗り出した。中国は否定しているが、湖北省武漢の研究所からウイルスが流出した、との見方が有力になりつつある。日本も対中関係の見直しを急ぐべきだ。 米国のマイク・ポンペオ国務長官は4月22日の会見で、新型コロナウイルスについて「中国が世界保健機関(WHO)にすぐ報告しなかった、と確信している。報告した後も、すべての情報を共有せず、危険性を隠蔽した」と中国を批判した(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200423/k10012401511000.html)。 ロバート・オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も21日、ラジオのインタビューで「WHOは中国に支配され、中国のプロパガンダ(宣伝)の道具になっている。米国は約5億ドル支払ってい

            WHOもテドロスも、そして中国も「詰み」だ…米政府発表の重大な意味(長谷川 幸洋) @gendai_biz
          • 境内の「寄付金自販機」まで支払いが滞り…内紛で揺れる「神社本庁」とズブズブ「謎の不動産会社」のヤバすぎる現在(伊藤 博敏) @gendai_biz

            自販機の販売収益金が… 明治神宮北参道に面した神社本庁の庁舎を始め、全国の有力神社に置かれた自動販売機には、「鎮守の森」の育樹事業に1本当たり5円を寄付するものが多い。本庁傘下の日本文化興隆財団が、東日本大震災を機に育樹による再生プロジェクトとして取り組んだ。 参考:https://www.nihonbunka.or.jp/vending_machine/ まさに塵も積もれば山となる事業だが、自販機が最も稼働する夏以降、代理店のディンプル・インターナショナル(東京都新宿区)から神社へ販売収益金が支払われなくなり、「どうなっているんだ」という問い合わせが殺到。しかし同社は「担当者の退職で業務に支障」と、理由にならない言い訳を繰り返すばかり。9月以降は電話に誰も出ない状況が続いている。 筆者がディンプルに9月末、電話をかけ続け、ようやくつながった際、電話に出たのは石津英晃代表で、「業務が滞って

              境内の「寄付金自販機」まで支払いが滞り…内紛で揺れる「神社本庁」とズブズブ「謎の不動産会社」のヤバすぎる現在(伊藤 博敏) @gendai_biz
            • 【独自】ワクチン4回目接種 政府5月開始目指す(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース

              政府は、新型コロナウイルスの4回目のワクチン接種について、5月開始を目指す方向で検討に入ったことがテレビ東京の取材で分かりました。 政府与党関係者によりますと、政府は3回目接種について4月に接種機会の提供に目途が立つ見通しだとして、4回目接種について5月の開始を目指す方向で検討に入ったということです。 最新の科学的知見を踏まえるとともに、3回目接種から4回目接種までの間隔については、イスラエルでの5か月の事例などを研究して、改めて検討するということです。

                【独自】ワクチン4回目接種 政府5月開始目指す(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース
              • 「プーチン失脚」は時間の問題か…ロシア国内「3つの支持基盤」が反逆する異常事態に(北野 幸伯) @gendai_biz

                ロシアによるウクライナ侵攻がつづいている。しかし、短期間でゼレンスキー政権を打倒し、傀儡政権を樹立、ロシアの要求を受け入れさせるという当初の計画は挫折した。 戦いは長期化し、国際社会はウクライナ支持で一体化している。ロシアは完全に孤立し、プーチンは「現代のヒトラー」(プトラー)と呼ばれている。 そんな中、これまでプーチンを支えてきた支持基盤も、いよいよボロボロになってきたーー。 プーチンが抱える三つの支持基盤 プーチンには、大きく三つの支持基盤がある。 一つ目の基盤は、「シロビキ」と呼ばれる軍、諜報、警察などだ。 軍は、戦争を遂行し、勝利することで、プーチン人気を支えてきた。実際プーチンは、「チェチェン戦争」「ロシア‐ジョージア戦争」「シリア内戦への介入」「クリミア併合」「ウクライナ内戦への介入」「IS攻撃」「カザフスタンの大規模デモ鎮圧」などで、ことごとく勝利してきた。 日本人にはなかな

                  「プーチン失脚」は時間の問題か…ロシア国内「3つの支持基盤」が反逆する異常事態に(北野 幸伯) @gendai_biz
                • 「加害者家族であれば殺してもいい」究極の家族責任論を押し付ける人々(阿部 恭子) @gendai_biz

                  2つの事件、バッシングの違い 昨年6月、自宅で長男を刺殺したとして殺人罪に問われ、一審・東京地裁で懲役6年の判決を言い渡された元農水事務次官の控訴審初公判が10月20日に東京高裁で開かれた。弁護側は、正当防衛が成立するとして無罪を主張している。 長年、引きこもり生活を送っていた長男の家庭内暴力に悩まされた家族による犯行であり、事件前の5月には川崎で無差別殺傷事件が発生し、犯人が引きこもり生活を送っていたと報道されていたことから、親として危機感を抱き、追い詰められたのではないかと同情する声も多かった。 一方、元官僚の経歴を有するエリートが起こした事件として10月8日に初公判が開かれている池袋暴走事故では、被告人は「上級国民」と呼ばれ、激しいバッシングに晒されている。 「暴走は車の故障」と過失を否定した無罪主張にも「責任転嫁」「全く反省していない」という批判が集中した。本件は、故意に起こした事

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                  • 芸大受験マンガ『ブルーピリオド』を男性性から読み解く(阿部 幸大) @gendai_biz

                    ※編集部注:本記事には『ブルーピリオド』の物語の展開や核心にふれる記述があります。同作の魅力をより深く味わいたい方には、ぜひコミック本編と本記事をあわせてお読みいただくことをお薦めします。 少年の「男らしさ」を問いなおす 『ブルーピリオド』は、2017年から講談社の月刊誌『アフタヌーン』にて連載中のマンガである。そのストーリーは、男子高校生が芸大合格を目指して奮闘するというもので、作者の山口つばさも芸大出身であるという。 2019年の「マンガ大賞」第3位、同年「このマンガがすごい」オトコ編4位と、すでに高い評価を得ている。最新コミックス第6巻で「受験編」が完結したところだ。 本稿の目的は、『ブルーピリオド』の魅力を語ることのほかに、この作品を読みながら、現代の少年マンガにおける「男性性」のありかたについて考えることにある。本論に入るまえに、すこし背景を説明しておこう。 男性学(men’s

                      芸大受験マンガ『ブルーピリオド』を男性性から読み解く(阿部 幸大) @gendai_biz
                    • なぜ最大4万頭の乳牛の殺処分が必要? 元農水省官僚「農政の失敗。それを国民が負担」【WBS】(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース

                      いま、日本の酪農家が経営の危機にあるのをご存知でしょうか。 北海道の酪農家では、牛乳などの原料となる生乳が余り、廃棄処分をせざるを得ない事態が起きているんです。そのため、国は1日から生乳の生産抑制のため、乳牛の殺処分に対し1頭あたり15万円の助成金を出します。なぜ、こうした事態に陥ってしまったのでしょうか。 日本で最も酪農が盛んな北海道。中でも代表的な酪農地帯が十勝地方です。酪農家からは悲痛な声が上がります。「今後が心配だよ。かわいい牛を殺してお金をもらうなんて」。カメラなしを条件に取材に応じた酪農家は悔しさをにじませました。 新型コロナの影響で生乳の需要減少が長期化。収入は得られず、生乳を廃棄しなくてはいけない事態となりました。さらにウクライナ危機による飼料価格などの高騰でコストは膨らみ、経営危機に陥っているのです。 1月30日の衆院予算委で立憲民主党の逢坂誠二議員は「乳を搾らないでくだ

                        なぜ最大4万頭の乳牛の殺処分が必要? 元農水省官僚「農政の失敗。それを国民が負担」【WBS】(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース
                      • 格差拡大、貧困増大…それでも「若者の生活満足度」が高いこれだけの理由(土井 隆義) @gendai_biz

                        格差拡大、貧困増大…それでも「若者の生活満足度」が高いこれだけの理由 若年層に拡がる「宿命論」的な人生観 親ガチャに外れた… 「親ガチャに外れちゃったよ」。昨今、学生たちの会話に耳を傾けていると、時折そんな声が聞こえてくるようになった。オンラインゲームで希望のアイテムを入手するための電子くじシステムを「ガチャ」という。もともとは店舗などに置いてある小型の自動販売機で、硬貨を入れてレバーを回すとカプセル入りの玩具が無作為に出てくるガチャガチャが語源である。そのシステムに自分の出生をなぞらえたのが親ガチャである。 ガチャでどんなアイテムが当たるかは運任せである。ときには一発で大当たりすることもあるが、いくら課金しても弱いアイテムしか入手できないこともある。自分の出生もそれと同じことで、私たちは誰しもどんな親の元に生まれてくるかを選べない。そこには当たりもあれば外れもある。自分の人生が希望通りに

                          格差拡大、貧困増大…それでも「若者の生活満足度」が高いこれだけの理由(土井 隆義) @gendai_biz
                        • 朝日新聞、45歳以上の「早期退職」募集…退職金の「驚きの金額」(松岡 久蔵) @gendai_biz

                          朝日新聞がこの12月から、大規模な早期退職の募集をかけることが判明した。45歳以上のデスクや地方支局長などを狙い撃ちしたリストラ策だ。 近年、朝日新聞は部数減少に悩まされているが、主に不動産事業でカバーする形で黒字を守り続ける「優良企業」でもある。今回の退職金の上限も6000万円と、他業界からすれば垂涎の的となる水準だ──。 「バブル入社組」を狙い撃ち 「あの朝日まで、リストラに走るなんて」。今年に入って50代記者を中心に早期退職者の募集を始めた、毎日新聞の30代記者はこう驚きの声をあげた。 朝日新聞社員への取材によると、早期退職の対象者は来年3月末時点で満45~59歳の社員(勤続10年以上)で、いわゆる「バブル入社の大量採用組」にあたる。 退職後も、60歳までは年齢に応じて年収の4割程度の月額を基準に支給し、60歳以降は定年まで毎月10万円を支給するという。退職金の支給期間は最長10年で

                            朝日新聞、45歳以上の「早期退職」募集…退職金の「驚きの金額」(松岡 久蔵) @gendai_biz
                          • 女子高生2人が「生理タブー」をぶっ飛ばすゲームを作るまで(堀越 英美) @gendai_biz

                            ゲームの名は、「タンポン・ラン」 10月19日が生理の日になった。 2019年10月19日、ニューヨークのNPO団体「PERIOD」が、生理の平等化を目指して「National Period Day(生理の日)」を制定した。ニューヨーク市はこれに合わせ、全ての公立学校の生徒にタンポンとナプキンを無償提供すると発表した。生理がタブー視されていたためにこれまで顧みられなかった、生理用品を入手できずに学業に支障をきたしていた生徒を救うためだ。 「生理の日」制定に先駆けること4年、ニューヨークの公立高校に通っていた二人の女子が、生理のタブー視を風刺する「タンポン・ラン」なるゲームを作成し、バズったことがある。 二人の名はソフィー・ハウザーとアンドレア・ゴンザレス(以下、ソフィーとアンディ)。彼女たちは大学進学後に、当時のことを振り返る『ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほん

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                            • 中国の未来は「日本より悪い」…専門家たちが懸念する“中国依存”の「本当のリスク」(長谷川 幸洋) @gendai_biz

                              激増する「若者の失業率」 中国の景気後退とデフレについて「根本的な原因は、習近平政権に対する国民の決定的な不信だ」と指摘した米有識者の論文が注目を集めている。「政府や中央銀行の景気刺激策も、もはや効果は期待できない」という。中国は「失われた何年?」に突入するのか。 中国の7月の消費者物価は前年同月に比べて、0.3%下落した。マイナスに陥ったのは、2021年2月以来、2年5カ月ぶりだ。それ以上に重要なのは、輸入の落ち込みである。中国が発表した7月の貿易統計によれば、輸入は前年比12.4%減少した。 輸入の減少は国内需要の低迷を反映している。その結果が失業の増加だ。中国の若者の失業率は6月に21.3%に達した。だが、実態は「これよりはるかに多い」とみられている。公式発表の数字は、就職を諦めた若者を考慮していないからだ。 すると、中国の国家統計局は8月15日、若者(16歳から24歳)の失業率の発

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                              • マスコミはもういらない…トヨタ社長の「ロバの話」を考える(週刊現代) @gendai_biz

                                「好き勝手に書きやがって」「監視するのが我々の役目」。古くから行われてきた、企業とメディアの丁々発止のやり取り。いまここに、日本一の企業の社長が、大きな波紋を投げかけようとしている。発売中の『週刊現代』が特集する。 唐突に始まった寓話 「話は長くなりますが、ロバを連れている老夫婦の話をさせていただきたい」 6月11日に開かれたトヨタの定時株主総会の壇上、話題が2021年3月期決算の業績見通しに及ぶと、豊田章男社長(64歳)はおもむろに語りだした。 「ロバを連れながら、夫婦二人が一緒に歩いていると、こう言われます。 『ロバがいるのに乗らないのか?』と。 また、ご主人がロバに乗って、奥様が歩いていると、こう言われるそうです。『威張った旦那だ』。 奥様がロバに乗って、ご主人が歩いていると、こう言われるそうです。『あの旦那さんは奥さんに頭が上がらない』。 夫婦揃ってロバに乗っていると、こう言われる

                                  マスコミはもういらない…トヨタ社長の「ロバの話」を考える(週刊現代) @gendai_biz
                                • フリーのアンチゴチ書体「びぜんアンチック」が公開、「BIZ UDゴシック」がベース/00年代のマンガや同人誌を思わせる雰囲気。ゆるいライセンスも魅力

                                    フリーのアンチゴチ書体「びぜんアンチック」が公開、「BIZ UDゴシック」がベース/00年代のマンガや同人誌を思わせる雰囲気。ゆるいライセンスも魅力
                                  • マクドナルドが苦しんだ「経営の逆回転」とはなんだったのか(福田 健) @gendai_biz

                                    タピオカ飲料大手の会長兼社長兼CEOに新たに就任することが発表された「プロ経営者」原田泳幸氏。マクドナルドではどのような経営を行なっていたのか。彼が苦しんだ「経営の逆回転」とはなんだったのか。今、振り返る。 【前編はこちら】 逆回転(バックスピン)の始まり 2010年は原田がマクドナルドを率いる「プロ経営者」として輝いた最後の年だったかもしれない。直営とFCをあわせた全店売上高は5427億円と過去最高に達した。 マーケティングの出足も好調だった。海外のマーケティングにヒントを得た、米国のご当地ハンバーガー「ビッグ・アメリカ」キャンペーンは食材切れを引き起こすほど好調で、同年1月には1日あたりの全店売上高が過去最高の28億円にのぼった。 ところが、翌2011年、3月に発生した東日本大震災の余波もあり、既存店売上高は通期で1%増と伸び悩みを見せる。店長やOBたちは「この頃からサービス力が下がり

                                      マクドナルドが苦しんだ「経営の逆回転」とはなんだったのか(福田 健) @gendai_biz
                                    • 「人種差別にピンと来ない」日本人には大きな特権があるという現実(ケイン 樹里安) @gendai_biz

                                      社会問題にコミットするアスリートたち 2020年6月20日。NBAで活躍する八村塁選手がBlack Lives Matterのパレードに参加したことを伝えるニュースが相次いだ。テニスの大坂なおみ選手も、Twitter上でBlack Lives Matterと連動し、国内外の人種差別について鋭い問題提起を投げかけている。 このように、アスリートとして、己の身体技法を駆使するだけでなく、社会問題について鋭く問題提起を行う者のことを、山本敦久は「ソーシャルなアスリート」と呼ぶ。国家斉唱の際に片膝をつくことで、Black Lives Matterとの共鳴を示したアメリカンフットボール選手・キャパニック。チームメイトの人種やジェンダー、セクシュアリティの多様性を「誇り」とし、多様性への不寛容をあらわにするトランプ大統領がいる「ホワイトハウスにはいかない」と明言した女子サッカー選手・ラピノー。観衆の快

                                        「人種差別にピンと来ない」日本人には大きな特権があるという現実(ケイン 樹里安) @gendai_biz
                                      • 日本政府がテレビ会議をできない「理不尽すぎる理由」(野口 悠紀雄) @gendai_biz

                                        日本政府は、コロナ下で、テレビ会議を満足にできなかった。そこで、2025年までに数百億円をかけて新たな通信網を構築し、テレビ会議をできるようにするという。 なぜ、5年間と巨額の資金が必要なのか分からない。 この背後には、システム開発・提供企業と政府の各部門の関係の固定化、そして発注者たる政府が評価能力を持っていないという問題がある。 幼稚園児さえできるテレビ会議を日本政府はできない 新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが広がり、テレビ会議が広く行われるようになった。 しかし、中央官庁ではテレビ会議を満足にできなかったと報道された。こうした記事を読んで、なぜできないのかを理解できなかった。いまだに理解できない。 幼稚園児でさえzoomを楽々と操り、幼稚園の先生と話しているのだ。「官庁では機密があるから、幼稚園とは一緒にできない」と言われるかもしれない。しかし、機密事項なら、後からメールで

                                          日本政府がテレビ会議をできない「理不尽すぎる理由」(野口 悠紀雄) @gendai_biz
                                        • 大切な人が「陰謀論」にハマってしまったら、どうすればいいのか(塚越 健司) @gendai_biz

                                          昨今、陰謀論に関する議論が盛んに行われている。陰謀論の厄介さは、「陰謀論に騙されるな」という言葉に対して「あなたの方こそ陰謀論に騙されている」という、対話困難な状況が生まれることにある。 本稿では陰謀論の内容の是非ではなく、広く「陰謀論にハマっている」と思われる人に対して、読者自身がどのように関わり得るかについて考察していきたい。 陰謀論は昔から存在する 陰謀論を広義に捉えれば、「誰かが裏で世の中を操っている」と考える思考を指す。古くは中世の魔女裁判など、陰謀論自体は今にはじまったことではないが、主に社会不安を背景に生じているとすれば、昨今の陰謀論の蔓延も理解可能である。 現代においても、海外で話題となり、Netflixで配信されているドキュメンタリーの題材となっている「地球平面説」など、この世の法則に関するさまざまな陰謀論が存在する。とりわけ2020年の米大統領選を契機として、「Qアノン

                                            大切な人が「陰謀論」にハマってしまったら、どうすればいいのか(塚越 健司) @gendai_biz
                                          • 韓国で今「フェミ狩り」が止まらなくなっている…金メダリストを炎上させた人々の“正体”(金 香清) @gendai_biz

                                            アーチェリー競技と言えば韓国が有名だが、東京オリンピックでも韓国の選手たちが活躍し、多くのメダルを獲得している。 特に3つの金メダル(男女混合・女子団体戦、個人戦)を獲得し、三冠王となったアン・サン選手が注目された。韓国ではお祝いムードで盛り上がっているが、一方でSNSやコミュニティサイト上では、「アン・サンの金メダルをはく奪せよ」といった誹謗中傷も相次いでいる。 コンビニのポスターが炎上 理由はアン選手の髪型が「ショートカットだから」。「そんな髪型をするのはフェミニストだからだろう」と、韓国の反フェミ層が炎上したのだ。他にもアン選手が女子大出身であることも「フェミニスト」である理由に挙げられた。 五輪期間中、アン選手はSNSに他選手らとの写真をアップしたり、金メダル獲得のお祝いメッセージにお礼のリプライをしたりしていたが、その後はプロフィール欄に「メッセージは確認できません。申し訳ござい

                                              韓国で今「フェミ狩り」が止まらなくなっている…金メダリストを炎上させた人々の“正体”(金 香清) @gendai_biz
                                            • 私が「美しい」と思われる時代は来るのか?“褐色肌、金髪、青い眼”のモデルが問う(シャラ ラジマ) @gendai_biz

                                              私の名前は、シャララジマ。 私は色白でアンニュイでもなければ、身長も圧倒的な細さもない。あるのは「コンセプト」だけだ。 ジェンダーレスなビジュアルが当たり前になってきた時代に、私は褐色の肌に、金髪、青い眼というような容姿で、人種のボーダレスを表現したビジュアルでモデル活動をしている。ジェンダーレスと同じくらい、人種のボーダレスもこの先進的な時代には重要な軸になってくるものだと思っている。 私のルーツは西洋でも、東洋とも呼ばれない間のインド系(正確にはバングラデシュ)だが、私はインド人も美しい、私の人種的な側面に美的価値を生みたいとは思っていない。自分の生まれたままの容姿で何かをするなら私はモデル活動を選ばない。 では、なぜこの活動をしているのか。それは、白人よりも黒人、何人よりも何人という人種の美の優劣、その流行から解放されるような未来のためだ。決して特定の人種の美しさを提示したいわけでは

                                                私が「美しい」と思われる時代は来るのか?“褐色肌、金髪、青い眼”のモデルが問う(シャラ ラジマ) @gendai_biz
                                              • ウレタンマスク、家族以外とお茶…「デルタ株」に感染する行動パターン、最新情報からわかること(村上 和巳) @gendai_biz

                                                発表された「デルタ株への最新行動様式」 このデルタ株に私たちはどう立ち向かえば良いのか? その大きなヒントは前述のデルタ株の感染力の試算に表れている。 従来株と比べデルタ株の感染力は、京都大学の西浦教授の試算で2倍弱、米CDCの試算で約3倍。この差は何か? 後者は特段何の防御もない、あるいはしない場合の感染力を試算している。それに対し、前者は「実効再生産数」と呼ばれる今現在の状況、具体的に言えば市中の多くの人がマスクをし、店舗入口に消毒薬が設置され、国民の5割以上がワクチンの1回接種を終えている市中の状況を織り込んだ感染力である。 裏を返せば、私たちはデルタ株の感染力をゼロにはできないが、「感染しない」努力次第でその感染力を一定程度相殺することは可能という証左でもある。 では個々人が何をすべきか? 実は政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会がすでに6月時点で「変異株が出現した今、求められ

                                                  ウレタンマスク、家族以外とお茶…「デルタ株」に感染する行動パターン、最新情報からわかること(村上 和巳) @gendai_biz
                                                • 「在野研究」はいまなぜブームなのか? 大学の外から学問する面白さ(荒木 優太) @gendai_biz

                                                  どれほど熱心にバンド活動に取り組んだとしても、そして仮に秀でた才に恵まれたとしても、音楽で飯が食えるようになる確率はとほうもなく低い。ならば、費やしてきたその時間と熱意はすべてムダだったのだろうか。何者にもなれないのだから何もしない方がよかったのか? そんなことはない。アーティストとしてデビューせずとも、たとえば彼女とのドライブでかけるための最強クリスマスヒットメドレーを自作するとき、たとえばYouTubeでベースの弾き方のコツを教えるための動画を撮るとき、たとえば子守唄で子供を寝つかせるとき、その声の響きや指使いにはかつての熱が鼓吹されている。 在野研究とは、要するに、子守唄が超絶に上手いサラリーマンの学問版のことだ。 唯一の正解などない もう少し丁寧に説明しよう。在野研究者とは、ごく簡単に言えば、大学に所属をもたない研究者のことを指す。最近、私が編者となって出版した『在野研究ビギナーズ

                                                    「在野研究」はいまなぜブームなのか? 大学の外から学問する面白さ(荒木 優太) @gendai_biz
                                                  • 徳島からスタンフォード合格の18歳が実践した「可能性をつぶす大人に負けない“自己肯定感”の育て方」(高村 由佳) @gendai_biz

                                                    今年、徳島県の私立高校からアメリカの名門スタンフォード大学に合格した松本杏奈さんは、高2の夏に実績ゼロ、英語力も不足した状態から受験勉強を始め、見事海外大学6校の合格をつかみとった。 その道のりにおいては、自らの努力だけでは乗り越えられない壁が次々と立ちはだかり、一つひとつクリアしていかなければならなかったという。従来の価値観や性差による周りの決めつけ、そして地方格差の乗り越え方などについて、話を聞いた。 大人の提示するリスクは大体回避できる ──最初に「海外の大学を受験したい」と言った時の周囲の反応はいかがでしたか? すべての人から反対されましたね。そもそも、私の周囲の大人たちは、「システム上、日本人がアメリカの大学を受験することができる」ということさえ知らなかったんです。いくら私が「できる」と説明しても、「アメリカの大学に行けなかった時はどうするんだ?」とか、「行った後の就職はどうなる

                                                      徳島からスタンフォード合格の18歳が実践した「可能性をつぶす大人に負けない“自己肯定感”の育て方」(高村 由佳) @gendai_biz
                                                    • マイノリティが日々傷ついている「無意識の差別」の正体(丸一 俊介) @gendai_biz

                                                      今年5月、米ミネソタ州で黒人のジョージ・フロイドさんが白人警官に暴行され死亡しました。この事件をきっかけに、「ブラック・ライブズ・マター」(BLM)(直訳すれば「黒人の命は大事」)という言葉を掲げた黒人への暴力に抗議するデモが全米、そして世界中へと拡大しました。 BLMが拡大した背景には、以前から警察による非武装の黒人への暴行事件が続いており、しかも加害者の警官が罪に問われなかったこと、政治家によるヘイトスピーチ(差別や排外主義をあおる言動)、警官だけでない私人による黒人へのヘイトクライム(特定の人種・民族やセクシャルマイノリティに対する差別に基づく犯罪行為)が繰り返されるなど「黒人の生活や命がないがしろにされている」状況がありました。 こうした根深く構造的な差別の存在に対したまりにたまった抗議の声が、フロイドさんの暴行死を発火点に燃え広がったと言えます。 以下では、こうしたヘイトスピーチ

                                                        マイノリティが日々傷ついている「無意識の差別」の正体(丸一 俊介) @gendai_biz
                                                      • 香港の警官はなぜ18歳の高校生を撃ったのか「発砲事件」の真相(ふるまい よしこ) @gendai_biz

                                                        10月1日、とうとう香港で恐れていたことが起きた。警官がデモ隊に向けて実弾を発射、眼の前にいたその男性の胸を撃ち抜いた。男性がそのまま崩れ落ちるのと同時に、デモ隊はササーッと引き、1人が倒れた彼の様子をうかがうように近づいたところ、別の警官がタックルをかけ、その人物もそのまま拘束された。 その後、警官隊が3人、周囲を取り囲む人たちに向かって水平に拳銃を構える姿が、現場を記録していた動画に残っている。その間、メディアによると3分間、被弾して倒れた男性の様子を確認しようとする警官はいなかった。 このニュースはあっという間に広がり、事件が起きた郊外の住宅地、荃湾(センワン)以外の地域にも衝撃をもたらした。さらに人々に大きなショックをもたらしたのは、撃たれたデモ参加者は18歳、まだ高校生だったということだった。 警察トップの曖昧な説明 その夜に開かれた記者会見で警務処長(日本の警視総監に相当)は、

                                                          香港の警官はなぜ18歳の高校生を撃ったのか「発砲事件」の真相(ふるまい よしこ) @gendai_biz
                                                        • 映画『おおかみこどもの雨と雪』を「格差」と「差別」の関係から読み解く(河野 真太郎) @gendai_biz

                                                          細田守監督『おおかみこどもの雨と雪』(2012年公開)は、「格差」と「差別」をめぐる物語であり、社会的な「排除」と「包摂」をめぐる物語である。どういうことか解きほぐしていこう。 「おおかみ」のモチーフを取り払うと…… 『おおかみこども』の主人公、花は東京郊外の国立大学に通う学生であるが、大学の講義に潜って受講する「彼」に惹かれ、二人は恋に落ちる。ところが「彼」は、自分がおおかみに変身できる「おおかみおとこ」であることを告白する。花はそれを受け容れ、二人は事実婚をして二人の子供、女の子の雪と男の子の雨を産む。二人とも「彼」の血を継いだ「おおかみこども」であった。 ところがある日、子どもたちのために雉(きじ)を捕まえようとしたらしい「彼」はおおかみの姿のまま死んでしまう(実際の原因は不明)。花は独力で二人を育てようとするが、「おおかみこども」を都会で育てることは不可能であり、富山の人里離れた古

                                                            映画『おおかみこどもの雨と雪』を「格差」と「差別」の関係から読み解く(河野 真太郎) @gendai_biz
                                                          • 東京新聞の処理水問題「印象操作記事」を日本ファクトチェックセンターはどう考えるのか(林 智裕) @gendai_biz

                                                            さらにツイッター上でも、東京新聞公式アカウントや同紙の望月衣塑子記者らが記事を取り上げて、「東電が福島第一の視察者に放射性物質のトリチウムが検知できない上にセシウム高濃度でないと反応しない線量計を使い、処理水の安全性を強調する宣伝を繰り返していた」などと発信した。 記事は大きな反響を呼び、 〈 未だにこんなでまかせな行為を行う原子力行政。隠蔽・改竄・廃棄に嘘。〉 〈 日本は平気で息を吸う様に嘘をつくと!嘘や改竄をする国が信じられるか?そんな政権が、与党が信じられるか?東電と関係省庁の秘密なのか?国民に不利な事は全部、仕組まれた事だな? 〉 〈 もはやウソとインチキとゴマカシしかできないデタラメな国に成り下がりましたね 〉 〈 原発汚染水の海洋放出に反対します。 #原発反対 #脱原発 #原発汚染水の海洋放出に反対します #汚染水の海洋放出に反対します #原発処理水の海洋放出に反対します #N

                                                              東京新聞の処理水問題「印象操作記事」を日本ファクトチェックセンターはどう考えるのか(林 智裕) @gendai_biz
                                                            • マスコミの的外れ「森喜朗氏批判」のウラで、ヤバいことが起っていた…!(髙橋 洋一) @gendai_biz

                                                              マスコミがおかしいところ 先週の本コラムで、マスコミ論とは何たるかを含め、展開した。その一番大切なところをまとめると、以下の通りだ。 技術背景や特権を先週は詳しく述べたが、マスコミの実情はまずストーリーありき、「ていへんだ、ていへんだ」で煽る。レベル低いのに、上から目線意見」と書いた。今週はそのケーススタディをやろうと思っていたら、絶好のものがあった。森喜朗氏に関する報道ぶりだ。 ここ10日間ほど、東京オリパラ組織委員会会長だった森喜朗氏の報道ばかりに辟易したことだろう。筆者は、バッタの大量発生による「蝗害」を思い出してしまった。さながら「マスコミバッタ」を見ているようだった。 ある人は、マスコミによる「集団リンチ」といっていたが、まさに「メディアスクラム」(集団的過熱取材)のようだった。もちろん、森氏は元首相で公人に準ずるので、厳密には「メディアスクラム」とはいえないが、周辺取材で、関係

                                                                マスコミの的外れ「森喜朗氏批判」のウラで、ヤバいことが起っていた…!(髙橋 洋一) @gendai_biz
                                                              • 期待と多難のデジタル庁、いきなり粛清人事と幕引き用報告書の謎 (山本 一郎) @gendai_biz

                                                                背負わされているものは重大なのだが わずか1年で終わってしまった菅義偉政権最大の功績のひとつと言ってよいデジタル庁が、9月1日発足。早くもいろんな余波が出始めております。 およそ600人の職員のうち3分の1に当たる200人ほどが民間出身の人材で、今後も民間からの出向などを積極的に受け入れるとされていますが、その門出までにはさまざまな紆余曲折がありました。 もともと、デジタル庁発足の大きな目標のひとつは、国家、官公庁から発注するシステムやサービスに関して理解の深いデジタル人材が霞ヶ関には不足していることから、これらの発注を各省庁横断で一本化し、公正で安価な発注が可能にすることで日本政府や社会全体のデジタル化を推進することにありました。 起用する事業者のほうがデジタルやネットに詳しい以上、官公庁が発注する場合に特定の事業者・ベンダーに偏ってしまう「ベンダーロックイン」が発注価格、納期、品質いず

                                                                  期待と多難のデジタル庁、いきなり粛清人事と幕引き用報告書の謎 (山本 一郎) @gendai_biz
                                                                • 自民党がここへきて「東京から弱体化」していくと言えるワケ(平河 エリ) @gendai_biz

                                                                  「勝者なき選挙」? 東京都議会議員選挙が終わった。事前の報道では「自民大勝、50議席も」などと予想されたが、フタを開けてみれば自民党は33議席。一方で、都民ファーストの会は議席を失うも30議席超を獲得。辛くも第一党を奪還した自民党と伯仲するという結果になった。 残念ながら、地方選である今回の選挙においては、本来なら二元代表制における議会の機能をいかに発揮するか、条例制定などがこの4年間どのように進んだのかという点について議論されるべきだっただろうが、その点についてはほとんど議論が進まず、情勢報道や国政選挙の「前哨戦」としての側面ばかりが報道された。 筆者もそのような報道にくみした面もあり、不明を恥じるばかりである。 とはいえ、一都市として小国並みのGDPを持つ東京都の三権の一翼を担う都議会の選挙である以上、国政との関連性を語らずに総括することはできない。その観点からこの記事を書くことをお許

                                                                    自民党がここへきて「東京から弱体化」していくと言えるワケ(平河 エリ) @gendai_biz
                                                                  • 西部邁の最大の親友だった東大生が84歳になっても「中核派」議長を務めているワケ(田原 総一朗) @gendai_biz

                                                                    中核派議長 清水 丈夫 1937年、神奈川県生まれ。高校生時代に革命運動を志し、東京大学在学中に日本共産党に入党。58年に離党し、共産主義者同盟に参加。59-60年、全学連書記長として安保闘争を指導する。61年、革共同(革命的共産主義者同盟全国委員会=通称・中核派)に参加。97年、中核派議長に就任。69年4月より非公然活動に入る。2020年9月、実に51年ぶりに公然集会に姿を見せて人々を驚かせた。著書『清水丈夫選集』(全10巻予定)など。 中核派から国会議員誕生へのシナリオ 田原 アメリカやヨーロッパはこの30年、経済成長を続けてきました。90年代初頭のバブル崩壊以来、日本はまったく経済成長しなかった。こんな国は日本だけだ。今から30年前、日本人の平均賃金は韓国の2倍だった。今や平均賃金は韓国に抜かれている。なんでこうなったの? 清水 日本の帝国主義が、帝国主義間の競争で劣敗しているからで

                                                                      西部邁の最大の親友だった東大生が84歳になっても「中核派」議長を務めているワケ(田原 総一朗) @gendai_biz
                                                                    • 「IZ*ONE」とは一体何だったのか…2年半で見えた日韓アイドルの「決定的な差」(松谷 創一郎) @gendai_biz

                                                                      日韓混成のガールズグループ・IZ*ONEが、4月28日に活動を終了した。 2018年にMnetのオーディション番組『PRODUCE 48』を経て結成されたこの12人組は、デビュー当初から大ヒットした。K-POPのガールズグループでは、BLACKPINKとTWICEに次ぐ人気を維持してきた。惜しまれる解散は、結成時から予定されていた2年半の活動期間に達したからだ。 IZ*ONEで特筆すべきは、AKB48グループの日本人メンバー3人が加わっていたことだ。宮脇咲良(HKT48)、矢吹奈子(同)、本田仁美(AKB48)の3人がそうだ。日本のトップグループのメンバーが、いわば“期限付きレンタル移籍”のかたちでK-POPグループに加わったのは、極めて異例のことだ。 さまざまプロダクションから集まった12人は、今後それぞれの会社に戻って新たな活動を始めると見られる。48グループの3人もいったん帰国した。

                                                                        「IZ*ONE」とは一体何だったのか…2年半で見えた日韓アイドルの「決定的な差」(松谷 創一郎) @gendai_biz
                                                                      • 仮想通貨「元・億り人」を次々に襲う「人生棒に振るほどの重税」(週刊現代) @gendai_biz

                                                                        密かに国税当局が新たなターゲットを定めていた。対象は、暗号資産で荒稼ぎし、成り上がろうとした「元・億り人」たち。国税当局はいかにして、その網を狭めているのか。最新動向をリポートする。 きっかけは60万円の投資 「国税局から指摘された'18年度分の所得の申告漏れ額は約5300万円でした。追徴税額は加算税などを含めて、約3000万円。私の今の年収は300万円ほどですから、一生かかっても完納は不可能です。 毎月わずかずつでも納めるつもりですが、多少残してあった暗号資産も、すでに換金して、息子の学費や自分の引っ越し費用の支払いに充てたので、今ではほとんど残っていません。国税庁が暗号資産の課税ルールを公表した'17年12月に気づいていれば、これほど大変な状況に追い込まれることはなかったのですが……」 こう肩を落とすのは、東海地方で暮らす樋口沙織さん(仮名)。40代前半のシングルマザーだ。 '08年公

                                                                          仮想通貨「元・億り人」を次々に襲う「人生棒に振るほどの重税」(週刊現代) @gendai_biz
                                                                        • バイデンの民主党は歴史的敗北を喫した―米政治主流派の破産と凋落(会田 弘継) @gendai_biz

                                                                          これでも「地滑り的勝利」ができないのか バイデン前副大統領の米大統領選勝利演説と鳴り止まない車のホンクに感涙にむせんだ向きには申し訳ないが、これが勝利といえるのだろうか。 「不正で選挙を盗んだ」と言っているのではない。コロナ禍への明らかな失政で24万人という世界最多の死者を出し、実質的に失業率25%という算定もあり、回復にはほど遠い大不況下で、本来なら民主党は「地滑り的大勝利」をして当然である。 不況の中で再選を狙った大統領は戦前のフーバーにせよ、40年前のカーターにせよ、みな大惨敗しているではないか。しかも無辜の死者24万人とは、ベトナム戦争死者の4倍以上だ。それをたった数ヶ月で失った。 そんなトランプ大統領に、薄氷を踏むような勝利しかできない民主党とバイデンなのである。「歴史的敗北」に近いのではないだろうか。

                                                                            バイデンの民主党は歴史的敗北を喫した―米政治主流派の破産と凋落(会田 弘継) @gendai_biz
                                                                          • フェミニストの私は「男の生きづらさ」問題をどう考えるか(江原 由美子) @gendai_biz

                                                                            「男がつらい」時代と「男性学」 現代日本社会は、「男性にとってつらい」社会だという。不安定な雇用、上がらない給料、長時間労働、昇進・昇給を望みにくい状況、失業不安など、仕事に関わる状況が悪化していることに加え、家族生活の上でも、未婚化の進行、離婚の増大、老親介護負担の増大、子育ての難しさの増大など様々な問題がある。確かに現代日本社会は「男性にとってつらい」社会かもしれない。 当然、こうした「男がつらい」時代に、「男のつらさ」に寄り添うことは、重要である。しかしその際に、繊細な論じ方をしないと、「男のつらさ」を訴えることが「男性の特権を回復せよ」という主張に接続してしまうおそれがある。以下では、そのことについて考えてみたい。 この「男性のつらさ」を、社会変動と男性に対する社会的イメージとの関係から読み解くのが、男性学の騎手の一人、田中俊之氏だ。氏は、社会が大きく変動しているにもかかわらず、男

                                                                              フェミニストの私は「男の生きづらさ」問題をどう考えるか(江原 由美子) @gendai_biz
                                                                            • テスラの成功が示した「営業マンはもういらない」の残酷な現実(三戸 政和) @gendai_biz

                                                                              衝撃の宣言 2019年2月末、イーロン・マスクがまた世間を驚かせた。彼が率いるテスラの電気自動車(EV)の販売を、すべてオンラインに移行すると発表したのだ。 イーロン・マスクについてはご存じの方も多いだろう。アメリカの起業家で、いまやAppleのスティーブ・ジョブズと並び評される存在だ。 彼の野望は壮大だ。人類を火星に移住させる。宇宙に小型衛星をばらまいて、世界中で使えるインターネット網を作る。時速1000キロを超える移動手段を作る。人間の脳とコンピューターを直接つなぐ――など、いずれも常人には想像もつかないものばかり。その実現性には疑問がつきまとうが、彼はもちろん大まじめであり、そのプロセスも着実に進んでいると言っていいだろう。 そして、彼の野望が現実化した代表的なものが、宇宙産業のスペースXであり、電気自動車のテスラだ。 ゼロからロケット開発を始めたスペースXは、さまざまな失敗を乗り越

                                                                                テスラの成功が示した「営業マンはもういらない」の残酷な現実(三戸 政和) @gendai_biz
                                                                              • 『俺の家の話』は、「ドラマのお約束」をひっくり返した傑作だった…!(岡室 美奈子) @gendai_biz

                                                                                能とプロレスの意外な共通点 能とプロレスは正反対のように見えて、実は似ている。宮藤官九郎脚本『俺の家の話』はそのことを見事に活かした傑作ドラマだった。 両者が正反対なのは一目瞭然だろう。能が日本の格式高い伝統芸能であり人間国宝を擁するのに対して、プロレスは肉体がぶつかり合う格闘技であり大衆的なエンターテインメントだ。そして能の宗家が血縁による世襲制であるのに対して、プロレスの団体は技の継承はあっても血縁とは無関係である。 しかし両者には意外と共通点も多い。たとえば能舞台とリングはどちらも観客に囲まれた四角い空間だし、能役者とプロレスラーはそれぞれに面/覆面をつけ、作中で言われるようにどちらも体幹が重要で、そして何より、生と死にかかわるという点で共通している。 能とは夢幻能に代表されるようにしばしば亡霊が登場する、生と死をめぐる芸術である。プロレスも実は生と死にかかわる格闘技だ(『俺の家の話

                                                                                  『俺の家の話』は、「ドラマのお約束」をひっくり返した傑作だった…!(岡室 美奈子) @gendai_biz
                                                                                • 【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか?」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

                                                                                  『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。第1回は「キャンセルカルチャー」や「Wokeカルチャー」などについて話を聞いた。 人はなぜ「集団として合理的」なのか? ——ピンカーさんは『人はどこまで合理的か』では証拠に開かれたオープンマインドの重要性を説き、『21世紀の啓蒙』では啓蒙主義の大切さを論じておられました。最近のピンカーさんの著作からは「アメリカのアカデミアに蔓延する不寛容をなんとかしたい」という気持ちや、「合理性や科学的事実を重視する議論をポストモダニズムやアイデンティティ・ポリティクスによる攻撃から守りたい」という問題意識を感じます。 おそらく、アメリカで流行っている「キャンセルカルチャ

                                                                                    【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか?」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz