東日本大震災の直後、首都圏では一時的にガソリンを給油しにくくなった。ガソリンスタンドで2時間待ちなどという話をよく聞いたものだ。 潜在的な需要が爆発的に増えたわけではない。誰もが自分の車を満タンにしたかった。それだけの需要で首都圏のスタンドのタンクは空になってしまったのだ。 今、首都圏や近畿圏の新築マンション市場は、それとよく似ている。売り物がない品薄状態。去年から今年の前半にかけて、それだけよく売れた。業界にとっては結構な話で、大手不動産の2014年3月期決算は過去最高益の続出だった。 現在の市場は、いってみれば大震災直後のガソリンスタンドのようなものではないだろうか。 多くの人が「景気が良くなりそうだ」「この先、価格が上がるかもしれない」と考え、買いに走った。その結果、新築物件があらかた売れてしまった。 この「ミニ・マンションブーム」のような現象は今も続いている。しかし、この現象はあく