全国の長寿上位となる111歳とされていた加藤宗現さんが約30年前に死亡していた疑いのある自宅。発見された遺体はミイラ化していた(東京都足立区千住5丁目20の10) 日本を暗い影で覆う高齢者の所在不明ラッシュ。その発端となったのは、生きていれば111歳となる男性が7月下旬、東京・足立区の民家でミイラ化遺体で発見された事件だった。約30年前に「即身成仏する」と言い残し、男性はこの世を去った。約2年後に部屋をのぞいた家族は男性の死亡を確認していたにもかかわらず、放置したまま同居を続けていた。異様な家族関係、年金の不正受給疑惑…。“現代の怪談”の闇は深い。 「異空間」に横たわっていたのは… 舞台は荒川沿いに広がる住宅地、足立区千住の一角に建つ古びた民家。高さ約2メートルのコンクリート壁に囲まれ、周囲からは隔絶された雰囲気が漂う。 約30年間止まったままだった“時の壁”を破ったのは、7月28日に警視