タグ

本に関するreqanuiのブックマーク (33)

  • 手遅れになる前に考えうる危険性を事前に把握しこれに対処する『ロボット法──AIとヒトの共生にむけて』 - 基本読書

    ロボット法--AIとヒトの共生にむけて 作者: 平野晋出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2017/11/20メディア: 単行この商品を含むブログを見る人工知能の発展著しい昨今であるが、法はまだその状況に追いついていないというのが実際のところだ。一番わかりやすいところでいうと、人が関与していない自動運転車が人を轢き殺した時に、誰が、どのような法解釈のもと責任を負うのかだろうか。 運転していたAIなのか、製造元なのか、はたまた自動運転車の所有者なのか。人は運転していないのだから製造元なのではと思うかもしれないが、どれほどAIが発展したとしても、必ず事故は起きる。そうなった時に無条件に製造元に責任が問われるのであれば、誰もそんなものは売らないはずだ。したがって発展(AIに任せたほうが事故は減り、生産性が向上するといった利益を仮定した場合)もないことになる。 ロボット法における中心的な懸念点

    手遅れになる前に考えうる危険性を事前に把握しこれに対処する『ロボット法──AIとヒトの共生にむけて』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2021/11/14
    同時期に出たウゴ・パガロ『ロボット法』が序盤からアクセル全開だったのに対してこっちは割と親切で読みやすい。あと安い。
  • 人間とロボットの相互作用における責任の条件──『ロボット法』 - 基本読書

    ロボット法 作者: ウゴパガロ,Ugo Pagallo,新保史生,松尾剛行,工藤郁子,赤坂亮太出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2018/01/30メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る最近『ロボット法』関連のが出はじめ、刊行予定にも並び始めたのだけれども、書はその中でも、ロボット技術の現在と、今後起こりえる技術発展を見据えて実定法上の問題を27に分類し、一つ一つそこにどのような問題があるのか、法制度は今のまま、既存の法を延長することで新たな状況に対応することができるのか。不可能なのであればそれはなぜなのか、といったことを丹念に解き明かしていく一冊である。 書の目的は法的に1つの正しい答えというものが手の届くところにあるのか、法制度が代替的解決を受け入れ可能か、または政治的決定が行われる必要があるかを決定することである。典型的な実例は軍事ロボット分野における自律

    人間とロボットの相互作用における責任の条件──『ロボット法』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2021/11/12
    やたら込み入った議論まで取り上げてるので読むのに苦労した。
  • 認知科学の観点からいえる、最強の英語学習法──『英語独習法』 - 基本読書

    英語独習法 (岩波新書 新赤版 1860) 作者:今井 むつみ発売日: 2020/12/19メディア: 新書この『英語独習法』は、認知科学や発達心理学を専門とする今井むつみによる、認知科学の観点から考えた最強の英語学習について書かれた一冊である。『「わかりやすく教えれば、教えた内容が学び手の脳に移植されて定着する」という考えは幻想であることは認知心理学の常識なのである。』といったり、多読がそこまで良くはない理由を解説したり、一般的に良しとされる学習法から離れたやり方を語っている。 特徴としては、「何が合理的な学習方法なのか」を披露するだけではなく、「なぜそれが合理的なのか」という根拠を説明しているところにある。だから、これを読んだらなぜ一般的な英単語の学習法(たとえば、英単語と日語の意味を両方セットで暗記していく)が成果を上げないのか、その理屈がわかるはずだ。認知科学のバックボーンから出

    認知科学の観点からいえる、最強の英語学習法──『英語独習法』 - 基本読書
  • どうしてあなたはそんなにいい子ちゃんなの? 『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』 - HONZ

    HONZが送り出す、期待の新メンバー登場! 中野 亜海は三味線と江戸時代を趣味に持ちながら、実用書やビジネス系のも手掛ける敏腕編集者。今後の彼女の活躍にどうぞ、ご期待ください!(HONZ編集部) 目が見えない、あるいは耳の聞こえない子どもたちは、こう言われて育つらしい。「どうして、ヘレン・ケラーのようにできないの?」 筆者のジョージナ・クリーグは目が見えない。対してヘレン・ケラーは、目も見えない上に耳も聞こえない。子どもの頃から、自分より障害が重いこの偉人と比べられ続けた彼女が、ムカつきすぎてヘレンに怒りの手紙を書いたのが書だ。もちろんヘレンから返事が届くことはない。一方的に書いている。 筆者の、ヘレンへの一通目の手紙は素朴なつっこみだ。「ちょっとあなた、いい子ちゃんすぎない?」である。書は「創造的ノンフィクション」という形式で書かれている。これは、資料に基づいた正確な事実を、筆者が

    どうしてあなたはそんなにいい子ちゃんなの? 『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』 - HONZ
  • データからみたジェンダー・ギャップ、無償労働に医療に軍隊にトイレまで──『存在しない女たち:男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』 - 基本読書

    存在しない女たち: 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く 作者:キャロライン・クリアド=ペレス発売日: 2020/11/27メディア: 単行この『存在しない女たち』は、英国のジャーナリストでフェミニスト活動家として知られるキャロライン・クリアド=ペレスによる、ジェンダー・ギャップを徹底的にデータでみて、あらゆる領域で解き明かしていこう、という一冊である。ようはフェミニズムなのだけれども、これが大変におもしろいし、重要な視点を提供してくれるだ。男女平等と一言でいっても、男女は身体的にも環境的にも異なる存在であり、同じように割り当てればそれで済む話ではない。たとえばトイレの広さとか。 であれば、何をどうすればより公正になるのか。というより、お互いの負担を減らすことができるのか。それを知るためには、まずデータを見て判断し、データが足りないのであれば、そのデータを集めるように働きか

    データからみたジェンダー・ギャップ、無償労働に医療に軍隊にトイレまで──『存在しない女たち:男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』 - 基本読書
  • 壊れた民主主義を立て直すことはできるのか──『民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー』 - 基本読書

    民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー 作者:デイヴィッド・ランシマン発売日: 2020/10/27メディア: 単行(ソフトカバー)民主主義が現状まったく無問題に世界中で運用されている、と思う人はそうそういないだろう。民主主義は壊れつつある。あるいは壊れながらも運用されている。民意は反映されず、あるいはおかしな民意に突き動かされて暴走する。議会民主政、司法の独立、報道の自由など、民主主義を成り立たせる重要なパーツも、十全に機能しているケースは稀で、たいていの場合はどこか、あるいはすべてに問題を抱えている。 とはいえ、これまで民主主義は大きな利益を与えてくれていた。最高の制度ではないにせよ、他の制度と比べた場合に、最悪の事態は避けられる。民主主義は、壊れつつあるにしても今のところかなりマシな選択肢だ。書『民主主義の壊れ方』は、クーデタ、大惨事、テクノロジーと三種類の「民主主義の

    壊れた民主主義を立て直すことはできるのか──『民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/11/14
    BEATLESSの政治を自動化するhiE議員のミコトもそんなことを言っていたな、と「(中略)たとえば戦争へと世論が向かう場合、《私》はアンケート結果に従って国をもっとも愚かな方向へ導く可能性すらあります」
  • 続きがでなくて悲しかった最近のSFたち - 基本読書

    25日発売のSFマガジン2020年10月号、ハヤカワ文庫SF50周年号で、50周年を記念して渡邊利道さん、鳴庭真人さんと僕の3人で座談会をやっています。 SFマガジン 2020年 10 月号 発売日: 2020/08/25メディア: 雑誌あまり明確なテーマはなくざっくばらんに最近のハヤカワ文庫SFや創元SF文庫について話そう、といったかんじで楽しく話したんですが、その座談会に備えて近年(5年ぐらい)のラインナップを見返したり、どのジャンルが何冊ぐらい出ているのかを数えていたら、「そういえばこれ続きが結局出なかったな……」とか、「というかなんで出なかったんだよ!!」と怨念が蘇ってきたので、供養代わりに記事にしようかと思います。ちなみに早川の編集さんにはその場で続きを出せ! といってます。 ラメズ・ナム『ネクサス(上・下)』 ネクサス(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者:ラメズ ナム発売日: 2

    続きがでなくて悲しかった最近のSFたち - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/08/26
    ニーヴンのノウンスペースシリーズはリングワールドのドラマ化で未訳作がきっと出る!…といいなあ…。パペッティア人の惑星船団が舞台の『Fleet of Worlds』を読みたいんだ。
  • 地上で最後の一人となった女性による、美術と哲学と狂気の内面世界を描いた実験小説──『ウィトゲンシュタインの愛人』 - 基本読書

    ウィトゲンシュタインの愛人 作者:デイヴィッド・マークソン発売日: 2020/07/17メディア: Kindle版デイヴィッド・マークソンによるこの『ウィトゲンシュタインの愛人』は、何らかの理由で地球上で最後の一人になった女性が、淡々とその生活と過去のことを記していく自伝風小説だ。「人類最後の一人系」小説とか映画ってそう謳っておきながらも誰かが出てくるものだが、作の場合そういうことはなくずっと独り言である。 ただ、普通の自伝ではない。版元の紹介に〈アメリカ実験小説の最高到達点〉とあり*1、最高到達点かどうかは、実験小説界隈にスキーのジャンプのように明確な計測が(僕の知る限りでは)存在しているわけではないので不明なところもあるが、とにかく実験的小説であることは確かである。というのも、女性はかなりの教養と美術的素養のある人物であることがその語りからは伺えるのだけれども、何十年にも及ぶ孤独な放

    地上で最後の一人となった女性による、美術と哲学と狂気の内面世界を描いた実験小説──『ウィトゲンシュタインの愛人』 - 基本読書
  • 仕事をする必要がなくなった世界で、仕事とは何かを問う野崎まど最新SF──『タイタン』 - 基本読書

    タイタン 作者:野崎 まど発売日: 2020/04/22メディア: 単行(ソフトカバー)今はGW真っ最中にコロナが重なって働いていない人もいるだろうが、我々の大半は働かなければ生き残れない。酸素を吸わないと生きていけないように、働かないと機能的に生き残れないというわけではなく、働くことによって対価をもらい、それをまた別の対価と交換する方法、その相互作用でしか現代社会は維持できないからだ。 しかし、仮にAIがそうした「社会を維持する」ための労働を肩代わりしてくれるのであれば、我々は働かなくても生きていくことができるようになるはずだ。「AIにできない仕事を人間がやるだけで、仕事はなくならない」という人もいるが、人間の能力をAIがあらゆる領域で上回るのであれば、その仮定も虚しくなる。 野崎まどによる最新長篇であるこの『タイタン』は、そんな仕事が必要なくなった世界における「仕事」とは何なのかを、

    仕事をする必要がなくなった世界で、仕事とは何かを問う野崎まど最新SF──『タイタン』 - 基本読書
  • フランケンシュタインからジキル博士にモロー博士、ホームズまでが混交するごった煮エンタメの傑作!──『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』 - 基本読書

    メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者:シオドラ ゴス発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版この『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』はアメリカ在住作家のシオドラ・ゴスによる第一長篇にして、ローカス賞受賞のSF作品だ。 記事名に入っているようにフランケンシュタイン(の子孫)からジキル博士(の子孫)、シャーロック・ホームズ(人)にワトスン(人に)……と多数の著名キャラクターが織り成して展開するメタフィクションであり、ヴィクトリア朝時代のロンドンを主な舞台にした歴史改変物の系譜でもあるので、スチームパンク系の作品でもある。 フィクションの愛好者達は自分が慣れ親しんだ過去の偉人とかキャラクタが作品の垣根を超えて冒険を繰り広げる作品っていうだけで大好きになってしまう条件反射を持っているわけだけれども、作はそれだ

    フランケンシュタインからジキル博士にモロー博士、ホームズまでが混交するごった煮エンタメの傑作!──『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』 - 基本読書
  • 人生を確率を通してみる、今年ベスト級の科学ノンフィクション!──『もうダメかも──死ぬ確率の統計学』 - 基本読書

    もうダメかも 作者:マイケル・ブラストランド,デイヴィッド・シュピーゲルハルター発売日: 2020/04/13メディア: 単行我々はウルトラマンに守られているわけではないのだから、死ぬときがきたら死ぬしかない。その事実は多くの人が認識しているだろう。が、実際に自分が人生の各フェイズでどれぐらい死ぬ確率があるのか、多くの人はそこまで認識してはいないのではないだろうか。10代、20代なら自分が死ぬことなど意識しないだろうし、30代でもそう大きくは違わないだろう。だが、人は何歳であろうともポカっと死ぬものだ。 というわけでこの『もうダメかも──死ぬ確率の統計学』は、ノームと名付けられてこの世に生を受けた一人の男性の成長を歩調をあわせて、人生の各フェイズでどのような死亡リスクがあるのかを細かく統計でみていこう、というである。 たとえば、交通事故、出産時、タバコを一吸った時、放射線を浴びた時、

    人生を確率を通してみる、今年ベスト級の科学ノンフィクション!──『もうダメかも──死ぬ確率の統計学』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/04/20
    ピアスンのパペッティア人必読
  •  「数覚とは何か?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    数覚とは何か?―心が数を創り、操る仕組み 作者: スタニスラスドゥアンヌ,Stanislas Dehaene,長谷川眞理子,小林哲生出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/07/01メディア: 単行購入: 5人 クリック: 144回この商品を含むブログ (31件) を見る 書は認知心理学者スタニスラス・ドゥアンヌによる数量の認知や計算,そして数学に関する脳の仕組みにかかるだ.ドゥアンヌはフランスの研究者で数学から認知心理学に転向したという経歴を持つ.原題は「The Number Sense: How the Mind Creates Mathematics」,出版は1997年とやや古い.もっとも訳者の長谷川眞理子先生のあとがきによると,現在でもこの主題についてはわかりやすいまとめとして有用なだということだ. ドゥアンヌは,まず動物とヒトに共通の「数を量的に把握できる能力」が

     「数覚とは何か?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    reqanui
    reqanui 2020/04/17
    『ヒトの認知が美しいと感じる数学体系が物理世界の成り立ちと親和的であることが必ずしも不思議だとは限らない』宇宙人の数覚とかどうなってるんだろうなあ
  • 眼も8個、脚も8本、3億年も姿を変えていない不思議なクモ | AERA dot. (アエラドット)

    イエユウレイグモのメスと子グモ(小野先生提供)この記事の写真をすべて見る 水中にすむミズグモ (c)朝日新聞社 美しいコガネグモ(小野先生提供) クモ研究歴50年の小野展嗣さん 夏休み、悩みの種といえば自由研究のネタ探しだろう。そこでお勧めなのがクモ。毒グモもいるが素手で触らなければ大丈夫、生態や姿形もよくよく見れば興味深い。学習まんが『バトル・ブレイブス 殺人ヘビと猛毒グモ』(7月5日発売)の監修者でクモ研究歴50年の国立科学博物館名誉研究員・小野展嗣さんに、クモの魅力と自由研究の方法をたっぷり聞いた。 *  *  * ――クモを研究して50年、いまでもクモほど面白い生き物はいないということですが、クモの面白さってなんでしょうか。 まず、昆虫と全然違う。眼の数も昆虫は複眼が2個あるのが主流ですが、クモは主に単眼(光の強弱だけがわかる)が8個。ただしハエトリグモだけはものの色や形がわかる目

    眼も8個、脚も8本、3億年も姿を変えていない不思議なクモ | AERA dot. (アエラドット)
  • 自動運転車や囲碁解析、ネットフリックスのレコメンドの裏側では実際何が起こっているのか──『スマートマシンはこうして思考する』 - 基本読書

    スマートマシンはこうして思考する 作者:ショーン・ジェリッシュ発売日: 2020/03/04メディア: 単行この『スマートマシンはこうして思考する』は、smart machines、ちまたでAIといわれているものが実際どのような仕組みで「知能があるような」振る舞いをみせているのかを解説する一冊である。各種アルゴリズムの詳細に立ち入るわけではなく、かといって抽象的にしすぎるわけでもなく、「そこで何が行われているのか」がコンピュータ科学の知識があまりない人間にとってもわかりやすいように書かれている。 書で取り上げられていくのは自動運転やNetflixのユーザへのレコメンドエンジン、囲碁で人類最強となったAlpha Go、クイズ王に勝ったクイズAIのワトソンなど、各分野でブレイクスルーを起こした成果の数々と、それを実施した人々の物語だ。自動運転にしろレコメンドエンジンにしろ、一つの企業やチー

    自動運転車や囲碁解析、ネットフリックスのレコメンドの裏側では実際何が起こっているのか──『スマートマシンはこうして思考する』 - 基本読書
  • 役に立たないとは言うものの、これほど役に立つ本はない──『ハウ・トゥー:バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』 - 基本読書

    ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学 作者:ランドール マンロー出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: Kindle版この『ハウ・トゥー』は、「太陽の光が突然消えたら、地球はどうなる?」「アメリカを完全な廃墟にするには何発の核ミサイルを打ち込む必要がある?」「野球のボールを光速で投げたら?」など、日常生活では絶対に起こり得ない状況にたいする質問に、物理学的にどのような解がありえるのかを真面目に考察しイラスト漫画に仕立て上げた『ホワット・イフ?』の著者ランドール・マンローの最新作である。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp 電子レンジや宇宙ステーション、カメラなどの身近なものから遠いものまで、この世に存在する構築物がどのような仕組みで成り立っているのかを詳細なイラストと文章で図解した『ホワット・イズ・ディス?』など、元NA

    役に立たないとは言うものの、これほど役に立つ本はない──『ハウ・トゥー:バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/01/26
    「火星の大気は薄く高速で移動でき、テザーの端はマッハ2.3の速度で風が通り過ぎるから、1平方mあたり約150kwのエネルギーを持っていると推測できる」テザーで発電するのは想像すると絵面が面白いなあ
  • その能力は、どのような物理法則に則って/あるいは反しているのか? まできっちり詰めてくれる能力バトル/ミステリィ──『君待秋ラは透きとおる』 - 基本読書

    君待秋ラは透きとおる 作者: 詠坂雄二出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/06/01メディア: 単行この商品を含むブログを見るどうやら能力バトル物らしい、というだけでそれ以外の情報を何も仕入れずにこの『君待秋ラは透きとおる』に手を出してみたが、これがたいへんにおもしろい。著者はミステリィの著作を多く持つ詠坂雄二。作も主軸としては能力──作においては「匿技」──を持つ人々がいる”社会”と、匿技士たちの関係性、時にその戦いを描きながら、同時に鮮やかな能力ミステリィとしてオトしてみせる。 匿技士たちはみな、透明になるとか鉄筋を生み出すとか、固有の能力を持っている。書は、そうした匿技がどのような物理法則にのっとって、あるいは物理法則に則っていないとしたらどの部分がそうなのか? といった科学的な検証をきちっと詰めていってくれる能力バトル物であり、その戦闘のロジカルな展開や

    その能力は、どのような物理法則に則って/あるいは反しているのか? まできっちり詰めてくれる能力バトル/ミステリィ──『君待秋ラは透きとおる』 - 基本読書
    reqanui
    reqanui 2020/01/23
    続編が出るなら『君待◯◯は透きとおる』のタイトルを希望
  • MANIFOLD:SPACE スペース/スティーヴン・バクスター

    MANIFOLD:SPACE 著者:スティーヴン・バクスター (Stephen Baxter) 発行:2001/Ballantine books US $6.99 2002年8月読了時、邦未訳 ボキャブラ度:★★★★☆ ※個人的に感じた英単語の難しさです。 →Amazonで見る MANIFOLD(多様性)シリーズ3部作の2作目です。MANIFOLDシリーズは、主人公は全て元NASAの宇宙飛行士マレンファントですが、3作とも、全然別の平行宇宙の地球の話なので、続けて読むと非常に混乱します。 今回は、「もし人類以外に知性体が存在するなら、宇宙は知性体で殖民しつくされているはず」、というフェルミのパラドックスをテーマに、バクスターが新しい宇宙観を展開します。 日人にとって嬉しいのは、サブキャラが日人で、2020年にはアメリカが宇宙開発から撤退して久しい中、NASDAと西崎重工(?)がコツコ

  • カーニバル・デイ新人類の記念日/清涼院流水 - 基本読書

    カーニバル・デイ―新人類の記念日 (講談社ノベルス) 作者: 清涼院流水出版社/メーカー: 講談社発売日: 1999/09メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (15件) を見る圧倒的なまでにキャラクターが面白い。正直いって九十九十九がどんな行動をしても笑う自信がある。十九が納豆喰ったりしたら多分笑えるし、なんか普通に会話しているだけでも笑える。ギャグ時空が十九の周りに渦巻いているとしか思えない。 このメロディは──まんが日昔ばなし。 九十九さんの携帯電話が鳴っている! ・・・・・・・!?!?!? この場面を読んだ人で吹き出さなかった人がいるだろうか、いやいないだろう。それ程のインパクトがこの場面にはあるはず。喋っているだけで笑える十九の携帯の着信音はなんとまんが日昔ばなし!!! このとてつもなく微妙なチョイスはなんだ!? ここで昔の演歌とかをチョイスされたんだったら

    カーニバル・デイ新人類の記念日/清涼院流水 - 基本読書
  • 数学的原理に裏打ちされたファンタジー小説──『精霊の箱: チューリングマシンをめぐる冒険』 - 基本読書

    精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険 作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る精霊の箱 下: チューリングマシンをめぐる冒険 作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る書は副題にチューリングマシンをめぐる冒険とあるように、「チューリングマシン」について、その諸原理や応用問題を取り扱った一冊である。チューリングマシンとは計算を数学的にモデル化するために生み出されたもので──と説明を始めたらキリがないので一旦終わるが、それと同時に、書は「格ファンタジー」でもある。 ベストセラー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』を筆頭として、ストーリー仕立てで現実の経営論や

    数学的原理に裏打ちされたファンタジー小説──『精霊の箱: チューリングマシンをめぐる冒険』 - 基本読書
  • 黄色い部屋の秘密 by ガストン・ルルー - 基本読書

    黄色い部屋の秘密〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: ガストン・ルルー,高野優,竹若理衣出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/10/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る今やカレーといえば福神漬ぐらいのレベルでミステリといえば密室物ぐらいに切っても切れない関係性にある。書は『オペラ座の怪人』などで知られるガストン・ルルーによって1908年に刊行され、最初期の密室作品群のうち「実は抜け穴がありましたー」などというがっかりな結末でない「完全な密室状態」であることを作品の中心に置いた、時代を代表する作品である(完全な密室状態を書いた最初の作品とは解説にも書いてないからこれぐらいが妥当な表現だろう)。 さまざまな批判はあったものの、今日まで『黄色い部屋の秘密』が個展中の古典として読み継がれてきた最大の理由は、完全な密室にこだわった、という点にあるのだろう。

    黄色い部屋の秘密 by ガストン・ルルー - 基本読書