西村正紀会計検査委員長(左)から09年度決算検査報告書を手渡される菅直人首相=5日午後4時2分、首相官邸、飯塚悟撮影 会計検査院は5日、国費の使われ方を検証した2009年度の決算検査報告をまとめ、菅直人首相に提出した。無駄遣いや不適切な経理処理などの指摘は986件、計約1兆7904億円だった。指摘金額は過去最高だった08年度の2364億円を大幅に上回り、3年連続の最高額となった。 指摘総額を押し上げたのは個別の大型案件で、指摘額が100億円以上だったのが10件、1千億円超も3件あった。大型案件の多くは外郭団体や特別会計が保有する基金や剰余金などのいわゆる「埋蔵金」への指摘で、有効活用されていないなどとして改善を求めた。 個別の最高額は、国土交通省所管の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が保有する利益剰余金への指摘。2年度前の検査で発覚した多額の剰余金について、将来の必要額