政府は6日、空席となっている公正取引委員会の委員長に元財務次官の杉本和行氏(62)を充てる案を衆参両院に提示する方針を固めた。 6日の参院議院運営委員会理事会で、任命にあたり衆参両院の同意が必要な国会同意人事案について、与野党が8日に提示を受けることで合意したことを踏まえたもので、公取委員長案についても提示する見通しだ。 公取委員長は財務省OBから起用されるケースが多い。杉本氏の公取委員長については、民主党政権も起用を内定していたが、昨年の衆院選などを受け、国会提示には至らなかった。このため、政府内には「民主党も同意に回るだろう」との見方が出ている。 公取委員会(定員5人)では昨年9月に委員長だった竹島一彦氏が退官し、別の委員も死去したにもかかわらず、国会同意人事が見送られ続けていたため、現在は3人体制だ。委員長も不在のままで、職務遂行に支障を来しかねない事態となっている。