福岡市の高島宗一郎市長が、情報誌に事実無根の記事を掲載されて精神的苦痛を受けたとして、発行元の「データ・マックス」(同市)に1100万円の損害賠償などを求めた訴訟で、福岡高裁(白石哲裁判長)は26日、名誉毀損を認め、110万円の支払いを命じた1審福岡地裁判決を支持し、データ社の控訴を棄却した。同社は上告する方針という。 1審判決では、取材者が十分な裏付け調査をせず、データ社も独自に取材しないまま記事を編集したと指摘。「内容が真実であるとの証明はなく、真実と信じた相当の根拠もない」と判断した。 高島氏は「いわゆる『ネット暴力』に対し、善良な市民や企業を代表して毅然と闘った。当然の結果と思う」などとするコメントを出した。データ社側は「報道内容を真実だと確信して編集、配布したものであり、不当判決だ。裁判所は、報道の使命を理解していない」とコメントした。