2024年05月15日(水曜日) 黒薮哲哉の「メディア黒書」、押し紙、折込広告の水増し、新聞部数、電磁波問題、5G、ラテンアメリカ (本稿は、『紙の爆弾』(12月号)からの転載である。) 言論・表現にかかわる事件の行方は、文筆を仕事とする者にとっては職業の生死にかかわる。 菅義偉内閣が誕生してのち、言論と差別にかかわる2つの事件が浮上した。ひとつは首相が、日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否した件である。もうひとつは、自民党の杉田水脈議員が、「女性はいくらでもウソをつける」と発言したとされる件である。杉田議員は「差別者」として、Change.org上で13万人から糾弾され、野党からは辞職要求を突きつけられた。後述するように、この事件はなぜか自民党サイドが報道機関にリークして、発覚させた経緯がある。 ここ数年、言論や表現に対する視線が厳しくなっている。国会で閣僚が言葉を滑らせて、野党から謝