あの事件からもう1年になる。 相模原市の障害者入所施設「津久井やまゆり園」で19人の重度障害者が元職員に殺害されたのは昨年7月26日の未明だった。 植松聖被告(27)の初公判はまだ開かれていない。「障害者には生きる価値がない」という理不尽な動機がどのように形成されたのか、事件の核心部分はまだよくわからない。 同園で暮らしていた障害者は現在、横浜市内にある施設などで仮住まいをしている。悲惨な事件の記憶に今も苦しむ人は多いという。 神奈川県は当初、家族会などの要望を受けて施設の全面再建を打ち出した。しかし、山あいの大規模施設で再び障害者を収容することに対して各地の障害者らから批判が高まり、軌道修正をすることになった。 障害者の意思を中心に 現在、県は4年後をめどに相模原市と横浜市に小規模の入所施設を新設する方針を示している。小規模で家庭的なグループホームもつくり、選択肢を広げるという。時間をか
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