師走である。 ほんとうにばたばた西へ東へ走っている。 風邪はようやく癒えた。 週末と来週にかけて最後の「死のロード」があり、はたしてちゃんとおつとめできるかしらと懸念していたのであるが、とりあえず治ってよかった。 土曜日、合気道の稽古をお休みして東京へ。 まずは苅谷剛彦さんと『中央公論』のための対談。仕切りは『大学ランキング』の小林さんと中央公論の井之上くん。 苅谷さんとお会いするのははじめてである。 苅谷さんはこの秋からオックスフォードの先生になられたので、イギリス住まいである。 今回は東大での集中講義のために一時帰国しているところを時間を作っていただいた。 話題はもちろん教育問題。 苅谷さんの『階層化日本と教育危機』は過去十年のあいだに読んだ本の中で、もっともインパクトのある書物の一つであった。 「インパクトがある」というのは内容が驚嘆すべきだったというだけではなく、その驚嘆すべきコン