新しい薬が開発・発売された時点では「その薬のすべての副作用がわかっているわけではない」ということをご存じだろうか。 製薬会社が新薬を開発するまでには長い時間と費用がかかる。一般に、新しい薬が発売されるまでには、10~15年の時間がかかり、数千億円が投じられるとされる。動物実験や臨床試験など、さまざまな治験を経て、ようやく発売に至るわけだが、同時に、途中で開発が中止されるケースも多く、新薬として製品化される確率は、わずか3分の1しかないそうだ。 それほどまでに慎重なプロセスを経て、ようやく製品になって使用されることになる医薬品だが、実は発売されてから、多くの人が使用する中で新しく発見される副作用も少なくない。しかも、その中には脳梗塞や肝不全、呼吸困難など命にかかわるものも含まれるというから恐ろしい。 発売後に見つかった副作用は、いったいどのように周知されるのだろうか。その場合、製薬会社や医師