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アベノミクス 三本の矢 効果の検索結果1 - 24 件 / 24件

  • アベノミクス、戦後2番目の好景気実現 完全雇用達成も後遺症根深く

    安倍晋三元首相は金融緩和、財政出動、成長戦略の「三本の矢」を柱とした大胆な経済政策「アベノミクス」を通じ、物価が持続的に下落するデフレからの脱却と歴史的円高の是正を目指した。第2次安倍政権発足とともに始まった景気拡大期は戦後2番目の長期間に及び、日本経済は株高と完全雇用にわいた。ただ、回復後も景気のアクセルを吹かし続けたことで産業の新陳代謝が阻害されるなど今日に至る課題も残した。 「バイ・マイ・アベノミクス(私の経済政策は買いだ)」-。平成25年9月、ニューヨーク証券取引所での安倍氏の講演は今でも語り草になっている。停滞していた日本経済の潮目は24年12月26日の政権発足と同時に変わり、翌25年の日経平均株価の上昇率は57%と41年ぶりの株高になった。 アベノミクス景気は24年12月~30年10月の71カ月続き、戦後最長の「いざなみ景気」(73カ月)に迫った。仕事を探す人1人に求人がどれだ

      アベノミクス、戦後2番目の好景気実現 完全雇用達成も後遺症根深く
    • アベノミクス指標に“仕掛け” GDP算出方法変更、不都合な試算拒む | 西日本新聞me

      安倍晋三首相は「経済最優先」を掲げることで底堅い支持を集めてきた。政権が発足した2012年12月からの景気回復は「戦後最長に及んだ可能性が高い」(内閣府)とされ、国内総生産(GDP)の伸びもその「成果」に数えられる。ただ、アピールに使われる数字の裏側に目を凝らせば、数字を大きく見せる“仕掛け”も見え隠れする。アベノミクスの成果は本物なのか-。 「名目GDPが1割以上成長し、過去最高となった」。首相はアベノミクスの成果をこう強調する。 経済の成長や景気を表すGDP。首相は15年、景気実感に近いとされる名目値を20年ごろに600兆円に引き上げる目標を掲げ、達成可能と明言した。 15年度当時の名目GDPは500兆円程度にとどまっていたが、その後に数値が急伸。直近の19年7~9月期は559兆円に達している。 ただ、この伸びは額面通りには受け取れない。うち30兆円程度は16年12月に算出方法を変えた

        アベノミクス指標に“仕掛け” GDP算出方法変更、不都合な試算拒む | 西日本新聞me
      • 「虎ノ門ニュース」終了でどうなる右派動画業界~あっけない巨大右派番組の終焉と今後~(古谷経衡) - エキスパート - Yahoo!ニュース

        11月7日、DHCテレビの大看板であったネット番組「虎ノ門ニュース」(真相深入り!虎ノ門ニュース)が唐突に番組終了を発表。同18日の放送を最後に2015年の放送開始から約8年弱の歴史に幕を閉じた。 同番組は右派系ユーザーから絶大な人気を誇り、概ね2015年~16年頃より右派動画業界でほぼ「一強」の座を築いてきた。まさにこの界隈に大帝国を築いたのが「虎ノ門ニュース」だったわけだが、その「虎ノ門ニュース」は何故「かくもあっけなく」終了したのか。併せて今後の右派動画業界の展望はどうか。 ・オリックスによるDHC買収の衝撃 前掲したように「虎ノ門ニュース」の終了は寝耳に水のことであった。勿論同番組の常連出演者には7日の発表よりも先に告知がなされていたはずだが、一部で漏れ出た部分はあるものの、全般的にかん口令があったのか否かは定かではが、少なくとも私を含む視聴者にとってはやはり唐突の報であった。この

          「虎ノ門ニュース」終了でどうなる右派動画業界~あっけない巨大右派番組の終焉と今後~(古谷経衡) - エキスパート - Yahoo!ニュース
        • アベノミクスで「40歳以上の給料の低下が顕著」消費税アップがもたらした最悪の結末(幻冬舎ゴールドオンライン) - Yahoo!ニュース

          消費税収(一般会計分)は、増税前の2013年度に比べて11兆円以上も増えました。しかし、家計消費は6.4兆円以上も減ってしまっています。ジャーナリストの田村秀男氏が著書『日本経済は再生できるか 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋』(ワニブックスPLUS新書)で解説します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」 ■アベノミクスの登場 消費者物価の前年比上昇率2パーセントの目標を掲げた政府・日銀の共同宣言から約半年後の2013年6月14日、安倍政権は「日本再興戦略」を発表し、そこで「アベノミクス」を明示します。 大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」で経済成長を実現するというものです。ただ、その一部は、安倍氏が政権に返り咲いた2012年12月ごろから動きはじめていました。 バブル経済の後遺症から日本経済が立ち直りつつあった1997年、当時の橋本龍太郎政権

            アベノミクスで「40歳以上の給料の低下が顕著」消費税アップがもたらした最悪の結末(幻冬舎ゴールドオンライン) - Yahoo!ニュース
          • 特別寄稿・「価値」を入れ替える政治に転換せよ 「維新的なものの勝利」の時代に野党に求められること=白井聡〈サンデー毎日〉 | 週刊エコノミスト Online

            白井聡氏 「維新的なもの」が席巻する政治状況とは何か。「それは、ポスト・トゥルース時代のプロパガンダの勝利だ」と喝破する闘う政治学者は、「フェイク」に対して「事実」を対置するのではなく、「価値」の転換をもたらす政治が必要だと言う。野党再生のための必読論考! 直近の各社世論調査によれば、野党第一党の座を占める党は、立憲民主党から日本維新の会に移り変わりつつある。このままでは本年7月に行われる参議院選挙で立憲民主党はさらなる大敗を喫して、同党は解党の過程へと突入するであろう。 いま明らかになってきたのは、立憲民主党の総選挙敗北が意味するのは、単に枝野執行部の敗北(また同党の一歩後退)などという生易しいものではない、ということだ。それは党そのものの解体を導くような敗北であり、ひいては同党が代表してきた現代日本社会におけるリベラルな勢力への致命的なダメージである。 というのは、昨秋の総選挙――その

              特別寄稿・「価値」を入れ替える政治に転換せよ 「維新的なものの勝利」の時代に野党に求められること=白井聡〈サンデー毎日〉 | 週刊エコノミスト Online
            • 日本人の“忘却癖”を利用した安倍政権のイメージ戦略──安倍ポピュリズムの実態とは(松谷創一郎) - エキスパート - Yahoo!ニュース

              イメージ戦略に長けていた安倍政権 8月28日、安倍晋三首相が辞任会見をおこなった。7年8ヶ月にわたる憲政史上最長の安倍政権がついに終わる。 その中心に置かれていたのは「アベノミクス」と呼ばれた経済政策だ。大胆な金融緩和・機動的な財政出動・民間投資を喚起する成長戦略からなる「三本の矢」、そしてそれをアップデートした「新・三本の矢」が、その目玉だった。 だが、それらの政策よりも安倍政権が注力したのは、やはり政局だ。安保法制における解釈改憲、森友・加計学園、公文書改ざん、桜を見る会、新型コロナ対策等々、多くの疑惑と問題が生じたものの、支持率は概ね安定していた。 これほどまでの長期政権となったのは、やはり政局のわたり方が巧みだったからだ。それは、極めてイメージ戦略に長けていたことも意味する。この点において、間違いなくポピュリズム政権だったと言える。 この記事では、安倍政権のポピュリズム戦略について

                日本人の“忘却癖”を利用した安倍政権のイメージ戦略──安倍ポピュリズムの実態とは(松谷創一郎) - エキスパート - Yahoo!ニュース
              • 令和2年1月20日 第二百一回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説 | 令和2年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース | 首相官邸ホームページ

                一 はじめに (日本オリンピック) 五輪史上初の衛星生中継。世界が見守る中、聖火を手に、国立競技場に入ってきたのは、最終ランナーの坂井義則(よしのり)さんでした。 八月六日広島生まれ。十九歳となった若者の堂々たる走りは、我が国が、戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく。そのことを、世界に力強く発信するものでありました。 「日本オリンピック」。坂井さんがこう表現した六十四年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。未来への躍動感あふれる日本の姿に、世界の目は釘付けとなった。 半世紀ぶりに、あの感動が、再び、我が国にやってきます。 本年のオリンピック・パラリンピックもまた、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする。そして、そこから、国民一丸となって、新しい時代へと、皆さん、共に、踏み出していこうではありませんか。

                  令和2年1月20日 第二百一回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説 | 令和2年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース | 首相官邸ホームページ
                • アダム・トゥーズ「安倍晋三の遺産:イールドカーブ・コントロールと “未亡人製造機 (日本国債空売り)”取引」(2022年7月8日)

                  Chartbook #136: The legacy of Shinzō Abe, yield curve control & the “widow-maker” trade. Posted by Adam Tooze, Jul 8 安倍晋三の暗殺事件は、狂信者による一匹狼的な犯行のようだ。しかし状況が、これを単なる偶発的な事件にしていない。 安倍氏は撃たれたとき、現在日本で争点となっている彼のレガシー(遺産)を巡る選挙活動の渦中にあった。 安倍氏は、紛うことなきナショナリストであり、歴史曲解主義者だった。一方で、彼は今日、東アジアの外交政策における新しい現実主義を推進したことで高く評価されている。彼は、ロシアによるウクライナ侵略と米中間での緊張の高まりを、自身による戦後タブーを破った新しい日本の安全保障政策の正当性の証明とみなしていた。バイデン政権は、カート・キャンベルのような「アジアへ

                    アダム・トゥーズ「安倍晋三の遺産:イールドカーブ・コントロールと “未亡人製造機 (日本国債空売り)”取引」(2022年7月8日)
                  • 2023.02.19日曜討論/リフレ派無双|おおしま 真

                    日本経済、特に雇用環境に大きな影響を与える金融政策について、リフレ派の岩田規久男さん、片岡剛士さん、旧日銀に在籍されていた河村小百合さん、早川英男さんによる討論がありました。 日本経済に資する部分を文字起こしいたしました。 (内容が良かった、気に入ったなど、ありましたら、スキ、共有、サポートをお願いします) 日曜討論 日銀新体制へ 金融緩和の行方は https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2023021903621 初回放送日: 2023年2月19日 日銀新体制で金融政策の行方は?前日銀副総裁や専門家が徹底討論 ▽新体制の課題は? ▽異次元金融緩和の10年をどう評価?今後のあり方は? ▽物価や住宅ローンへの影響は? 【ご出演】(敬称略) 前日銀副総裁 岩田規久男 https://amzn.to/3XHyHeL PwCコンサルティングチーフエコノミスト、前日銀審議委員

                      2023.02.19日曜討論/リフレ派無双|おおしま 真
                    • 【全文】菅首相 施政方針演説 | NHKニュース

                      菅総理大臣は、18日召集された第204通常国会で、初めての施政方針演説を行いました。文字数にしておよそ1万1000字。菅総理大臣の施政方針演説は次のとおりです。 内閣総理大臣に就任し、政権を担って四か月、直面する困難に立ち向かい、この国を前に進めるために、全力で駆け抜けてまいりました。 そうした中で、私が、一貫して追い求めてきたものは、国民の皆さんの「安心」そして「希望」です。 一 新型コロナウィルス対策 (国民の命と健康を守り抜く)国民の命と健康を守り抜く。 まずは「安心」を取り戻すため、世界で猛威をふるい、我が国でも深刻な状況にある新型コロナウィルス感染症を一日も早く収束させます。 目の前の患者を何とか救うため、力を尽くす医療従事者の皆様、感染拡大の防止に奔走する保健所の皆様、細心の注意を払い高齢者と向き合う介護関係者の皆様。 全ての関係者の方々に、厚く、御礼を申し上げます。 また、国

                        【全文】菅首相 施政方針演説 | NHKニュース
                      • アベノミクスと「日本化」との戦い 景気停滞とデフレと超低金利、世界が学ぶべき6つの教訓(1/4) | JBpress(Japan Business Press)

                        「Buy my Abenomics!(アベノミクスは買いだ!)」。安倍晋三首相は2013年、こう呼びかけた。そして我々は買った。 「何々ノミクス」というブランディングの歴史的な勝利で、安倍氏は「大胆な金融政策と機動的な財政政策、成長戦略」の三本の矢が日本の経済を一変させることを世界に納得させた。 8年以上に及ぶ在任期間を経て辞任することになった今、審判を下す時だ。アベノミクスは成功したのか――。 シンプルな答えは「ノー」だ。 アベノミクスの中核的な目標は、2%のインフレターゲットだった。だが、新型コロナウイルスに襲われる前でさえ、日本のインフレ率はせいぜい1%程度にしか到達しなかった。これは失敗だ。 だが、リーグ戦で勝てなかったサッカーチームと同様、敗北は必ずしもダメだったことを意味しない。ただ、不十分だったということだ。 アベノミクスにも光った時はある。「日本化」――停滞へ向かう景気下降

                          アベノミクスと「日本化」との戦い 景気停滞とデフレと超低金利、世界が学ぶべき6つの教訓(1/4) | JBpress(Japan Business Press)
                        • アベノミクス指標に“仕掛け” GDP算出方法変更、不都合な試算拒む|【西日本新聞me】

                          安倍晋三首相は「経済最優先」を掲げることで底堅い支持を集めてきた。政権が発足した2012年12月からの景気回復は「戦後最長に及んだ可能性が高い」(内閣府)とされ、国内総生産(GDP)の伸びもその「成果」に数えられる。ただ、アピールに使われる数字の裏側に目を凝らせば、数字を大きく見せる“仕掛け”も見え隠れする。アベノミクスの成果は本物なのか-。 「名目GDPが1割以上成長し、過去最高となった」。首相はアベノミクスの成果をこう強調する。 経済の成長や景気を表すGDP。首相は15年、景気実感に近いとされる名目値を20年ごろに600兆円に引き上げる目標を掲げ、達成可能と明言した。 15年度当時の名目GDPは500兆円程度にとどまっていたが、その後に数値が急伸。直近の19年7~9月期は559兆円に達している。 ただ、この伸びは額面通りには受け取れない。うち30兆円程度は16年12月に算出方法を変えた

                          • 自民党総裁選、岸田、高市、河野氏の政策はアベノミクスとどう違う

                            日本の事実上の新しい総理大臣を選出する、自由民主党の総裁選挙が9月29日に行われる。3人の候補者の著書やホームページで公表された政策ビジョンのうち、経済政策に関わる部分についての主要な論点について展望する。なお、筆者のアベノミクス自体の評価も岸田氏の部分に含まれている (拙著『日本的雇用・セーフティーネットの規制改革』で詳述している)。 岸田ビジョンの副題は「新自由主義からの転換」だが 最初に立候補を表明した岸田文雄氏は「新しい日本型資本主義」を掲げる。岸田ビジョンでは、アベノミクスの成果を踏まえて「三本の矢」の継承とともに、経済の正常化を目指しつつ財政健全化の旗も堅持する。また、新自由主義からの転換と、成長と分配の好循環を目指すとしている。この「日本型資本主義論」では、アベノミクスの何を継承して、何を変えるのかが、大きな論点となる。 アベノミクスの三本の矢では、金融緩和や財政の拡大政策は

                              自民党総裁選、岸田、高市、河野氏の政策はアベノミクスとどう違う
                            • 「現代サプライサイド経済学」と「第三の道」――マクロ経済政策の見取り図(その3)/中里透 - SYNODOS

                              このところ、「現代サプライサイド経済学」が注目を集めている。イエレン米財務長官がバイデン政権のアジェンダとして掲げるこの「経済学」については、経済成長と格差是正の同時達成を目指す画期的なプランと評する向きが日本にもあるようだ。だが、はたしてこれは「新しい」経済政策と言えるのだろうか。以下ではこのことについて考えてみたい。 サプライサイド経済学の「位相」 今から40年ほど前にも「サプライサイド経済学」が注目を集めたことがある。これは税制と社会保障制度の歪みが貯蓄不足と投資不足をもたらしているという認識に立って税制改革と年金改革を行うとともに(主な提唱者はハーバード大学のマーティン・フェルドスタイン教授(当時))、規制緩和を通じて供給面から経済の活性化を図ろうというアイデアだ。 もっとも、より一般的には、サプライサイド経済学はラッファーカーブとともに記憶されているかもしれない。南カリフォルニア

                                「現代サプライサイド経済学」と「第三の道」――マクロ経済政策の見取り図(その3)/中里透 - SYNODOS
                              • リコー経済社会研究所 | リコーグループ 企業・IR | リコー

                                輸出主導で戦後の高度成長を遂げた日本経済―その主役を担った製造業にとって、為替相場の変動は経営を左右する大きなファクターであり続けた。 ロシアによるウクライナ侵攻以降、為替相場で円安が急速に進んだ。直接の原因は、インフレに対応するため利上げを行う欧米と、金融緩和を継続する日本の間の金融政策スタンスの違いにあるが、折からの国際的なエネルギー・食料価格上昇と相まって、国民の間で円安に対する不満が広がった。 歴史を振り返ると、後述する1971年8月の「ニクソンショック」以降、円高への対応が日本にとって大きな課題となってきた。円安への本格的な批判は、初めてのことかもしれない。 本稿は、Ⅰ章でニクソンショック以降、最近に至るまでのドル円相場の動きを振り返る。Ⅱ章で、為替相場の変動を受けた日本企業の行動変化や、日本経済への影響を整理する。Ⅲ章で、もし長きにわたった円高局面が終焉しつつあるとしたら―とい

                                  リコー経済社会研究所 | リコーグループ 企業・IR | リコー
                                • 検証アベノミクス:経済政策として不十分だった真因

                                  安倍晋三政権に始まり、菅義偉政権へと継承されていた「アベノミクス」。しかし、「新しい資本主義」を標榜(ひょうぼう)する岸田文雄首相の登場により、その看板が下ろされようとしている。そこで、アベノミクスとは何だったのか、日本経済にどんな影響を与えたのか、安倍氏は所期の目標を達成したと言えるのか、経済評論家の加谷珪一氏が総括する。 岸田政権は所得の再分配を重視する「新しい資本主義」を掲げている。岸田氏は自民党総裁選の段階から「小泉改革以来の新自由主義的政策を転換する」と発言しており、安倍政権や菅政権の経済政策とは一線を画す方向性を明確にしてきた。だが、アベノミクスとは、そもそもどのような経済政策だったのか、この部分をはっきりさせなければ、岸田政権の新しい資本主義についても正しく評価することはできないだろう。 初期に打ち出された「3本の矢」の意味 安倍政権の経済政策であるアベノミクスの評価は真っ二

                                    検証アベノミクス:経済政策として不十分だった真因
                                  • 『検証 安倍政権 -保守とリアリズムの政治-』|松浦晋也の“読書ノート”

                                    第63回 『安倍三代』と整合する安倍晋三像を求めて 『検証 安倍政権 -保守とリアリズムの政治-』 (アジア・パシフィック・イニシアティブ、文春新書) 最初に。没後1年8か月を経て、歴史的人物として評価する時期が始まったと考えるので、以下「安倍さん」でも「安倍氏」でもなく、安倍晋三と表記する。 前回取り上げた『安倍三代』(青木理 著、朝日新聞出版、2017年)では、安倍寛(あべ・かん、1894~1946)、安倍晋太郎(あべ・しんたろう、1924~1991)、安倍晋三(あべ・しんぞう、1954~2022)という安倍家三代の政治家の肖像を徹底した取材で描き出していた。著者は安倍晋三が、祖父・父と比べて異質であると指摘していた。著者の青木氏が関係者から引き出した安倍晋三像は「要領は良いが、飛び抜けて優秀なわけでも、全くダメなわけでもない。優しいが影は薄い」というものであり、要約すると「信念がない

                                      『検証 安倍政権 -保守とリアリズムの政治-』|松浦晋也の“読書ノート”
                                    • アベノミクス指標に“仕掛け” GDP算出方法変更、不都合な試算拒む | 西日本新聞me

                                      安倍晋三首相は「経済最優先」を掲げることで底堅い支持を集めてきた。政権が発足した2012年12月からの景気回復は「戦後最長に及んだ可能性が高い」(内閣府)とされ、国内総生産(GDP)の伸びもその「成果」に数えられる。ただ、アピールに使われる数字の裏側に目を凝らせば、数字を大きく見せる“仕掛け”も見え隠れする。アベノミクスの成果は本物なのか-。 「名目GDPが1割以上成長し、過去最高となった」。首相はアベノミクスの成果をこう強調する。 経済の成長や景気を表すGDP。首相は15年、景気実感に近いとされる名目値を20年ごろに600兆円に引き上げる目標を掲げ、達成可能と明言した。 15年度当時の名目GDPは500兆円程度にとどまっていたが、その後に数値が急伸。直近の19年7~9月期は559兆円に達している。 ただ、この伸びは額面通りには受け取れない。うち30兆円程度は16年12月に算出方法を変えた

                                        アベノミクス指標に“仕掛け” GDP算出方法変更、不都合な試算拒む | 西日本新聞me
                                      • 「トリクルダウン」に期待してはいけない

                                        日沖博道氏のプロフィール: パスファインダーズ社長。30年にわたる戦略・業務コンサルティングの経験と実績を基に、新規事業・新市場進出を中心とした戦略策定と、「空回りしない」業務改革を支援。日本ユニシス、アーサー・D・リトル等出身。一橋大学経済学部、テキサス大学オースティン校経営大学院卒。日本BPM協会アドバイザー。 菅新政権には、「(コロナ禍で大変な時なので)安倍政権の路線を継続して欲しい」という声も強いが、同時に安倍政権では十分踏み込めなかったテーマとして「省庁の縦割り打破」や「規制改革」に期待する街の声も多く見られる。 ここで前政権が何を達成できて何をやり残したのかを振り返っておくことが有効だろう。その中から、中長期的に見たとき(短期的には間違いなく「コロナ対策」と「景気対策」の両立のはずだ)新政権が本当に重点的に取り組むべきものは何かが見えてくるはずだからだ。 端的に言えば、前政権が

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                                        • 特集ワイド:この国はどこへ これだけは言いたい 財政出動で「貧しい国」回避を 元内閣官房参与・浜田宏一さん 85歳 | 毎日新聞

                                          10日に発足した第2次岸田文雄内閣にとって喫緊の課題は何かと言えば、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ経済の立て直しだろう。その岸田首相、先の自民党総裁選ではアベノミクスに象徴される「新自由主義からの転換」を掲げ、注目を浴びたばかりである。その後はトーンダウンしているとはいえ、安倍晋三元首相の経済ブレーンだった元内閣官房参与の浜田宏一さん(85)には、やはり思うところがあるようだ。 「アベノミクスは大胆な金融緩和、機動的な財政政策、成長戦略の『三本の矢』でデフレ脱却を目指した。つまり、いかなる方法で目標を達成するかという道筋が明確だった。岸田首相は『新しい資本主義で成長と分配の好循環を目指す』とおっしゃっている。もちろん、それは理想です。しかし、単に『アベノミクスと違う』と言うだけでなく、『こういう政策で成長も分配も満足させる』と具体的に言ってもらわないと説得力がない」。米東部時間午後8時す

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                                          • 社説:黒田日銀総裁の退任 無理重ね禍根残した10年 | 毎日新聞

                                            長期にわたって緩和一辺倒の金融政策を取り続け、日本の将来に大きな禍根を残した。 4月で任期が切れる日銀の黒田東彦総裁が、最後の金融政策決定会合を終えた。記者会見で「この10年で経済が発展し、デフレでない状況になった。ただ、残念ながら2%の物価安定目標の達成には至っていない」と語った。 鳴り物入りで2013年に登場し、アベノミクス「三本の矢」の中核を担った。 就任に当たり、それまでの日銀の政策について、デフレの長期化を招いたと強く批判した。「戦力の逐次投入はしない」と見えを切り、国債を大量購入する異次元の緩和策を導入した。 円安や株高を演出し、大企業の収益を一時的に押し上げたのは確かだ。しかし、当初、「2年程度で実現する」と豪語した2%目標は達成できず、賃上げを伴う経済の好循環は実現していない。 失敗が明らかになっても、マイナス金利や長期金利の誘導目標の導入など、「禁じ手」とも言える緩和策を

                                              社説:黒田日銀総裁の退任 無理重ね禍根残した10年 | 毎日新聞
                                            • 「富裕層太り中間層細る」2020年日本経済どうなる | 週刊エコノミスト・トップストーリー | エコノミスト編集部 | 毎日新聞「経済プレミア」

                                              2020年は56年ぶりの東京五輪という一大イベントを迎える日本。経済はどのような姿が予想されるのか。週刊エコノミスト12月24日号の巻頭特集「日本経済総予測2020」よりダイジェストでお届けする。【エコノミスト編集部・浜田健太郎、岡田英】 高級外車や高級家具が売れている 2012年12月以来の戦後最長の景気拡大を享受する日本経済。19年は米中対立のあおりで輸出、輸入とも低迷する中、消費増税にも大きな腰折れがなかった個人消費がけん引役となった。 それを象徴するのが、高級輸入自動車の販売だ。外国自動車メーカー日本法人が加盟する日本自動車輸入組合(JAIA)によると、販売価格が1000万円以上する超高級車の販売台数は、第2次安倍政権がスタートした年の12年は9924台だったが、18年には2万1046台と倍増した。 1件当たりの販売額が1000万円を超えることも(カッシーナ・イクスシー青山本店)

                                                「富裕層太り中間層細る」2020年日本経済どうなる | 週刊エコノミスト・トップストーリー | エコノミスト編集部 | 毎日新聞「経済プレミア」
                                              • 「安倍国葬」社説集 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                                                実施前の社説も、目に付く限り含めて。 朝日新聞 (社説)安倍氏「国葬」 分断深めた首相の独断 2022年9月28日 5時00分 本来なら、選挙中に凶弾に倒れた元首相を静かに追悼する場とすべきところを、最後まで賛否両論が渦巻く中で挙行した。社会の分断を深め、この国の民主主義に禍根を残したというほかない。異例の「国葬」を決断した岸田首相の責任は、厳しく問われ続けねばならない。 国内外から4千人以上が参列して、安倍元首相の国葬が営まれた。一般向けの献花台には、早朝から多くの人が列をつくった。一方、反対する集会やデモ行進も各地で行われた。 首相経験者の葬儀は、内閣と自民党の合同葬が定着しており、約5年の長期政権を担った中曽根元首相もそうだった。同じ形式だったら、世論の反発はここまで強くなかったかもしれないが、首相は法的根拠があいまいで、戦後は吉田茂の1例しかない国葬を選んだ。 戦前の「国葬令」では

                                                  「安倍国葬」社説集 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                                                • 「今だけ、カネだけ、自分だけ」の政治は許さない - 岸本周平|論座アーカイブ

                                                  「今だけ、カネだけ、自分だけ」の政治は許さない 「やってる感」はあるが成果に乏しいアベノミクス。国民民主党の新しい経済政策とは 岸本周平 国民民主党衆院議員 参議院選挙が4日、スタートします。安倍晋三政権の「今だけ、カネだけ、自分だけ」の政治を許さず、「安倍一強」を突き崩すべく、国民民主党としても全力で選挙戦を戦い抜く覚悟です。 今回の選挙で国民民主党がいの一番にかかげるのは「家計第一」です。安倍政権の約7年間の経済政策についての総括を前提に、私たちは家計を第一に持続可能な経済をつくっていきたい。公示を前に、選対委員長として、私たちが目ざす経済、社会について書いてみたいと思います。 資本市場の機能をこわした異次元の金融緩和 アベノミクス三本の矢は異次元の金融緩和と財政のバラマキが大きな柱でした。消費者物価を2年間で2%に引上げるために、市場に供給するマネーを2倍にし、国債の買入れ額も2倍以

                                                    「今だけ、カネだけ、自分だけ」の政治は許さない - 岸本周平|論座アーカイブ
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