【台北=田中靖人】台湾で初めてとなる慰安婦記念館の看板除幕式が8日、台北市内の予定地で行われた。式典には馬英九総統や台湾人元慰安婦も出席した。9月に正式開館する。 記念館の名称は「阿マ(おばあちゃん)の家 平和・女性人権館」で、女性人権団体「婦女救援基金会」が開館を目指している。 馬総統はあいさつで「台湾籍の慰安婦に新たな一ページを開いた」と祝意を表明。「私は反日派ではない」と断りつつ、元慰安婦は当時、日本の「臣民」だったとして、「日本人はどうして自国民に善意を示せないのか」と改めて日本政府に謝罪と賠償を求めた。 台湾人の元慰安婦は3人が存命しており、出席した陳蓮花氏(91)は「(日本からの)賠償を待っているが、みんな世を去ってしまった」と目に涙を浮かべた。