薙刀に結ばれた藤原通憲(信西)の首とそれを見て穢れを防ぐ人々(平治物語絵詞・信西巻) エンガチョは、日本における民俗風習のひとつ。主に児童の遊びとして取り入れられた風習で、ある種の穢れの感染を防ぐための特別な仕草である[1]。地方や時代によってその呼称は異なっており、エンガチョの他、エンガ、ビビンチョ、エンピ、バリヤーなど複数のバリエーションがある[1]。 概要[編集] エンガチョは不浄のものを防ぐために囃したてる子供による口遊びのひとつである。『大辞泉』で語源は不詳[2]とされているが、網野善彦によると、エンは穢や縁を表し、チョは擬音語のチョンが省略されたもので、意味としては「縁(穢)を(チョン)切る」を表すとしている。他に「因果の性(いんがのしょう)」の転訛とする説、「縁が千代切った」の略とする説などがある。口で「エンガチョ」と囃し、指先や身体で防御の印を結ぶことで不浄なものの感染を防