早稲田大学は21日、商学学術院の蛭田啓准教授(50)が執筆した論文2本に盗用があったとして同日付で懲戒解雇した。蛭田准教授は「盗用と受け止められても仕方ない」と話しているという。 早稲田大によると、不正があったのは平成13年と15年に商学部が発行した研究機関誌「早稲田商学」で公表した論文2本。いずれも米国の大学院在学中に研究会などで入手した他人の原稿を基に執筆しており、学内の調査委員会は7~8割が盗用と判断した。 13年の論文は講師時代に執筆しており、助教授に昇任するために必要な論文だった。 今年春、複数の教員から「盗用ではないか」という指摘があった。調査委は、ほかの論文では不正行為は見つからなかったとしている。 鎌田薫総長は「研究不正行為が判明し、解任に至ったことは極めて遺憾。再発防止に努める」とのコメントを出した。