大体は日本語の記事にもなっているのでご存じの方も多いと思うが、いくつかアメリカの裁判所でいくつか重要な判断が最近相次いで示されているので、個人的なコメントと一緒にアメリカの裁判の話をここで少しまとめて書いておきたい。 (アメリカの判例自体は、当然アメリカ国内でしか効力を持たないが、日本でも法学者や裁判官はアメリカの判例を良く研究しており、日本の判例や立法にもそれなりに影響してくるので、知っておくに越したことはないだろう。) (1)私的複製の範囲の広がりとネットワーク録画機の合法性 アメリカの連邦巡回控訴裁判所が、この8月4日に、リモートサーバーへデータを蓄積する、いわゆるネットワーク録画機の利用を合法とする判決を出している(日経TechOnの記事、ITmediaの記事、ITproの記事、EFFの記事、EFFの記事内の判決文へのリンク参照)。 2006年にケーブルビジョン社が、通常のケーブル