「今すぐアウトソーシングを中止せよ」。米調査会社ガートナー リサーチのアナリスト,アリー・ヤング リサーチ バイス プレジデントはこのように挑発的なメッセージを発する。その裏にあるのは,間違ったアウトソーシングに対する警告と,戦略的な調達(ソーシング)計画を促す意図である。 そんなガートナーが提唱するのが,「マルチソーシング」である。マルチソーシングとは,ビジネス上の目標を達成するために,社内外のリソースを最適な形で組み合わせたビジネスやITの活動を指す。ヤング氏を含めたガートナーのアウトソーシング分野のアナリスト3人に,アウトソーシングの現状とマルチソーシングの将来を聞いた。 「無策なアウトソーシング」へのアンチテーゼ 国内外問わず,IT分野の“無策なアウトソーシング”の弊害が指摘されている。「アウトソーシングすればコストを削減できる」,あるいは「ITは専門のベンダーに任せた方がよい」と
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