日本が鎖国をしていた江戸時代は、西洋では自然科学に関する大きな発見、発展を見た。鎖国という情報が遮断された状況の中、それでも国内に萌芽した科学の芽。その担い手たちを紹介していく。
かつては地球の自転や公転という周期現象が時間の「ものさし」に使われていました。ところが、たとえば、地球の自転は潮汐摩擦によってだんだん遅くなります。このものさしの精度をグッと向上させたのが、1955年に発明されたセシウム原子時計です。これは、その後大きく進歩し、今では絶対零度近くまで冷やしたセシウム原子が吸収するマイクロ波の振動数を利用し、3000万年に1秒も狂いません。 そして、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の香取秀俊教授が挑戦しているのはなんと、宇宙の年齢の2倍以上の、300億年で1秒も狂わない超高精度の時計、「光格子時計」です(図1)。 なぜそんなに高精度で時間を測りたいのか? 図2:測定対象と目盛りの関係 測定の精度は、その目的に応じて設定します。同じ3分程度の時間を測る場合に、それがお湯を注いでからカップラーメンができあがるまでの時間は1分間隔の目盛りで十分ですが(左)、
量子力学を使って完全に同期するふたつのドラム2021.06.02 19:0031,640 Sophia Chen - Gizmodo US [原文] ( 山田ちとら ) 離れていても一緒。 人の髪の毛の直径ほどしかない小さなドラムをふたつ作り、それぞれの振動を完璧にシンクロさせた物理学の研究が話題を呼んでいます。 ふたつのドラムがあたかもひとつのドラムのように振る舞うのは、量子力学で言う「量子のもつれ」によるものと考えられます。アインシュタインをも悩ませたこの奇妙な現象について、今後もっと研究が進めば量子コンピューターの開発にも大きく貢献しそうです。 ふたつのドラムがひとつになる時ふたつのドラムは、どんな熟練のオーケストラにも、どんなメトロノームにも太刀打ちできないほどの正確さで同一のビートを刻んだそうです。「まるでふたつのドラムがひとつの存在になるよう」だとヘブライ大学の物理学者のShl
スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究チームは、電磁波などの振動現象全般について、100年来の常識であった「Q値」に関する物理的制約をくつがえす発見をしたと発表した。研究論文は、科学誌「Science」に掲載された。 電磁波、音波、機械振動などの共振現象を利用するさまざまなシステムの性能を評価するため、よく使われる指標としてQ値(クオリティ・ファクター)がある。 Q値は、共振周波数ω0を振動の減衰率Γで割った値であると定義される(Q=ω0/Γ)。Q値が大きければ大きいほど、共振周波数ω0は高くなり、ω0を中心とするバンド幅Δωは狭くなる。つまり、強くて鋭い共振になる。 また、Q値の定義からは、減衰率Γがバンド幅Δωに等しいという関係が導かれる。これは、導波路や共振器の内部に振動を保持できる時間とその振動のバンド幅の間には物理的なトレードオフがあり、振動を長時間とどめておこうとすれ
前回、日本の高等教育がいかに戦略を欠いているかという話の途中で、私自身の職掌から音楽の事例を引いたところ、「アマチュア合唱人必読」という、想像を超えるレスポンスをいただきました。 そこで、本論からすれば「枝葉」ですが、そちらの話題、音程を合わせるという私には本道のトピックスを今回の末尾でご紹介いたしましょう。 器楽での合奏と声楽の合奏、音程を合わせるという1つをとっても、本質的な違いは多い。器楽と言っても弦と管と打楽器、管と言っても木管と金管、全部根本から違うことがたくさんあります。 これらは先人の知恵によって伝承されているものですが、とりわけ日本では明治以降の性急な欧化政策の中で、うわすべった受容に終始したため、本質が共有されていません・・・。 と以前30代頃には書いていましたが、40歳を過ぎて欧州で音楽家の指導をするようになってみて、実のところどこでも分かってないということがよく分かり
100年前にアインシュタインが存在を予言し、世界の研究者が観測を目指していた「重力波」について、米国の研究チームが11日、初めて観測したと発表した。最終的に確認されれば理論が実証されたことになり、物理学の歴史的な成果となる。光や電波ではわからない宇宙の姿を探る新たな天文観測にも道が開ける。 重力波は、時間や空間がわずかに伸び縮みする「時空のひずみ」がさざ波のように伝わる現象。物体が加速して動くときに起こる。アインシュタインが1916年、一般相対性理論から予言していた。その観測は「最後の宿題」とされ、物理学の長年の悲願だった。 重力波はあらゆる運動で生じるとされるが、極めて微弱で通常は観測できない。このため、星の合体などで生じた大きな重力波をとらえることになる。研究チームは米国2カ所にある装置「LIGO(ライゴ)」の性能を大幅に高め、昨年9月から今年1月上旬まで観測、分析作業を進めていた。
ゆで卵の伝熱シミュレーター ゆで卵の伝熱シミュレーター データアーティストは、同社調査によると、土用の丑の日には「うなぎ」に続き、「卵」へ特に注目が集まっていることを発表した。 同社は、調査結果から、理想のゆで時間を計算する『ゆで卵の伝熱シミュレーター』を開発、公開した。同シミュレーターではゆで卵だけでなく、温泉卵を簡単に作る目安も知ることができる。 同シミュレーターは物理学の熱伝導方程式を卵に適用。それにより、卵のサイズ・卵の初期温度・調理場所の標高(標高により水の沸騰する温度が変化)を入力することで、その状況での、卵内側の熱分布の時間変化を可視化し、それによって好みに合う最適なゆで時間を出力できるようにしている。計算結果は、アニメーションに合わせて詳細をわかりやすく表示する。
File Not Found. 該当ページが見つかりません。URLをご確認下さい。 お知らせ 事件・事故のジャンルを除き、過去6年分の主な記事は、インターネットの会員制データベース・サービスの「京都新聞データベース plus 日経テレコン」(http://telecom.nikkei.co.jp/public/guide/kyoto/)もしくは「日経テレコン」(本社・東京 http://telecom.nikkei.co.jp/)、「ジー・サーチ」(本社・東京、 http://www.gsh.co.jp)のいずれでも見ることができます。また、登録したジャンルの記事を毎日、ネット経由で会員に届ける会員制データベース・サービス「スカラコミュニケーションズ」(本社・東京、http://scala-com.jp/brain/) も利用できます。閲読はともに有料です。 購読申し込みは下記のページから
物理学者のヴェルナー・ハイゼンベルグはこう言いました。「私が神にお会いできたら、二つの質問をするであろう。なぜ 相対性と乱流を作られたのですか?と。私は一つ目の問題については神が答えをご存知だと信じている」 乱流を数学的に理解するのが難しい一方で、我々は乱流を芸術を用いて描写することができます。ナタリア・セント・クレアは、ファン・ゴッホが彼の作品において、動き、流れと光という深遠な謎をどのように描写したかについて説明します。 (講師:ナタリア・セント・クレア、アニメーション: アヴィ・オフェル、翻訳 Hirono Takamitsu、校正 Tomoyuki Suzuki) *このビデオのレッスン: http://ed.ted.com/lessons/the-unexpected-math-behind-van-gogh-s-starry-night-natalya-st-clair
1955年 Charles Frank 卿(ブリストル大学HH Wills 物理学研究所)により発見された正20面体。正3角形20枚で構成される多面体で、3次元空間では最大の面数を持つ正多面体(京都大学の発表資料より)[写真拡大] 京都大学の山本量一教授らによる研究グループは、コンピュータシミュレーションと情報理論を組み合わせることで、ガラス状態にある物質中は低温・高密度になるほど固体的領域のサイズが増大し、分子がある特定の幾何学的構造に組織化されることを発見した。 固体とは、分子が規則正しい配置に収まって移動しない状態を意味しているが、ガラスの分子は規則正しい状態には収まっておらず、非常にゆっくりと移動し続けている。そのため、ガラスは個体か液体かは明確になっていない。 今回の研究では、コンピュータシミュレーションと情報理論とを組み合わせた研究を行い、ガラス状態にある物質中では固体的領域と
理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。 量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています! 注意:2013年12月に放送された「神の数式 完全版」の感想記事はこちらをクリックしてください。 NHKスペシャルで放送された「神の数式」。この手の番組にしては視聴率が高かった。一般視聴者向けの番組としてはまずまずの出来だったと思う。第2夜はTBSドラマ「半沢直樹」の最終回と重なっていたので、どちらを先に見ようか迷っていた方もいただろう。実際この2番組の視聴率はいい勝負になっていたのかということが僕は気になっていた。 第1夜は素粒子の「標準理論」、第2夜は「超弦理論」。この2つの理論がNHKの番組でここまで深く特集されるのは初めてのことだ。今回のシリーズは素粒子物理学(場の量子論から導かれる標準理論に従った体系)以降が番組の主なテーマだった。 だからこれらの理論以前の物理学を
2013年9月22日に放送された、NHKスペシャル <神の数式> 第2回 「宇宙はどこから来たのか ~最後の難問に挑む天才たち~」を紹介します。 (所要時間:約58分) この動画を大きい画面で見る 動画の内容 第2回は、物質の理論を手にした物理学者たちが、もう一つの偉大な理論、広大な宇宙を支配するアインシュタインの一般相対性理論(重力理論)との統合をめざし、その2つを網羅する“神の数式”に迫ろうとする闘いを描く。 ミクロの物質から、極大の宇宙の果てまで、ほとんどを数式で表すことに成功した人類だが、どうしても説明できない場所が存在する。 それはブラックホールの奥底だ。 宇宙空間の超ミクロの点を解き明かすことができれば、宇宙がどのように始まったのか、という究極の難問にも答えることができる。 現在彼らがたどり着いたのは偉大な2つの理論を含む「超弦理論」と呼ばれる最新の数式。 しかしその数式が示し
2013年9月21日に放送された、NHKスペシャル「神の数式 第1回 この世は何からできているのか ~天才たちの100年の苦闘~」を紹介します。 (所要時間:約58分) 動画の内容 2千年以上に及ぶ人類の思索の歴史。それは、全宇宙の謎を解く唯一無二の“神の数式”を追い求めた歴史でもあった。 ニュートン、アインシュタイン以来、科学者たちは「あらゆる自然現象は、最終的には一つの数式で説明できるはずだ」と信じてきたのだ。 そして今年、ヒッグス粒子の発見によって、人類は“神の数式”の完成に向け、大きく前進しようとしている。 この番組は、“神の数式”の探求に挑んだ天才たちの、苦悩と創造、ときには狂気さえはらんだ思索のドラマをビジュアル化することを目指す、野心的シリーズである。 第1回は、「なぜモノに重さ」があるのかという、素朴とも言える問いに挑んできた天才たちの物語。 ヒッグス粒子の発見は、ノーベル
東北大などの研究グループは17日、現代物理学の基本とされる「不確定性原理」が成り立たない場合があることを示した新理論を、光を使った測定実験で検証したと発表した。従来より一般的な方法で検証に成功したことで、盗聴できない量子暗号通信や超高速の量子コンピューターの開発への応用が期待される。新理論の数式「小澤の不等式」を2003年に提唱した名古屋大の小澤正直教授と東北大の枝松圭一教授らの研究成果で、1
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