フクシマ、秘められた原爆開発 戦争末期にウラン選鉱場(1/2ページ)2011年6月8日12時45分 選鉱場の跡地で石垣に触れる武田徹さん=福島県石川町 福島県石川町にあったウランなどの採石場の写真。原子力研究者のほか、採掘のために動員されたわらじ履きの生徒たちの姿も見える=石川町立歴史民俗資料館蔵 東京電力福島第一原発の事故は、核の世界史にフクシマの名を刻み付けた。その原発の約60キロ南西に、第2次世界大戦中に原子爆弾の開発拠点にされた町、福島県石川町がある。著書『「核」論』で原子力の歴史を考察したジャーナリスト武田徹さん(52)とともに、「日本と核」の歴史の深部を訪ねた。 石川町立歴史民俗資料館。展示室のパネルに「原子爆弾と石川町の関わり」と書かれていた。建物の脇に回ると、長さ40メートルはありそうな石垣があった。 「鉱石からウランを取り出す選鉱場跡です。この一帯がウラン抽出の工場でした