ロシアのモルグロフ外務次官は2日、北方領土問題について「私たちは日本側といかなる交渉も行わない。この問題は70年前に解決された」と述べた。インタファクス通信が伝えた。ロシア外務省の強硬姿勢で、日本側がプーチン大統領の訪日を受け入れることは困難な情勢とみられる。 モルグロフ氏は、日本政府がメドベージェフ首相の北方領土訪問を批判し、安倍晋三首相が北方領土問題を解決して平和条約を締結することが重要だと指摘していることに対して、こうした見解を示した。 モルグロフ氏は「南クリル(北方領土のロシア側呼称)は第2次大戦の結果、法的に我々の側に移った。ロシアの主権と管轄権がこれらの島にあることに疑いはない」と強調。両国の交渉が中断していることについても、ウクライナ危機を理由に対ロ制裁に加わった日本側に責任があるという考えを示した。 一方で「平和条約問題についての交渉を建設的に継続する用意はある」と述べた。