【モスクワ=寺口亮一】北朝鮮が発射を予告する長距離弾道ミサイルについて、ロシアのロケット・宇宙専門家からは旧ソ連の弾道ミサイルやロケットに酷似しているとの見方が出ている。 タス通信は11日、「権威ある専門家」の話として、北朝鮮が公開した「銀河3」は、全長約30メートルの形状などから「ソ連の弾道ミサイルやそれを改良した人工衛星用ロケットを思い起こさせる」と伝えた。 ソ連の弾道ミサイルなどは、北朝鮮が今回の発射に利用するとみられる液体燃料「ヒドラジン」を利用していたとされる。この専門家は、過去の例などから、今回の北朝鮮のミサイルも、燃料注入完了から最大5日間、発射状態を保つことが可能との見方を示した。 ロシアにはヒドラジンを巡る苦い記憶がある。旧ソ連時代の1960年10月、バイコヌール宇宙基地(現カザフスタン)で弾道ミサイルが発射試験の直前に爆発し、火災や燃料のヒドラジンから発生した有毒ガスな