新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要を取り込み、アイリスオーヤマ(仙台市)が快進撃を続けている。今年8月には、2020年12月期のグループ売上高予想を大幅に上方修正。当初は前期比20%増の6000億円としていたが、同40%増の7000億円にした。 増収を支えるのは、本格参入したテレビや家庭向けの調理家電など、アイリスにとって高価格帯の家電商品だ。そして、国内で生産を開始したマスクを軸とする家庭用品の販売も伸びている。 コロナ・ショックによるマスクの供給不足が続いた春先に、アイリスはそれまで中国で生産していたマスクを国内でも生産すると表明した。30億円を投じて宮城県の角田工場(宮城県角田市)に生産設備を整え、7月から生産を開始。8月には月産1億5000万枚の体制を整えた。 アイリスが決断したマスクの国内生産は、マスク販売の拡大という直接的な効果を得ただけでなく、アイリス自身が想定していなかった
![アイリスオーヤマ、国産マスク参入が生んだ思わぬ効果](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/41322a495e928e80ffaf1d737271b2a479a286fb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fgen%2F19%2F00002%2F121001287%2Ffb.jpg)