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2009年6月30日のブックマーク (10件)

  • ヤンキー進化論 不良文化はなぜ強い - 情報考学 Passion For The Future

    ・ヤンキー進化論 不良文化はなぜ強い 最近、盛り上がってきたヤンキーという文化集団の研究。これまで表で語られることが少なかった日の地方の不良文化の系譜を明らかにする。特攻服の暴走族、リーゼントのツッパリ、ギャル、スケバン、レディース、DQNなどヤンキーと、曖昧にされてきた周辺の概念を定義していくのが面白い。 著者は、ヤンキー的であるとは、 ・階層的には下(と見なされがち) ・旧来型の男女性役割(男の側は女性に対して、性的でありかつ家庭的であることを求める。概して早熟・早婚) ・ドメスティック(自国的)やネイバーフッド(地元)を指向 というファクターを帯びていることだという仮説を提示する。 ヤンキー研究の意義を「階層的に下位に位置づけられることが、自身のアイデンティティを毀損しない生き方」をポジティブに語ることに見出している。上品・洗練・高尚な文化だけで社会は成り立っていない以上、「バ

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    synapse_books 2009/06/30
    「ヤンキー進化論 不良文化はなぜ強い」
  • ヤンキー文化論序説 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ヤンキー文化論序説 凄く面白い。これまでスルーされてきた日文化質を見事に突いた気がする。微妙なテーマであり、勇気ある研究フォロワーがどのくらい続くのかが気になるところだが。 五十嵐太郎、宮台真司、都築響一、永江朗ら気鋭の論客達が日の「ヤンキー文化」を真面目に論じた論文集。多くの論者が自分はヤンキー体質ではなくて恐縮だがと前置きをしてから話を始めるのが特徴的である。 横浜銀蝿、BOOWY、矢沢永吉、つんく、SPEED、安室奈美恵、ヒップホップ、工藤静香、浜崎あゆみ、ケータイ小説、暴走族、気志團、YOSHIKI、DJ OZMA、祭り...。日文化の底流に流れる不良的な要素を大衆は愛する。地域の祭りも元ヤンキーの大人達が取り仕切る。 「日人の三大気質はヤンキー、ミーハー、オタクである」とナンシー関は言ったそうだが、このうちカルチャーの"ミーハー"と、サブカルの"オタク"は研究が進ん

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    synapse_books 2009/06/30
    「ヤンキー文化論序説」
  • 女装と日本人 - 情報考学 Passion For The Future

    女装と日人 自身がトランスジェンダー(性別越境者)で性社会史研究者の三橋順子氏が書いた女装からみた日論。中身が濃い研究成果だ。濃すぎて度肝を抜かれる。著者は書冒頭で自分は「性同一性障害」という立場を取らないと最初に宣言している。そもそもトランスジェンダーは日文化の重要な要素であるいう。 「女装のヤマトタケルの物語、男装の神功皇后の風習を考え合わせると、双性的な人が常人と異なる力や「神性」をもつという「双性原理」が、日の伝統文化の中に根強く存在することは、間違いないと思うのです。」 歌舞伎の女形が人間国宝である日。盛り場でニューハーフショー、ゲイバーが人気である。テレビを付ければ、美輪明宏やIKKO、おすぎなど性別越境者が活躍する芸能界がある。日の現代社会はトランスジェンダーに対して比較的寛容だ。欧米キリスト教圏では女装者が迫害されてきた歴史と対比される。 「日の近現代社会

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    synapse_books 2009/06/30
    「女装と日本人」
  • アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ - 情報考学 Passion For The Future

    ・アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ 2000年前の沈没船から見つかった金属の歯車を持つ構造は、古代ギリシアで作られた世界最古のコンピュータだった。引き上げから100年以上を経て"アンティキテラの機械"の謎が解明されるまでの研究者達の苦闘を描いたドキュメンタリ。アンティキテラは時計の発明より1400年も早い。たったひとつの例外が数学の定理を書き換えるように、古代にあるはずのない構造の発見が科学の歴史を塗り替えた。発見された断片から失われた全体構造を想像し、使われた素材や表面に書いてある文字から、謎の物体の正体を推測していく。 『ムー』愛読者の私としては、アンティキテラの機械は"Oパーツ"の一つとして昔から知っていた。だが、科学者が最近になって物の古代コンピュータだと認定していたことには驚いた。アンティキテラの存在は、人間の知識の進歩が必ずしも直線的に進んできたわけではないかもしれ

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    synapse_books 2009/06/30
    「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」
  • なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学 - 情報考学 Passion For The Future

    ・なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学 なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか?。10歳の子供にとって1年間はこれまでの人生の10分の1だが、50歳の人間には50分の1に過ぎない。だから年をとるにつれて時間は短く感じるようになる。これはジャネの法則と言われる有名な説だが、主観的描写に過ぎず、説明ではない。 加速する時間については 1 望遠鏡効果 一般に人は過去の出来事に実際より最近の日付をつけることが実験でわかっている。 2 レミニセンス効果 年少の頃は「はじめて」で印象的な出来事が多く、利用できる時間標識が多いため想起する量も多く、結果として最近の事だと感じてしまう。 3 体内の生理時計のリズム 体内メトロノームが加齢にともない減速していく。 が当の原因であると著者は心理実験データを根拠に解説している。記憶と想起にかかるバイアスの種類と原理がよくわかった。 あ

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    「なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学」
  • 他人と深く関わらずに生きるには - 情報考学 Passion For The Future

    ・他人と深く関わらずに生きるには 先日主催したイベントにスピーカーとして登壇いただき参加者から大好評だった池田清彦先生の。痛快。 こういうことが学べる。 ・濃厚なつき合いはなるべくしない ・車もこないのに赤信号で待っている人はバカである ・心を込めないで働く ・他人を当てにしないで生きる ・おせっかいはなるべく焼かない ・自力で生きて野垂れ死のう とても共感した。 コミュニケーションに悩んでになったり自殺したりするのは不幸だと思う。端から対人関係など気にしないで生きていけばよいわけである。私たちは子供時代に人口密度の高い教室に10年以上閉じこめられ、隣人と仲良くならなければいけないものだと信じ込む。友達を作れないことは悪いことであり欠陥だと思い込んでしまう。 だが池田先生曰く 「人間は社会的な動物であり、ひとりでは生きられない、とよく言われるが、それは現在の社会システムが強い分業体制に

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    「他人と深く関わらずに生きるには」
  • 白蝶花 - 情報考学 Passion For The Future

    ・白蝶花 白蝶花(はくちょうばな)は、白い蝶のような花をたくさんつけるが、風に吹かれて、すぐに枝から落ちてしまう。しかし次の日にはまた新しい花を咲かせる植物。 大正から昭和の激動の時代に生きた5人の女達の命懸けの恋愛を描いた官能ロマン。デビュー作「花宵道中」でR-18文学賞大賞を受賞した宮木あや子の受賞後第一作。花宵では遊郭という世界にとらわれた哀しい女達の一途な恋愛模様だったが、作でも、因習や制度に縛られた女達の連続ドラマという点では共通している。 組長の性の玩具にされていた妾が、組員とできたのがばれて折檻される話。女学校に通う娘が親の借金のために資産家に売られていく話。知事の家の女中として奉公に入った田舎娘が知事の娘にねちねちといじめられる話。女達は運命を受け容れて愛さぬ男に身体を差し出すが、心は密かに愛する男に一途に捧げる。心だけは自由に生きようと抗う。 やがて時代は少しずつ女性の

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    「白蝶花」
  • セックスと科学のイケない関係 - 情報考学 Passion For The Future

    ・セックスと科学のイケない関係 気鋭の女性科学ジャーナリストによる性科学の最先端レポート。読み応えあり。 テクノロジーで人間のセックスを探究する真面目な科学者達の話だが、実験観察の現場を想像すると可笑しくなる。 「"ドライ・ペニス・スキャン"では、被験者はベッドにうつぶせになり、別途に開いた穴から人工ヴァギナにペニスを挿入します。"ヴァギナ"は(人体に無害な)澱粉のゲルでできています」。 他にも登場する科学者は、セックスしている男女をMRI装置に入れて性器の状態を調べるとか、膣にペニス型カメラを挿入する。形状の異なる男性器と女性器を使い「男性器の亀頭の張り出しは自分の精液を放出する前にライバルの精液を掻き出すためにある」ことを証明する。男性被験者の禁欲的協力で精子は5日ごとに"在庫一掃"が望ましい(1週間で劣化する。毎日では薄くなる)ことがわかったり。 だがそうした苦労の甲斐あってさまざま

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    「セックスと科学のイケない関係」
  • 新世界より - 情報考学 Passion For The Future

    ・新世界より 上 ・新世界より 下 1000年後の日を描いた未来SF小説。『黒い家』(第4回日ホラー小説大賞大賞)の貴志祐介。第29回日SF大賞受賞作品。 とにかく面白い。そして深く考えさせられる。同時代性と娯楽性を兼ね備えた大傑作。上下巻1000ページ超の長編だがSF小説ファンは躊躇せずに読んだ方が良い。(私は今年のGWまで挑戦を先延ばしにしてきたのをちょっと後悔)。 未来の人間は科学技術の文明を捨てて、代わりに強大な呪力(超能力)を手に入れていた。彼らは日の各所に小規模な共同体を作って平和に暮らしている。学校で呪力を習得した大人達は、思念を送ることで物体を自由自在に遠隔操作することができる。達人になれば莫大なエネルギーを炸裂させて、大規模に地形を変えてしまうことさえ可能だった。 呪力を身につけるために学校に通う子供たちが物語の主人公。呪力は生活に役立つと同時に危険な能力だ。子供

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    synapse_books 2009/06/30
    「新世界より」
  • ドキュメント長期刑務所 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ドキュメント長期刑務所 無期懲役が確定し20年以上服役中の著者がペンネームで書いた刑務所ドキュメンタリ。長期刑務所とは8年以上の重罪の受刑者のみが収容される全国に5カ所ある施設のこと。その知られざる実態が明かされる。軽犯罪や政治・経済犯が刑務所体験を書くケースは多いが、重罪で長期というのは珍しいなのではないか。文章をみる限り、著者は相当のインテリなのだが、2件の殺人を犯しているらしい。 「塀の外の社会では、無期囚はおおよそ15年から20年で仮釈放と考えられていますが、とんでもない誤解です。現実は30年近くから35年かかっていますし、出られない(出ない?)人も相当数いるのです。2007年の無期受刑者の仮釈放者は全国1670名のうちたった3人で平均服役年数は31年10ヶ月でした。」 刑務所内でのややこしい人間関係や日々の心情が綴られている。受刑者達は、べるものと仲間関係のプライド(面子)

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    synapse_books 2009/06/30
    「ドキュメント長期刑務所」