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ブックマーク / book.asahi.com (99)

  • 「ヒトラーと物理学者たち」書評 改めて問われる研究者の政治観|好書好日

    ISBN: 9784000058872 発売⽇: 2016/09/15 サイズ: 20cm/401,12p ヒトラーと物理学者たち―科学が国家に仕えるとき [著]フィリップ・ボール 戦争における科学者の社会的責任は何か? この古くて新しい課題を、ヒトラー政権下でドイツの物理学者たちがどのように活動したかを題材として、綿密かつ明快に解き明かす。 著者は、科学雑誌『ネイチャー』の編集者をしていた人。科学界全般に対する広い視野と、今日的状況との関連を明確に意識していて、それが多くの類書にはない活(い)き活きしたリズムを生み出している。 資料はほとんど二次文献に依拠しているが、それがむしろ書の長所にもなっている。このことによって、バランスのとれた幅広い視野と視点を著者が維持し続けることができたように思われる。 当時のドイツの物理学者たちが大勢登場するが、中心人物はマックス・プランク、ピーター・デ

    「ヒトラーと物理学者たち」書評 改めて問われる研究者の政治観|好書好日
  • 「広がるミサンドリー」書評 男性は暴力的? 描き方問う|好書好日

    広がるミサンドリー ポピュラーカルチャー、メディアにおける男性差別 著者:ポール・ナサンソン 出版社:彩流社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 広がるミサンドリー―ポピュラーカルチャー、メディアにおける男性差別 [著]ポール・ナサンソン、キャサリン・K・ヤング ミソジニーという言葉を聞いたことがないですか。日語でいえば、女性嫌悪または女性蔑視。そのカウンターパートに当たる概念がミサンドリー。男性嫌悪または男性蔑視だ。 〈ミソジニーは何十年も研究され、真剣に受け止められている。その一方でミサンドリーは何十年も無視されたり軽視されてきた〉と著者はいう。 過去の性差別はミソジニーの形をとってきたが、フェミニズムの成果として、文化における男性中心主義は1990年代までに大きく是正され、少なくとも今日、公の場での女性差別的な表現は許されない。 それに比べて男はどうだ。男性差別は是正されていないどこ

    「広がるミサンドリー」書評 男性は暴力的? 描き方問う|好書好日
  • コラム別に読む : 経済学は人びとを幸福にできるか 宇沢弘文さん - 山中季広 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■市場原理に委ねられないもの 2年前、脳栓塞(せんそく)に倒れた。「東日大震災のすぐ後でした。被災地の惨状に感情が高ぶったのかもしれません」との浩子さん(83)。読むこと聞くことに支障はないが、書いたり話したりがむずかしい。 記者の取材にも、言葉でなく左手で応じる。「その答えはこのに」。言葉の代わりに、左指で該当する自著の表紙をトントンと叩(たた)いた。 療養中ゆえ、著も書き下ろしではない。10年前に刊行した『経済学と人間の心』に講演録を加えた。 収めたのは、1978年から2010年にかけての論考20編。全編を経済学に対する不全感が貫く。「現実経済を解き明かせていない」「人々を幸福にするという来の役割を忘れている」。戦後日を代表する経済学者でノーベル賞候補にも擬せられた宿学にして、この焦燥感である。声高なだけの理論をだれよりも多く見抜いてきたせいだろう。 なかでもシカゴ大で同僚

    コラム別に読む : 経済学は人びとを幸福にできるか 宇沢弘文さん - 山中季広 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「鉄道は誰のものか」書評 「交通は人権」の視点に立つ評論|好書好日

    鉄道は誰のものか [著]上岡直見 ブルートレインなどの廃止が発表されると、駅のホームには「最後の雄姿」を撮ろうとマニアが詰めかける。鉄道会社が決めたことは既成の事実となり、誰も批判しようとはしない。また鉄道ライターの多くも、取材先である鉄道会社を批判すればい扶持(ぶち)がなくなってしまう。マニアやライターは数多くいても、真の「鉄道評論家」はいないのかと常々思っていた。 そうした私の満ち足らぬ思いを払拭(ふっしょく)してくれる、見事なが現れた。著者は環境政策の専門家のせいか、文体にマニアや鉄道ライターのような気負ったところがない。まるで原発の問題点を指摘するかのごとく、さまざまなデータを交えながら日の鉄道の問題点を列挙し、鉄道会社の姿勢を鋭く批判してゆく。その淡々とした筆致がかえって説得力を与えている。 しかも、理系の出身でありながら、問題意識はきわめて政治思想の研究者に近い。例えば、

    「鉄道は誰のものか」書評 「交通は人権」の視点に立つ評論|好書好日
  • コラム別に読む : 人工知能は敵か味方か [著]ジョン・マルコフ - 小林雅一(ジャーナリスト) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

  • 「滅亡へのカウントダウン」書評 「人類が存続できる世界」とは|好書好日

    滅亡へのカウントダウン 人口大爆発とわれわれの未来 上 著者:アラン・ワイズマン 出版社:早川書房 ジャンル:社会・時事・政治・行政 滅亡へのカウントダウン―人口大爆発とわれわれの未来』(上・下) [著]アラン・ワイズマン いま世界の人口は200年前の7倍の70億人。今世紀中には100億人超となる。物連鎖の頂点にいる人類はますます生息領域を広げ、地球から資源をしぼり取ろうとしている。だが100億人がハンバーガーをべられるほど地球の許容量は大きくない。 前作で「人類なき地球は今よりずっと健康になる」と唱えた著者が、20カ国以上の取材から「人類が存続できる世界」の可能性を探った。人口が野放図にふえれば、糧や水、エネルギーが足りなくなる。必然的に人口抑制は避けられないという。 その危惧はもっともだが、耳を貸す為政者はそういないのが現実だ。かつて経済学者マルサスが予測した人口増による糧危機

    「滅亡へのカウントダウン」書評 「人類が存続できる世界」とは|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/08/28
    家の近くの図書館にあるから、ちょっくら見てみるか。
  • 「サイロ・エフェクト—高度専門化社会の罠」書評 組織の細分化を人類学的に分析|好書好日

    サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠 著者:ジリアン・テット 出版社:文藝春秋 ジャンル:エッセイ・自伝・ノンフィクション サイロ・エフェクト—高度専門化社会の罠 [著]ジリアン・テット 日の基幹産業として高い技術力で世界を席巻してきた家電・電子産業は、なぜこんなに短期間に凋落(ちょうらく)してしまったのだろうか? その答えを探すことは日経済にとって重要である。なぜなら現時点で競争力を持っている産業もいつ何時同じ境遇に陥るか分からないからである。 その点で、書が展開する組織論は貴重な示唆を与えてくれる。サイロとは、牧場で見かける牧草や穀物の貯蔵庫のことだ。組織が大きくなると、専門化した部署同士の交流が乏しくなり、サイロのような孤立した部署が多数できやすくなる。それは問題を多々発生させてきた。 サイロがイノベーションの芽を摘んだ典型例として、真っ先にソニーが紹介されている。同社はデジ

    「サイロ・エフェクト—高度専門化社会の罠」書評 組織の細分化を人類学的に分析|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/05/11
    新聞掲載の書評はこっち。/↓訳者あとがきにも「タコツボ化」or「専門バカ」の記述はありませんでしたorz
  • コラム別に読む : サイロ・エフェクト [著]ジリアン・テット [訳]土方奈美 - 永江朗 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/05/11
    今日図書館で見かけた。やっぱこっち借りるべきだったかなぁ?→借り直してきた。
  • 「教皇フランシスコ キリストとともに燃えて」書評 世界に「希望」を与える貧者の友|好書好日

    教皇フランシスコ キリストとともに燃えて 偉大なる改革者の人と思想 著者:オースティン・アイヴァリー 出版社:明石書店 ジャンル:エッセイ・自伝・ノンフィクション 教皇フランシスコ キリストとともに燃えて―偉大なる改革者の人と思想 [著]オースティン・アイヴァリー 英BBCニュースを見ていたら、ローマカトリック教会教皇フランシスコは、他宗派はむろん、他宗教の信者、さらに無神論者にも人気があるという。彼が類例のない教皇であることは、つぎの事実からもいえる。彼はアメリカ大陸から出た最初の教皇であり、イエズス会から出た最初の教皇であり、また、フランシスコを名乗った最初の教皇である。そして、この三つの点は密接につながっている。 第一に、中南米のカトリック信者は、北米に移住した者もふくめると、世界中の信者の半数を超える。だから、この地域からこれまで教皇が出なかったほうがおかしいぐらいだ。ただ、そのこ

    「教皇フランシスコ キリストとともに燃えて」書評 世界に「希望」を与える貧者の友|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/05/11
    家の近くの図書館にあるので、そのうち見てみる。→でも見当たらなかったorz
  • 「シニア左翼とは何か」書評 並々ならぬジャーナリスト魂|好書好日

    反安保法制・反原発運動で出現――シニア左翼とは何か (朝日新書) 著者:小林哲夫 出版社:朝日新聞出版 ジャンル:新書・選書・ブックレット シニア左翼とは何か [著]小林哲夫 昨年夏から秋にかけて、国会前には連日のように安保関連法案に反対する人々が集まった。そこで注目されたのはSEALDs(シールズ)と呼ばれる大学生たちであったが、人数では60代以上の世代の方がまさっていた。著者は彼らを「シニア左翼」と名付けている。 彼らの多くは、1952年の血のメーデー事件、60年安保闘争、60年代末の大学闘争などのいずれかに関わった体験をもっている。そうした体験はしばらく封印されていたが、SEALDsはかつての記憶を呼び覚ます役割を果たした。書には、熱くなりがちなシニア左翼とあくまでも冷静なSEALDsの対比がよく描かれている。 中核派などの新左翼セクトに対する取材も貴重である。いまだに危険を避ける

    「シニア左翼とは何か」書評 並々ならぬジャーナリスト魂|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/05/11
    そのうち古本屋で見かければ?
  • ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界」書評 風土と環境因重視、叡智をたどり直す|好書好日

    昨日までの世界 文明の源流と人類の未来 上 (日経ビジネス人文庫) 著者:ジャレド・ダイアモンド 出版社:日経済新聞出版社 ジャンル:一般 昨日までの世界(上・下)―文明の源流と人類の未来 [著]ジャレド・ダイアモンド [訳]倉骨彰 朝日新聞が、識者アンケートによるゼロ年代の書物50冊を選んだ際、1位に輝いたのが著者の『銃・病原菌・鉄』だった。その彼が満を持して書いた新刊が書である。テーマは「昨日までの世界」の叡智(えいち)をいま一度たどり直し、現代の工業化社会に生かすことができないかを模索すること。 「今日の世界」とは、ヨーロッパ化された世界のことである。『銃・病原菌・鉄』ではその理由が問われた。アフリカに起源を持つ人類のうち、ヨーロッパに旅立った一握りの白い人々が今日、政治、経済、文化、あらゆる面で世界を制覇している。白人が生物学的に優れていたからではない。ささいな環境要因の偶発的

    ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界」書評 風土と環境因重視、叡智をたどり直す|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/03/22
    文庫になったら買おうと思うんだけど、家の近くの本屋が消えた今、古本屋を待つのコースか?
  • コラム別に読む : ヒトラーに抵抗した人々 [著]對馬達雄 - 長山靖生 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■ナチスの手口の巧妙さ 戦争がもたらす最大の恐怖は、平和な時の道徳が失われることだ。 戦争中では敵を殺すことが奨励される。また反対する者を憎悪し、安易に攻撃するようになってしまう。これはどの民族、どこの国民もが仕出かしてしまう過ちだ。なかでもナチス・ドイツのユダヤ人虐殺は、組織的に計画的に「根気強い」といっていい執拗さで継続的に行われた。 それでも、ドイツにもヒトラーに抵抗をし続けた人々がいた。学生や知識人、あるいは名誉を重んじる軍人、そして特に権力を持たない一般市民の一部が、ユダヤ人を匿い、亡命を手助けし、ヒトラーの暗殺を計画した。 しかし書で強いインパクトを感じるのは、抵抗者たちの美談や戦時下にもあったドイツ国民の良識より、良識的な思考を保つ人々を追い詰めるナチスの「合法的」な手口の巧妙さのほうだ。 ナチスは「悪意法」を制定し、国家と党に対する「悪意ある攻撃」を犯罪と定め、「ユダヤ人

    コラム別に読む : ヒトラーに抵抗した人々 [著]對馬達雄 - 長山靖生 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「リスクと向きあう」「リスク化される身体」書評 現場から大局から、問題提起|好書好日

    リスクと向きあう [著]中西準子 /リスク化される身体 [著]美馬達哉 原発事故以降「放射線のリスク」が注目される。当然、それを減らしたいと願う。しかし、気をつけなければならないことがある。この世には様々なリスクがあり、あるものを抑え込むと「頭押さえりゃ尻上がる」的に別のリスクが増える性質(リスク・トレードオフ)があって、一筋縄にはいかないことだ。 『リスクと向きあう』の著者は、公害問題、とりわけ水の問題を通じてこの悩ましい現実に相対してきた。有害な化学物質を無くそうとすると別のリスクが顔を出す。殺菌で生じる発がん物質を嫌い水道水の殺菌をやめ80万人がコレラになった国がある。発がんも感染症も好ましくないが、どこかで妥協点を見つけなければならない。著者は「トレードオフ」の概念を日に紹介し、質的に違うリスクをいかに「比べる」か現場で考え行動し続けた。原発事故を経た我々の社会で、彼女の経験と、

    「リスクと向きあう」「リスク化される身体」書評 現場から大局から、問題提起|好書好日
  • 「古地図に憑かれた男」書評 空白地帯からの甘美な呼び声|好書好日

    古地図に憑かれた男 史上最大の古地図盗難事件の真実 著者:マイケル・ブランディング 出版社:青土社 ジャンル:読書・出版・全集 古地図に憑かれた男ー史上最大の古地図盗難事件の真実 [著]マイケル・ブランディング アメリカ人のエドワード・フォーブス・スマイリーは、コレクターに古地図を販売する業者だった。ところが実際は、図書館から古地図を盗み、正規のルートで入手したふりをして売りさばいていたのだ。彼は二〇〇五年に逮捕され、三年間服役した。 書は、スマイリーの栄光と転落を追ったノンフィクションだ。彼は古地図の目利きで研究熱心だったから、顧客や図書館員の信頼が厚かった。その信頼を、なぜ裏切ったのか。貴重な文化財であり美しい芸術品である古地図を、稀覯(きこう)から切り取って盗む。そんなことを、なぜしでかしたのか。著者は人や関係者への取材を重ねる。 書にはカラー図版が多数掲載されているので

    「古地図に憑かれた男」書評 空白地帯からの甘美な呼び声|好書好日
  • 書評・最新書評 : 重力波とアインシュタイン [著]ダニエル・ケネフィック | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2015/04/17
    図書館で見かけて手を出したんだが。" 難しい個所をスキップしても一読に値する。"か。
  • 「日本語の科学が世界を変える」書評 英語に頼らずにすむ知的蓄積|好書好日

    語の科学が世界を変える [著]松尾義之 日語を母語とする人にとって、科学の分野でノーベル賞を受賞するにはどれぐらいの英語力が必要だろうか。たとえば2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英は、その受賞講演会で「アイキャンノットスピークイングリッシュ」と冒頭で述べて、日語で講演した。逆に、高い英語力をもった研究者が多い韓国ではなかなかノーベル賞受賞者が生まれず、なぜ日がこれほど多くの受賞者を生みだせるのかに強い関心が寄せられている。英語がどこまで堪能なのかは、科学の分野で世界的な仕事をなすうえで質的な問題ではないのだ。 では何が質的なのか。書によれば、それは日では英語に頼らなくても日語で科学することができる点にある。じつは、欧米以外の国で、英語に頼らなくても自国語で最先端の科学を学び、研究することができる国はそれほど多くない。江戸末期以降、日は西洋から近代文明を必死

    「日本語の科学が世界を変える」書評 英語に頼らずにすむ知的蓄積|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2015/03/24
    “高い英語力をもった研究者が多い韓国ではなかなかノーベル賞受賞者が生まれず”確かに考えてみればそれは不思議だ。
  • コラム別に読む : 依存症ビジネス―「廃人」製造社会の真実 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 - 長薗安浩 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    HOME> コラム別に読む> ベストセラー解読(週刊朝日)> 依存症ビジネス―「廃人」製造社会の真実 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 ■「欲しい」という衝動を喚起しつづける企業 依存症と聞くと、アルコールやギャンブルやドラッグに淫してしまった人々をつい連想する。健康や家計を損なうと知りつつ何かに取り憑かれたように飲み、賭け、吸いつづける陰惨な日々。最近では危険ドラッグが注目されているが、私たちがつい「病みつき」になってしまう対象はもっと多様化している。 デイミアン・トンプソンの『依存症ビジネス』によれば、21世紀になってから〈気分を向上させたいときはいつでも、自分に報酬、すなわち「ごほうび」を与えるという習慣がますます強まった〉ため、私たちは〈すぐに気分をよくしてくれるもの=フィックス〉に手を出してしまうようになったらしい。このト

    コラム別に読む : 依存症ビジネス―「廃人」製造社会の真実 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 - 長薗安浩 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2015/02/13
    図書館で見かければ。/↓ということは、id:hmmm ははてなの回し者?
  • 沢木耕太郎「キャパの十字架」書評 「贋」背負い「真」へ、1枚の写真への旅|好書好日

    キャパの十字架 [著]沢木耕太郎 第二次世界大戦前夜に戦われたスペイン内戦。共和国軍(人民戦線)は反乱軍(ファシズム陣営)に敗れ去るが、多くの人々が身を投じるに価(あたい)すると信じえた最後の戦争として、いまも特別な記憶を残している。 内戦の遺産として、二つの傑出した作品が残された。一つはパブロ・ピカソの絵画「ゲルニカ」、一つはロバート・キャパの写真「崩れ落ちる兵士」。写真は、撃たれた共和国軍の兵士が倒れる瞬間を捉えた〈この一枚〉。『ライフ』に掲載され、報道写真史上、最も高名な「聖画」となった。 これまで著者の沢木はキャパの伝記や写真集を訳してきた。その過程で、小さな疑念を抱く。いつ、どこで、どのように撮ったのか。戦史研究書や新たな写真類が現れ、場所や被写体が判明してくるがなお定かではない。果たして戦場だったのか、そもそもキャパが撮ったものなのか……疑念はさらに膨らんでいく。 スペイン、パ

    沢木耕太郎「キャパの十字架」書評 「贋」背負い「真」へ、1枚の写真への旅|好書好日
  • 「世にも奇妙な人体実験の歴史」書評 悲惨でも、人類の幸福のために|好書好日

    世にも奇妙な人体実験の歴史 [著]トレヴァー・ノートン [訳]赤根洋子 ピロリ菌、という名称を私たちが耳にしたのは、そんなに昔のことではない。十二指腸や胃の潰瘍(かいよう)の元凶とされる細菌である。酸性の強い胃の中で生きられるはずがない、と言われていた。潰瘍の原因はストレスや喫煙や誤った生活や酒だとされてきた。 オーストラリアのバリー・マーシャルとロビン・ウォレンは共同で研究し、ピロリ菌を発見、これが潰瘍に関与しているのでは、と疑った。マーシャルは自らピロリ菌を飲んで確かめた。案の定だった。ピロリ菌を除去すれば快癒することを証明したが、一般の病院で治療が行われるようになったのは、マーシャルの実験から十三年後である。彼らは二〇〇五年にノーベル賞を授与された。 マーシャルの「人体実験」は報われたからいい。病原菌の発見、あるいは治療法を探るため、自らの体を使って試験したあげく、命を失う医師は数

    「世にも奇妙な人体実験の歴史」書評 悲惨でも、人類の幸福のために|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2015/02/06
    「外科手術は計画された暴力」だそうだ。
  • 「スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?」書評 遺伝も環境も、どちらも重要|好書好日

    スポーツ遺伝子は勝者を決めるか? アスリートの科学 著者:デイヴィッド・エプスタイン 出版社:早川書房 ジャンル:スポーツ スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?—アスリートの科学 [著]デイヴィッド・エプスタイン スポーツの秋。手に汗握る熱戦の数々。だが、その勝敗や成績が遺伝子であらかじめ決まっているとしたら、ちょっと興ざめかもしれない。 運動能力を決めるのは遺伝か環境か? この古くて新しい問題に、著者は正攻法で迫る。まずは学術論文をくまなく精査して、研究成果を総覧する。次に、興味深い研究者に直接取材をおこなう。さらに、独特の遺伝的素因を持っている世界中のアスリートたちにも、インタビュー調査を敢行する。かくして、厳密な科学研究の分厚い成果と、ジャーナリスティックな物語性を、見事に融合させた。 遺伝的要因も環境要因も、どちらも大きな役割を果たしているという結論は、穏当で真っ当なものである。 著者

    「スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?」書評 遺伝も環境も、どちらも重要|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2014/12/03
    借りてきたので、そのうち読む。