2019年、シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」の発起人として知られるブロガーで作家のpha氏が、文学フリマで『夜のこと』という自身の赤裸々な恋愛体験を執筆した私小説を出し話題になった。 年々参加者が増え、地方でも頻繁に開催される文学フリマ。最近ではpha氏のようなネットで著名な人々も同人誌を作り現地で販売している姿が見られる。インターネットで気軽に文章を書いたり読めたりできる今の時代において、なぜ文学フリマはこれほど盛り上がり、ヒット作を生み出しているのか。pha氏と文学フリマ代表の望月倫彦氏が語り合った。 (取材・文/園田もなか 撮影/後藤 巧) 【pha プロフィール】 1978年年、大阪府生まれ。作家。京都大学総合人間学部を24歳で卒業したのち、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて“社内ニート”になるものの、30歳を前にツイッターとプログラミングに衝撃を受けて退社し上京。ネッ