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ブックマーク / tanakaryusaku.jp (20)

  • タハリール広場化する官邸前の再稼働反対集会

    野田首相や仙谷政調会長代行の“遺影”を手に「再稼働反対」を訴える参加者。=15日午後6時過ぎ、首相官邸前。写真:田中撮影= 金曜恒例となった首相官邸前での「大飯原発・再稼働反対集会」が、国民運動の様相を見せ始めた。(主催:首都圏反原発連合) 参加者の人数は、回を追うごとに最多記録を更新しており、15日は1万1千人(主催者発表)と膨れ上がった。 この日、歩道は人で一杯になり車道にまで溢れた。長蛇の列は霞が関方面でなく溜池方面にもできた。勤め帰りのサラリーマンやOL、夕の支度を済ませた主婦が続々詰めかけてくるのだ。物見遊山で訪れた人が携帯電話のカメラで撮影する。ムバラク独裁政権を倒したタハリール広場の蜂起と似た光景である。(2011年2月10日付け拙稿「カイロ発・携帯写メールが見守る市民革命」) 15歳の少年がマイクを握って叫んだ。「負の遺産を背負っていくのは僕達です。福島の事故が終わってい

    タハリール広場化する官邸前の再稼働反対集会
  • 天皇陛下とローマ法王の脱原発発言

    「原子力発電所の事故が発生したことにより、危険な区域に住む人々は住み慣れた、そして生活の場としていた地域から離れざるを得なくなりました。再びそこに安全に住むためには放射能の問題を克服しなければならないという困難な問題が起こっています」。 11日、国立劇場で行われた「東日大震災・追悼式典」で天皇陛下が述べられた、原発事故に関するお言葉だ。NHKは追悼式典をライブで伝えた。生放送であるため陛下のお言葉は一言も漏らさず伝わった。 ところが同じNHKでも編集作業が加わるニュースでは「原発事故」の部分はカットされていた。民放もこの部分は省いた。このため、視聴者はインターネットや新聞などで全文をあたって読まなければ知ることはできない。 俳優の渡辺謙さんがダボス会議(1月25日)でスピーチした時も、テレビ局各社は原発事故に関する部分をカットしている。電力会社からの広告漬け、接待漬けに飼いならされてきた

    天皇陛下とローマ法王の脱原発発言
    tartvf
    tartvf 2012/03/12
  • 首都圏の土壌汚染深刻 35地点でチェルノブイリと同レベル

    「放射能雲が関東地方を襲った3月15日夕方以降、さいたま市、川口市では(外の)空気さえ吸ってはいけなかった」。こう語るのは埼玉県の中学校で理科教師をつとめる川根眞也さんだ。風が福島から関東方面に吹いたこの日、川根さんは放射能測定器で両市の放射線量を計った。 「安全だ、心配ない」を繰り返す行政の発表やテレビの報道とは裏腹に関東地方は、やはり高濃度の放射性物質で汚染されていた。市民有志からなる「放射能防御プロジェクト」が首都圏150か所の土壌を測定したところ、35地点でチェルノブイリ原発事故の「一時移住区域」「希望移住区域」「放射線管理区域」と同じレベルのセシウム(合算値)が検出された。 調査方法は表面から5cm、砂場は15cmを採取した。期間は6月初旬から7月中旬。市民150人が1人1カ所ずつ身近な場所の土壌を採取し、すべての検体を横浜市内の民間調査機関に持ち込んだ。 調査地点のうちセシウム

    首都圏の土壌汚染深刻 35地点でチェルノブイリと同レベル
    tartvf
    tartvf 2012/01/08
  • 【Occupy 経産省】 「脱原発テント」に警察官40人

    12日昼前、警察官40人が警護するなか経産省は鎖を張り巡らしプラカードをかけた。=12日、経産省前。写真:筆者撮影= 市民たちが「原発止めろ」と訴えて座り込みを続ける経産省前のテントが、風雲急を告げている。Occupy開始から65日目にして経産相が排除を視野に入れた実力行使に出たのである。 同省は12日昼前、警察官40人(私服20人、制服20人)を動員し、テントの回りを半周する格好で鎖のバリケードを張り巡らした。しかも鎖には「座り込み等を禁止する」「国有地」などと書いたプラカードをかけた。 テントには毎朝ハンで押したように職員がやって来て、「違法ですから退去して下さい」と告げる。12日も同様だったが、2~3時間後にとんでもないオマケがついていた。テントに詰めていた男性が「(実力行使について)国民に説明すべきじゃないか」と言ったところ、経産省の職員は「あんたに言う必要はない」と言い放ったとい

    【Occupy 経産省】 「脱原発テント」に警察官40人
  • 【陸山会事件】検察リーク 「裁判所が不採用にした調書の内容まで報道された」

    判決言い渡しは4時間にも及んだが、内容は検察以上に検察寄りだった。疲れ切った表情の石川議員。(26日夕、衆院会館。写真:筆者撮影) 会見場に入ってきた石川知裕議員の表情は憔悴しきっていた。目もうつろだ。予想だにしない判決内容だったからだ。主任弁護人の木下貴司弁護士が切り出した―「検察官が主張もしていない、証拠も出していない事案について裁判所が事実として認定している」。 水谷建設がダム工事建設で便宜を図ってもらう見返りとして石川氏へ5千万円を渡したとする案件について、検察は贈収賄で立件することを見送っていたのである。 そもそも検察が主張していたのは世田谷区の土地を購入する資金に充てた4億円の記述漏れだ。これが政治資金規正法違反にあたるとして、石川氏を起訴していたのである。 ところが東京地裁は検察の起訴事実以上のことを積極的に事実として認定して石川氏に有罪判決を下したのだ。 木下弁護士は「裁判

    【陸山会事件】検察リーク 「裁判所が不採用にした調書の内容まで報道された」
  • 【第一報】 脱原発集会に4万人超の参加者

    夏と変わらぬ太陽が容赦なく照りつけたが、会場は「脱原発」を求める人で埋め尽くされた。(19日午後、明治公園。写真:筆者撮影) 東京明治公園できょう午後、行われた「脱原発集会」に4万人を超す人々が全国から参加した。ノーベル賞作家の大江健三郎さんがスピーチするとあって、日頃は「脱原発依存」に冷ややかなマスコミも各社、取材に駆け付けた。 「反原発」を訴えて行動する俳優の山太郎さんは、自らのツイッターにこう記している――『明治公園、すごい人!命を繋ぎたい、気で生きてる人々が結集。仕事、体調で参加できない方々の分まで声を上げ歩くよ♫』 (つづく) 田中龍作の取材活動支援基金 ■郵便局から振込みの場合 口座:ゆうちょ銀行 記号/10180 番号/62056751 ■郵便振替口座 口座記号番号/00170‐0‐306911 ■銀行から振込みの場合 口座:ゆうちょ銀行 店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆ

    【第一報】 脱原発集会に4万人超の参加者
  • 【チカン冤罪】 市民運動家はこうして逮捕された~実名報道・後編

    パトカーが到着し、6~7人の警察官が駅のホームに着いた。私服警察官が「事情を聞かせろ」といきなり迫った。「なぜ?」と矢野さん。ホーム上で押し問答が約20分間続いた。 平行線が続いたところで私服が「任意同行で事情を聞かせて下さい」とダメを押し、矢野さんはパトカーに乗せられ成城警察署に連行された。時計は12時を回っていた。 署に着くと取り調べ室に。警察官が矢野さんの肩を小突き「入れ」。取り調べ室は広さ4畳半ほどだった。田と名乗る刑事(階級は巡査)が「お前はもう逮捕されてるんだ」と告げた。 矢野さんは「じゃあ逮捕状とれ」と言い返したが、逮捕状執行の宣言もないまま手錠をはめられた。「やっただろ」「やってない」。田刑事と矢野さんとの攻防が4時間ほどあった。午前5時、矢野さんは留置場に移された。夜も白みはじめていた。 「救援センター」の弁護士に連絡がついたのは午前9時30分。弁護士が矢野さんと接見

    【チカン冤罪】 市民運動家はこうして逮捕された~実名報道・後編
  • 枝野・新経産相会見 大臣官房に逃げ込んだ暴言記者

    就任記者会見する枝野新経産相。脱原発ではない新大臣に記者クラブの質問は柔らかだった。(12日夜、経産省会見室。写真:筆者撮影) 新経産相に就任した枝野幸男前官房長官が12日夜、記者会見を持った。脱原発の姿勢を示したために、記者クラブの言葉狩りに遭い、辞任に追い込まれた鉢呂吉雄氏の後任とあって、さすがに枝野新大臣は慎重だった。 「原発をゼロにするのか?」という質問に、枝野氏は「これから環境エネルギー会議など国民的な議論をしてから」とかわした。再稼働に向けたストレステストについては「現状で決まっていることを(地元に)詳細に説明していく」。 筆者は「鉢呂前大臣は記者クラブの言葉狩りで辞職した。歴代、幾人もの政治家が言葉狩りで失脚している。言葉狩りが続くと政治家が国民にメッセージを発することさえできなくなるのではないか?」と質問した。 枝野氏は「前大臣のことを私が言及できる立場にない」と再びかわし

    枝野・新経産相会見 大臣官房に逃げ込んだ暴言記者
  • 鉢呂経産相辞任 記者クラブに言葉狩りされて

    辞任会見する鉢呂経産相。よほど無念なのだろうか。表情はうつろだった。(10日夜、経産省記者会見室。写真:筆者撮影) 「藪の中」とはこのことである。鉢呂吉雄経産相を辞任に追い込んだ「放射能すりつけてやる発言」。10日夕の緊急記者会見で鉢呂氏は「そんなことを発言したという確信を持っていない」と否定した。 件の発言はオフレコ懇談会の中で出たものだ。鉢呂氏は「記者さんがたくさんいたものだから誰に言ったのかも覚えていない」とした上で「聞くのが専門の記者さんだから…」と皮肉を込めている。 オフレコ懇は日の記者クラブ特有のものだ。出席できるのは、クラブ詰の記者だけである。極端な話、記者全員が一致団結して大臣のコメントを捏造することさえ可能だ。来オフレコのはずの、それも真偽の定かでない発言が表に出てきたのが不思議である。今回、経産省記者クラブが全社一致したのか。それを知ることはできないが、発言をめぐっ

    鉢呂経産相辞任 記者クラブに言葉狩りされて
  • 【リビア発】政治犯収容所 処刑された6万人のうち遺体発見は1万人

    もぬけの殻となった政治犯収容所。1部屋に3~4人がつながれていた。部屋の数を数えようとしたが、同じ棟が繰り返されるので混乱しカウント不能となった。(2日、ブスリム・プリズン=トリポリ市内。写真:筆者撮影) 「ブスリム・プリズン」と呼ばれリビアの人々を震えあがらせた政治犯収容所はトリポリ南部にひっそりとあった。もぬけの殻となった獄舎は独裁体制が終わったことを、静かだが雄弁に語っていた。 治安警察は手あたりしだい逮捕してブスリム・プリズンに放り込んだ。そして収容者がプリズンのキャパシティ(2,000~3,000人)を超えると処刑した。 ある家の壁にカダフィ批判の落書きがあったとする。警察は“下手人”を探す一方で家の住人をも逮捕した。 カダフィは敬虔なイスラム教徒を警戒した。神の下の平等に反するとして民衆が立ち上がり、パーレビ独裁を打倒したホメイニ革命(1979年)の再現を恐れていたのだろう。朝

    【リビア発】政治犯収容所 処刑された6万人のうち遺体発見は1万人
  • 【リビア・ベンガジ発】 カダフィに虐殺された親族、友人の遺影を探して

    先月16日、戦士した友人の遺影を探す男性。「死ぬ2日前まで一緒だった。とても悲しい」。(27日、サーヘッド・アル・タハリール広場。写真:筆者撮影) 裁判所や放送局などが並び、町の中心部に位置する「サーヘッド・アル・タハリール広場」。42年間に及ぶ「カダフィ独裁打倒」を叫ぶ民衆はこの広場で蜂起した。「リビア市民革命」発祥の地と呼んでよい。 反政府軍がカダフィ政権の陣地を奪うに連れ、広場には独裁者に虐殺された人々の遺影が集まるようになった。カダフィ政権が事実上崩壊した今、数千枚もの写真が所狭しと並ぶ。正論を唱えて命を落とした親族や友人に“再会”するために足を運ぶ市民が後を絶たない。 カリルさん(60歳)の友人は1996年、トリポリ市内の刑務所で処刑された。同年6月29日、カダフィは政治囚1,200人を一斉虐殺する。銃殺によるものだったが、わずか3時間で終わったという。友人(享年40歳)もこの中

    【リビア・ベンガジ発】 カダフィに虐殺された親族、友人の遺影を探して
  • 【福島原発事故】 東電最高幹部、山下教授ら張本人32名を刑事告発~下~

    告発人の一人、広瀬隆氏が最も危惧するのが放射性物質による健康被害だ。福島県内の放射線調査によれば30万人もの小中学生が放射線管理区域と同じレベルの線量を浴びながら生活している。 放射線管理区域とは一般公衆の被曝防止のために立ち入りを制限する区域のことで、基準は0.6μSv/時 (5.2mSv/年)以上とされる。 原発労働者の白血病の労災認定基準は年間5mSv。この数値を超えると白血病になる危険性が高まるのである。年間の被曝量が5.2mSv以上という環境がどれほど異常かお分かり頂けよう。ここに放射線に対して感受性の強い小中学生を30万人も“閉じ込めて”いるのである。 驚愕の報告書がある。欧州議会に設置されている「ヨーロッパ放射線リスク委員会(ECRR)が、国際原子力機関(IAEA)と日の公式データをもとに福島県の近隣地域で今後発症すると予想されるガン患者の数を発表した。 それによると福島第

    【福島原発事故】 東電最高幹部、山下教授ら張本人32名を刑事告発~下~
    tartvf
    tartvf 2011/07/18
  • 【サルデーニャ報告】「白血病になり軍を辞めた」

    リカルド・コリンブさんは白血病の薬を今も飲み続けている。 頭髪はすべて抜けた。(17日、サルデーニャ島。写真:筆者撮影) リカルド・コリンブさん(47才・写真)は1985年から15ヶ月間、イタリア軍に所属していた。勤務先はサルデーニャ島クイッラ村の実弾演習場。対戦車ミサイルが炸裂した後の火を消すのが主な仕事だった。 体の異変に気づき病院で診てもらったところ白血病と診断される。軍を辞め治療に専念したが、抗がん剤の投与で髪の毛がすべて抜けた。 「白血病やガンになった同僚が何人もいる。村の若い人たちの多くが同じ様にガンや白血病になった」。リカルドさんの淡々とした口調が逆に事態の深刻さを感じさせた。 「軍に恨みはないが、これから病気が重くなるのかと思うと不安だ」。リカルドさんは顔を曇らせる。 筆者が投宿したホテルのフロント係も「クイッラ村の友人が白血病で死んだ」と話した。クイッラ村の軍事演習につい

    【サルデーニャ報告】「白血病になり軍を辞めた」
  • 【ローマ発】「ノーモア・フクシマ」 国民投票

    原発建設の是非を問う国民投票が12~13日、イタリアで実施される。福島の事故を受けてなおベルルスコーニ政権は原発建設を推進したいようだが、国民はどのような審判を下すか。 メディア王でもあるベルルスコーニ氏が支配するイタリア。日のナベツネ翁を首相にしたような格好である。「原発がなければ電力不足に陥り、日常生活にも経済にも悪影響を与える…」。マスコミを使った世論操作は日とそっくりだ。 決して対岸の火事とは言えないイタリアの「原発国民投票」を、現場からリポートする。 田中龍作の取材活動支援基金 ■郵便局から振込みの場合 口座:ゆうちょ銀行 記号/10180 番号/62056751 ■郵便振替口座 口座記号番号/00170‐0‐306911 ■銀行から振込みの場合 口座:ゆうちょ銀行 店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい) 店番/018 預金

    【ローマ発】「ノーモア・フクシマ」 国民投票
  • 「20mSv」撤回求める福島の父母を雨中コンクリートに座らせた文科省

    福島の父母らの鬼気迫る追及にうなだれるばかりの渡辺原子力安全監=中央奥・水色のジャンパー。 (23日午後、文科省中庭。 写真:筆者撮影) 「放射能から子供を守れ」、父母らの不安と怒りは募る一方だ。児童の被曝許容量を20mSvとした通達の撤回を求めて福島県の父母らが23日、文科省と交渉した。関東一円から駆け付けた親たちは文科省を包囲し、交渉を後押しした。 福島からバス2台を連ねて上京した父母たちが通されたのは文科省の中庭だった。「会議室はどこも塞がっている」というのが文科省の口実だ。高木文科相は会議、政務三役は不在を理由に交渉出席を拒否した。 前回、参院会館で行われた同省との交渉からちょうど3週間が経つ。前回の交渉で明らかになったのは、「20mSv」とした理由を文科省が説明できない、ということだった。 説明がつかないのも当然だ。ICRP(国際放射線防護委員会)の2007年勧告では公衆の被曝

    「20mSv」撤回求める福島の父母を雨中コンクリートに座らせた文科省
  • 中東和平と「原発日本」

    「3・11」以降、久々に海外ニュースが夕刊のトップ(朝日20日付)を飾った。日人には遠いようで実は原発問題とも関わる中東和平だ。 オバマ米大統領は19日、中東政策演説でイスラエルに対して「西岸の入植地をパレスチナ側に返還するよう」と述べ2国家共存するよう求めた。 イスラエルのネタニヤフ首相はオバマ大統領の提案を即座に拒否した。「イスラエルの安全を対価としない限りパレスチナ国家は樹立しない」とする自説を述べて。自説というよりユダヤ人の共通認識と言った方がよい。 下段の地図をご参照頂きたい。イスラエルの国土は西岸を入れても日の四国ほどの面積しかない。南北に細いのが特徴で、八方を敵に囲まれている(ヨルダン、エジプトとは友好条約を結んではいるが)。 もし西岸を手放したら細い所では幅(東西)わずか10数キロになってしまう。国防上このうえなく危険だ。東と西から挟み撃ちされればお終いである。周辺国は

    中東和平と「原発日本」
  • 菅首相が本音 「浜岡原発の再稼働認める」

    もともと定見のない男だからいずれこうなると予想していたが、こうも短期間に言を左右にされると、バカにされたような気分になる―― 菅直人首相は今夕、官邸で開かれた記者会見で記者団から「停止中の浜岡原発の再稼働はあるのか?」と聞かれ、「安全性が確認されれば再稼働を認める」と答えた。 フリーランスの岩上安身記者が「原子力(発電)を今後増やすのか、維持するのか、減らすのか?」と質問したのに対して、首相は「原子力のより安全な活用の仕方を生み出してさらに活用する」と踏み込んだ。これが音だろう。 昨日、東電が発表した工程表について、首相は「ステップ2は遅くても来年1月中旬までに終える」などとコメントしたのである。武藤栄・東電副社長の言ったことをオウム返しにしたに過ぎない。明らかに電力業界の意向を汲んでいる。 「プラン1→プラン2」が詐欺にも等しい絵空事であることは、前稿「東電情報隠し…その12」で述べた

    菅首相が本音 「浜岡原発の再稼働認める」
  • 【第一報】中部電力が市民に「浜岡運転再開」

    プレスセンター内にある中部電力・東京支社。市民らが「廃炉の要望書」を同支社の加藤隆之総務課長に手渡した。(14日午後、東京・内幸町。 写真:筆者撮影) 脱原発を求める市民ら230人が14日、中部電力・東京支社を訪れ「浜岡原発の廃炉」などを求める要望書を手渡した。 応対した同支社の加藤隆之総務課長は「防潮堤が完成する2年後には運転を再開する。廃炉にするつもりはない」ときっぱり。 「運転停止は防潮堤が完成するまでの措置」―中部電力が固執する路線だ。それを改めて市民に強調したのである。ここまで自信を持って言い切るには、政府のお墨付きを得ているのではないかとも勘繰りたくなる。 (つづく) 田中龍作の取材活動支援基金 ■郵便局から振込みの場合 口座:ゆうちょ銀行 記号/10180 番号/62056751 ■郵便振替口座 口座記号番号/00170‐0‐306911 ■銀行から振込みの場合 口座:ゆ

    【第一報】中部電力が市民に「浜岡運転再開」
  • 「東電情報隠し」の裏で進行する放射能汚染 ~その11~

    “原発事故の処理に懸命に取り組んでいる東電” をアピールするフジテレビ。(東京電力店前。写真:筆者撮影) 国際社会の批判を浴びた東京電力の事故隠し(2002年発覚)で引責辞任した南直哉(みなみ・のぶや)社長が、その後フジテレビの監査役に“天下り”している。ネットサーファーの間では周知の事実だが、国民の多くは知らない。 筆者は昨日(10日)、原発事故対策統合部の合同記者会見でこの問題について細野豪志・同部事務局長に質問した。 細野事務局長(首相補佐官)は「南社長がフジテレビの監査役になっていたとは知らなかった」と答えた。あらゆる情報が集まる首相官邸の住人が知らないのだから、多くの国民が知らないのは無理もない。 電力会社の社長が民放テレビ局の役員として迎え入れられても違法ではない。細野氏は「私の立場でどうこう言える問題ではない」とかわした。 【情報隠ぺいの張人が報道機関に“天下り”】

    「東電情報隠し」の裏で進行する放射能汚染 ~その11~
  • 原発事故 早くもウヤムヤの雲行き

    合同記者会見の開始当初は立錐の余地もないほどだったが、今はガラ空きのカメラマンスペース。(6日夕、東京電力店。写真:筆者撮影) 鳴り物入りで始まった福島原子力発電所事故対策統合部(通称:統合部)の合同記者会見―― 今回の原発事故で、原子力安全保安院、原子力安全委員会、東京電力、文科省は、いずれも叩けばホコリ、いや放射能が出る組織だ。これら4組織からのコメントを一か所にいながらにして引き出せることから、合同部の記者会見は当初、立錐の余地もなかった。 カメラは林立し、席から溢れて立見する記者たちが鈴なりとなって壁にへばりついた。 ところが開始から10日余りでご覧のありさまである(写真)。カメラは数えるほどだ。記者席は所々空席もある。 フリーランスの木野龍逸氏や江川紹子氏が地道に追及しているが、当の4機関(文科省、保安院、安全委、東電)はノラリクラリと交わす。 それもそのはず。官僚は無謬

    原発事故 早くもウヤムヤの雲行き
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